-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 18 回> 2005_1127
興奮のレースイベントから2週間、士気も高く友人Tとサーキットへ向かった。ここのところはずっと雨も降っていないので、この日の路面は程よくドライ。終日ほぼイコールコンディション下での練習が出来そうなのは有り難い。特に大きなトラブルを引き起こすには至らず、ガツガツコースインを重ねた結果走行数は12パックを突破。ただ今回は練習環境の新たな問題点に気付いた為、必ずしも全てが有意義と言うわけではなかった。
前もってバスタブフレームの交換作業を行った。前回現地にてフロントワンウェイを組み付けた際、フロントのロアサスアーム取り付け部に大きな亀裂が走っているのを発見。4月末に初めてシャーシを交換した際もその原因となった箇所である(第9回参照)。構造上一番衝撃を受けるポイント故仕方ない面もあるが、一般的な車種ではフロント周り(バルク)は別構成となっており、同等箇所の破損でもシャーシ丸ごとの交換は避けられるよう設計されているものが多い。こう言った合理性の無さは、パーツ数を少なくまとめた入門機の宿命と言うものなのであろう。それでも2代目シャーシはなんとか半年以上稼動してくれたので、この程度の交換ペースであればまだ我慢も出来る。
最終的には11Tのモーターを導入する予定であるし、また今の機体からはフロントバンパーが取り払われてしまっている。新たな3代目シャーシが先代と同様、長期の過酷な走行に耐えてくれるとは考えにくいので、この箇所の補強案は考えておくべきかも知れない。
因みに今回、バッテリーポストはTOBEE CRAFTのアルミ製(43050:800YEN)を用意した。これは標準の樹脂製ポストに強度などの不満があるわけでは無く、単に古いシャーシからバッテリーポストを引き抜くのに馬鹿力を使いたくなかった…というだけの理由である。アルミ製にしておけば次の取り外しも楽になるのではないかとの期待も、もちろんあり。
元々オプションはその効果の確認もあるため小出しにしていたのだが、前回の予告とは裏腹に、この日も新たな装備品を投入してしまった。
見た目も一気にクールになるカーボンパーツだが、走行フィーリングとしては…やはり違いを感じることはなかった。ステア周りに関してはこれまでも細かく手を入れてきてはいるものの、どうも応答性改善などの明確な恩恵を感じられた試しがない。特にステフナーは触診段階での効果が劇的であった分、何らかの効果は見て取れるものと考えていたため悲しいものがある。やはり私はまだ『違いのわからない男』ということらしい…。
気を取り直してタイヤ。この日は以前使用していて食わずにお蔵入りとなっていた、PROLINEのホールショット(M3)を再び用意した。取りあえずはこれまで通りの前後スパイヤースパイクで走らせてみたが、ドライ路面では相変わらずズルズルでアンダーがあまりにひどい。1パックで諦め、フロントをM3に履き替えて再挑戦。
これまでの経験上、正直なところ期待はしていなかったのだが…これが食ってしまったのである。それもスパイヤーとは全く比較にもならないグリップのしようで、リアがスパイヤーのままであったため、巻きまくって始末がつかない。急いでリアもM3に付け替え、そして結果としては改めて高評価なレースタイヤの実力を思い知る形となる。まるで自分のマシンではないかのようにコーナーリングスピードが上昇、今回一番衝撃を受けた瞬間であった。
この時は本当にキツネに鼻をつままれた気分だった。当初はどうひいき目に見てもスパイヤーに分があったはずが、どうしてここまで逆転してしまったのだろう。
弱い頭をフル回転させて考えてみたのだが、まずはやはり、感覚が徐々に鋭くなって来ているのではないかという点。ようやくまともに周回が出来るようになってきた今なら、まるきり駆け出しの頃よりは分別もつくようになっているように思われる。
そしてマシンのカスタマイズが功を奏しているのではないかという点。例えばステア周りの剛性強化を済ませているからこそ、タイヤが本来のグリップ力を発揮出来るようになった…と考えるのはどうだろう。そもそもキット標準状態では、タイヤの実力など頭から十分には引き出されないとする見方は苦しいだろうか。またモーターのランクアップにより、タイヤに求められるレベルもシビアになって来ているように思う。
ともあれ、これで今度はスパイヤースパイクがお蔵入りとなるのは必死の情勢である。ホールショットは元々使い古し(第10回参照)で、この日の走行でさらにフロントのピンがなくなってしまった。要接着、値段も高価なブルジョワタイヤだが、次回までには新品を手に入れておかねばなるまい。
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