株式投資入門

株式配当金での年金補完を目的としています。運用機関での運用経験と知識に基づいた情報を提供しています。

投資信託はおいしい商品

2011-11-30 08:19:45 | 株式投資
投信は運用機関や販売会社にとってはたいへんおいしい商品だ。企業にとっておいしい商品は、消費者にとってはまずい商品であることが多い。投信はまさにそんな商品だ。投信は顧客のニーズから開発されたというよりも、証券、銀行、投資顧問等の収益ポートフォリオの一環として開発された側面が強い。投信に積極的な理由は運用業界にとって面倒なことが少なく、その割には大変儲かる商品ということにある。リスク商品ということを前面の打ち出すことで、うまく行かなければ相場のせいにすれば済む、長期で資産を増やすというが長期でも資産は減少一方、うまく行った時は運用力に長けているという、また相対商品でないから顧客はうるさくない、既発がだめになれば新たな商品を出し続ければ収益は確保できる、顧客が儲かろうと損しようと手数料は一定だから好都合の商品なのだ。専門家が運用するからと運用成績に期待して投信を買うのは、彼らの思うつぼ、無知としか言いようがない。
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本格調整が進行

2011-11-24 08:32:41 | 株式投資
株式投資はとくに技量がなくとも何銘柄か手掛ければ必ず儲かる銘柄が出てくる。個別銘柄ごとに見ればうまく行くこともあるが、一方で必ず損する銘柄が出てくる。往来相場や下落相場のときにはいかにして損を抑えるかが成果の分かれ目となる。個別銘柄に関しては人の意見はあまり参考にせず、自分が納得しない時はけっして手を出してはいけない。今年に限ればあまり動かなかったが、新規投資で損した銘柄はないから、運用収益も配当を加えればそれなりの成果が出た。もっとも保有株の時価減少が大きいからそれも加味した総合収益(実現益+配当±含み損益の増減)では11月に入りついにマイナスに沈んだ。日本株は大きく下げない限り見送りが正解だ。水準感から買いの推奨もみられるが、まだ下値切り下げ型の本格調整が進行中、中途半端な水準での投資は避けたい。
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就職氷河期の再来

2011-11-23 09:08:21 | 株式投資
大卒の6、7割しか就職できない就職氷河期の再来だ。この傾向は一過性ではなく構造的な問題だから今後も続く。新卒の内定率低下や若者の高失業率等に見られる若年層の雇用不安は、景気要因が主因だが、雇用延長という労働市場の変化にも一因がある側面は無視できない。我が国で最も富裕な層は60、70歳台といわれているが、経済的に働かざるえない人は別として、大企業や公務員などの恵まれたホワイトカラーの退職者層に経済的ニーズからの雇用延長の必要性は乏しい。周りを見渡しても腰掛け気分の団塊ホワイトカラーの勝ち逃げ世代が向上意欲を持って仕事に取り組む姿はあまり見られない。若年層の雇用が安定しない社会に未来はない。我が国が直面する閉塞と混迷を打破するには、おまけの時間を意味もなく暇潰ししている世代に積極的に引退してもらうことで、若者の雇用を安定化させる方が社会的なトータルコストは安いように思えるのだが…
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8000円台定着が長期化

2011-11-22 11:02:14 | 株式投資
年末年始の相場は戻っても8000円台後半、9000円台はなさそうだが7000円台はあるかもしれない。欧州の財政危機は一向にめどが立たないばかりか周辺諸国に拡散しそうだ。加えてここにきて新たに米国の財政問題が懸念材料として浮上しつつあるのも気懸りだ。この状況が続く限り戻りは限定的、8000円台での上げ下げを繰り返しながらも当面のトレンドは下向きのようだ。絶好の買い場、バーゲンセールと捉える市場関係者も散見されるが、バーゲンセールとは割安な状況を指す。一過性とも言えない構造問題を抱えた現局面はリーゾナブルプライスの範囲ではあってもけっして割安でもない。日経平均8000円台定着が長期化しそうだ。
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株は買っても、持ってはいけない

2011-11-20 07:27:42 | 株式投資
現在の我が国の株式市場では、株は買っても持ってはいけない時代になった。なかでも長期的な資産形成目的で株式を保有するのは極めてリスキーだ。全体市場がだめな時、必ず出てくるのが個別成長株投資の勧めだ。理屈上はありうるのだが、アナリストでも成長株を発掘するのは不可能だ。たまにはあたることもあるが、下手な鉄砲も数撃茶当たる程度の確率で机上の理論だ。投信活用の勧めも多いが、投資の世界におけるプロとは運用がうまいということを意味するものではない。かつて成長銘柄としてもてはやされたソニー、トヨタ、任天堂、ドコモ、…どの時点を起点にするかにもよるが、株価は全て惨めな結果だ。貯蓄から投資へというスローガンは掛け声だけで政府、官僚にやる気はさらさらない。財政危機下、証券投資活性化策が取られことはあり得ないから、本格的な株式保有は見送るべきだろう。
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総悲観は買いの好機? 

