- プ ラ ク テ ィ ス レ ポ ー ト -
< 第 18 回 > 2008_0518
予定通りに行動出来ていれば、この回は公式レース開幕戦のレポートとなっているはずでした。しかし実際は前夜久々に会った旧友たちと痛飲してしまい、そしてレース当日は二日酔いでベッドから這い出ることも出来ずに欠席という、丸っきりダメ大人典型の流れに…。直前の天気予報が悪かったこともあって、ついつい杯を傾ける手に勢いがつき過ぎ、友人T共々轟沈してしまいました。…というわけで、今回はその翌週の練習の模様をお届けしたいと思います。
レースのあった前週末とはガラリと変わって、この日のお天気は基本的に晴れ。お昼以降は少し増えた雲にお日様が隠れる時もありつつ、大抵は明るい日差しの下でラジコンを走らせることが出来ました。これでマシンの調子が悪くならなければ言うことなしだったんですが、中盤からは徐々に安定性を欠いてゆくRB5をなだめつけるのに必死。思わぬ苦行モードへの突入で、いささか気の滅入る一日となりました。
今回は私の大嫌いなダンパーのフルメンテナンスを実施しました。特にレース前だからという意識が働いたわけではなく、前回整備からの放置期間が半年となったため、何となくせざるを得ないという義務感から覚悟を決めた感じ。まぁ、要はいつも通りということです。
【やっぱり豚に真珠!? Vコート+X リングで武装強化】
メンテナンスの目玉はシリンダー(ショックケース)。フロントだけというところがなんとも中途半端ですが、オプション設定のベルベットコーティングタイプを用意しました。ファーストロットのRB5に同梱されているダンパーシリンダーには、リテーナのセッティングレンジが狭いという欠点があります。特にフロントは有効な設定範囲が確保出来ていない印象があった為、ちゃんと下
までネジが切ってある(調整幅が拡大されている)Vコートバージョンを使うことにしました。Vコートそのものの効果(表面摩擦係数の低減)については、私ごときが肌で感じられるわけもありませんので… レポート不可です、悪しからず。一応付け加えておきますと、実は車高についても、これまでは殆ど気に掛けていなかった要素の一つなのですが、ゆくゆくは突っ込んで検証してみたいと考えていますので、今回はその準備という形で問題点だけを解消しておきました。 もう一つの変更点はOリングです。前のメンテで使ったヨコモ製(YS-7S)ではシャフトの動きが渋くなり過ぎてしまった為、今回は奮発してRIEMON SPEED WORKSのXタイプオイルシールを投入。…といっても全切替ではなく、一本のダンパーにはこのXリングと、先のヨコモ製が一つずつ入れられるという、一見裏技のようにも見えることをや |
ダンパーオイルは今回もフロントに#25、リアに#20を充填しておきました。Oリングによるフリクション効果が小さくなった為、前よりは動きの軽いダンパーに仕上がっていると思います。
【エンドベルは元通りに&諦めの悪さが身上】
あとはモーターですね。不調のT6(12T)について、エンドベルが原因として関与していないことは間違いないようなので、まずは入れ替えていたエンドベルを元に戻します。前にも書きましたが、問題としているのはあくまで、メンテ直後の性能が長続きしないという点。研磨したてのT6は相変わらず気持ち良いフィーリングで回ってくれますので、もう少し現状のままで使い続けることにしました。とは言っても、(モーターに限らず)現地でのメンテナンスは出来得る限り避ける、という基本方針を変える気はありませんから、ダメになった時の備えはレーズやスペアローターではなく、丸々載せ替える為の3個目のモーター、ということで用意しておきます。
この日は金色のB4使い、FKさんとのバトルがアツい一日でした。GW中の特練でさらに手強くなったFKさんが優勢で、それを友人Tと私の国産車二台が必死に追走するという構図。途中までは非常に良い勝負を繰り広げていたのですが…。
【見た目だけでは判断出来ない、路面変化の妙】
到着時の路面状態は相変わらずカリカリ。一見したところではこの前のスリックOKなコンディションと同じだったのですが、この日はそこからの変化の仕方が全く逆でした。走らせれば走らせるほど、砂がわさわさと浮いてくるのです。今迄の経験から推察する限り、過日あったような擬似ターマック路面は、かなり長期間雨の降らない日が続かないと現れないようです。日照り続きで水気が消えた後、さらに各マシンの走り込みで路面が踏み固められて(削り尽くされる?)、ようやく簡単には砂の出ないコンディションが出来上がるらしいですね。