2011-11-18 11:32:53 | 株式投資
相場は静かに安値を更新した。当面の相場は基本的には調整継続のもとで、安くなれば値ごろ感で買われ、達成感で売られる循環だ。総悲観は買いの好機と言う見方があるが、マインドは総悲観というよりむしろ総諦感と言うべきものだ。総悲観の時は商いが大きく膨らむが、低水準の売買代金が示すようにけっして売りが多いわけではない。個人も機関投資家もこの水準では損が出過ぎてもう売る意味がない。市場を覆っているのは悲観というより諦めだ。塩漬け株を抱えているのは比較的余裕のある投資家だから切羽詰まっていない。安値圏でも叩き売るのは外人と信用の投げだ。こういうときは大きく下げて需給の整理が進むことが必要なのだが、商いが少なく大きく下がらないから調整が長期化する。少なくともメガバンクの安値更新や長期金利の低下が止まらない限り大底を打った感触は得られない。
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リスクが取れるのは株価が急落した時

2011-11-17 08:52:56 | 株式投資
今年はもう稼げるチャンスはなさそうだ。相場がどこで底を打つのか全く読めないが、ここで戻しても上値は限定的だ。個人的には割安感が出てくる8000円割れがなければ動くつもりはない。その水準がなければ縁がなかったと割り切る。余裕がある投資家ならば8000円接近はリバウンド狙いで手を出してもよい最初の水準かもしれない?もちろん根拠などなく先の安値を切ったという程度の理由だ。来春に向けて悲観的に見れば7000円台半ばもありえない話ではないが、色々理屈をつけても相場の先行きは所詮わからない。ここで戻してもさらに上値を買う投資主体は皆無だ。年内の戻りはユーロ不安が解決に向かうベストシナリオ前提でも9000円前後の水準しか想定できず儲けるのは極めて難しい。株価が急落した時、中長期ではなく短期のリバウンド狙いでリスクを取るぐらいしか手はない。
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守りに入った1400兆円

2011-11-16 08:59:22 | 株式投資
1400兆円とも言われる個人金融資産は50代以上中でも60代以上に偏在している。高齢化の本格化に伴い、個人金融資産は取り崩しの時代に入った。リスクに見合うリターンが期待できれば株式にも向かおうが、現状では一般的な個人投資家が株式の保有を増やすことは期待できない。守りに入った1400兆円は金融機関に眠り続ける。その金融機関は自己資本規制強化で株式圧縮に動いている。年金も残高圧縮が課題だ。東京株式市場はデリバティブに絡むファンド筋と信用取引の短期筋だけが日替わりメニューに乱舞する投機市場に堕ちた。現物株買い手不在の市場では短期売買が中心となり、低水準の売買代金が常態化しそうだ。
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株価は底値圏という見方は妥当か?

2011-11-10 11:42:01 | 株式投資
リーマンショック前の株価水準12000円から見れば10000円以下は底値圏だ。しかし環境が激変した現在、そんな見方に妥当性があるだろうか?環境変化に伴い上値が切り下がった可能性を考慮すれば、現水準はけっして底値圏とも言えない。これからの株式投資はこれまでの常識は通用しないというぐらいの見方で判断しなければならない。市場を巡る運用環境は、ファンダメンタルズ、需給構造とも大きく変貌した。ファンダメンタルズはまだ循環的要素があるから好転の余地もあるが、需給構造は負の方向へ大きく変わり暗転の一途だ。そしてそれはまだ緒についたばかり、これから我が国の社会構造の変化に起因する金融資産の取り崩しという負の変化が顕在化してくる。高齢化社会の進行と会計基準や自己資本規制強化に伴い、金融機関、年金、事業法人、投信、個人現物が買い手の座を降りるのは避けられない。長期的、趨勢的には、国内には短期筋以外に買い手はいなくなる。もちろん相場には短中期的な循環はあるから収益機会はあるが、単純に過去の水準と比べて割安という見方で長期投資を正当化するのはきわめて危険だ。
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不気味な薄商い