タイヤは前も使ったツルツルのX2000(R)からチェック。まともに走れたのはほんの最初のうちだけで、すぐに全くグリップしなくなりました。このままでは練習にならない感じでしたので、仕方なくレースの時におろすつもりで用意していたサラピンの方を投入。すると今度は予想以上のグリップ力で、逆に低速コーナーで曲がりにくさを感じるようになります。しかしながら、既にこの時点でフロントに装着されていたのは3リブ(R)。確認の意味でナロー4リブに交換はしてみたものの、リアがレッドコンパウンドでベストマッチの日に、フロントはM3コンパウンドの方が食う… いうことはまずありません。案の定、ますますアンダー出まくりの特性になったため、この日は諦めて3リブで我慢することにしました。
【下手なダンパーメンテナンスは逆効果なのか】
この日はダンパーフルメンテ直後の走行ということで、マシンの動きも何らか良い方向に変わっているのではないかと一応の期待はありました。がしかし、やはり今回もそれらしい変化を感じることは出来ませんでした。元々調子が悪くなったと感じての整備ではない(ダンパーの場合はいつもそうですが)ので、私が感じ取れる程の差異はなかったようです。次は明らかに様子がおかしくなるまで、1年でも2年でも放ったらかしでいこうかなー… なんてイケない考えも。
以上が練習を始めた時分の感想だったんですが、すっかり砂の浮いた後半は情勢が変わってきます。次第にリアが突然グリップを失うという扱いにくい挙動を見せ始め、安定した周回を刻むことが難しくなってきたのです。特に一皮剥けたFKさんは中々ミスをしませんので、ところどころで危なっかしい動きを見せる私のRB5では追い掛け続けるのが難しくなってきました。ダンパーのセットは以前に比べ、全体的にわずかながらオイルの効きが弱くなっていますので、これが原因で対応出来るコンディション範囲が狭まったという見方も出来なくはありません。しかしそれがセッティングのセオリーに準じた変化なのかどうかは疑問ですし、何よりキープコンセプトでメンテナンスをしたはずのものが、ここまで大きく変わってしまっているのも腑に落ちないものがあります。夕暮れ時にはFKさんに私のRB5を操縦してもらったのですが、感想としては『このマシンであの走りなら凄い』などという、全く苦笑するしかないお言葉でした…。しかしダンパーを整備して逆に調子がおかしくなるというこの流れ、確かDT-02を走らせていた時もあったような気がします。う~ん、次回来るまでには何か手を考えなければいけません。
【結局は使ってみないとわからないところもあるのがモーター】
モーター、T6については、今回は少し嬉しい誤算がありました。前までと同じく、2パックの使用が限界だろうと考えて準備していたにもかかわらず、この日は5パックの走行にギリギリで耐えてくれました。正確には最後の最後でわずかにパワーダウンを感じたものの、取りあえずこれくらいの耐久性があれば問題はありません。ただ、バッググラウンドには路面グリップの低下に拠る負荷軽減という要素がありますので、何も手を加えていないはずの死に体モーターが何故か直りました、というわけではないようです。
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今回はライバルであるFKさんや友人Tに大きく水を空けられた分、色々と考えさせられることの多い一日となりました。マシンの調子が悪い(大きなセットミス)というのは手負いの虎と同じ状態ですから、実力の近い者同士の勝負では致命的となります。この日のように手をこまねいているだけでは面白くありませんし、私にもいよいよ本格的なセッティングワークを覚えなければならない時が来たのか… と思わずにはいられない内容でしたね。それではまた次回。
ULTIMA RB5 |
※重量はバッテリー(IB3800バラセル:420g)を含む全備重量
タミヤ TAMIYA TRF501X WE DF-03 ダークインパクト DARK IMPACT キーンホーク KEEN HAWK アバンテ AVANTE DF-02 グラベルハウンド GRAVEL HOUND ライジングストーム RISING STORM 京商 KYOSHO DT-02 MS ファルコン FALCON サンドバイパー SAND VIPER デザートゲイター DESERT GATOR スーパーファイターG SFG