2011-11-08 13:15:50 | 株式投資
1兆円を挟んだ薄商いが続く市場をどうみるか意見の分かれるところだ。ポジティブな見方では悪材料はほぼ織り込まれておりこれ以上売る向きはなく相場はすでに陰の極という。この見方が妥当ならよいが、個人的にはこのような見方はとっていない。イタリアの財政危機は終息するどころか金融不安の深刻化につながるという見方だ。まずベースの需給構造が極めて脆弱だ。金融機関や年金等の機関投資家は株式圧縮を進めているが、この水準では売り叩けないから圧縮を先送りしている。個人現物投資家は塩漬けで動けない。信用取引だけが短期で値ざや狙いで動いているというのが実態だ。しかしそれも東電の株価が落ち着き、オリンパスに上場廃止懸念が出てきたことでしこり感が強くなってきておりいずれ投げを呼ぶ。ファンダメンタルズでも相次ぐ下方修正により割安感を消失した。経験的に見てPBRでの割安感しか拠り所がない時は調整が本格化、長期化している。この不気味な薄商いはこの先どこかでの相場急落を予見しているとしか思えない。
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下値は読めないが戻りは限定的

2011-11-06 06:39:43 | 株式投資
株式市場に本格的な戻りは期待出来なくなった。株価は下値が固くなってきたが、これをもってリスク回避の動きは最終局面との見方には賛同しかねる。株価がここまで低水準になれば売る動きが止まるのは当然、けっして市場関係者が言うような悪材料を織り込んだからではないだろう。株価が安すぎるから株式圧縮の動きを先送りしているだけのようだ。需給構造から見れば株価が少し戻せば、短期筋以外の全ての主体は圧縮を進める。銀行、生保、事業法人、年金等のリスク資産の残高圧縮は喫緊の課題、相場見通しとは関係なく取り組まなければならない経営問題だ。唯一買い主体として見込める短期筋にしても、欧州財政問題がイタリアに移り収まる気配はなく、企業業績も下方修正が必至の環境下ではある程度戻ればそこから上は買わないだろう。さらに下値があるかどうかは全く読めないが、戻りが限定的なのは極めて明白だ。
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書くこともなくなった

2011-11-02 06:25:24 | 株式投資
どこにも良い材料がない。安くなれば値頃感で買われ、戻せば達成感で売られているだけの相場だ。変化がないから書くこともなくなった。欧州問題は大枠で合意したものの、各論はこれから、過去の経緯から見て各国の思惑が絡みすんなり決着しそうにもない。これだけの金融不安で破綻がまだ2社だけというのもあく抜け感がない。国内の業績発表も下方修正が目立ち、株価にはネガティブだ。政府、日銀は為替介入に踏み切ったが、セットでやるべき金融緩和策が相変わらずの無策で小出しだから効果に持続性は望めず、アリバイ作りと時間稼ぎに過ぎない。どこかに明るい材料を探したいのだが、どう贔屓目に見ても値頃感以外には何にも見当たらない。年末年始に向けて1万円が視野に入ってきたという見方も聞こえていたが、客観情勢には逆に年末年始安の兆しすら感じられる。
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閉塞の10年になりそう

2011-11-01 11:37:39 | 株式投資
いい時代は終わった。2010年代は閉塞の10年になりそうだ。我が国全体を閉塞感が覆っている。もはやエレクトロニクス産業までも部材供給基地に堕ち、自動車産業ですらコスト競争力の劣化から凋落の入り口に入ろうとしている。財政もXデーが迫る。ユーロを対岸の火事と言っておられない。円、国債、株価のトリプル安がいつ襲ってきてもおかしくない。社会不安も増大している。まだ先のことだろうが、海外に見られるデモが我が国に飛び火しないとも限らない。高齢者の増加、低所得者層の増加、中間層の減少、雇用問題、年金問題…我が国が抱える構造問題は悪化の一途だ。衆愚政治と官僚機構の無責任体系が社会の閉塞化に拍車をかけている。日本人特殊論的な精神論や個人の自己責任に解決策を押しつけていれば済む時代は終わった。失われた20年は鬱屈した閉塞の10年に引き継がれようとしている。今年も残すところ2月、当面の株価は8000円台後半を中心とした往来相場が続きそうだ。長期的な視点でファンダメンタルズ、需給両面から見ても、我が国の株価が大きく出直るきっかけはどこにも見いだせない。
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