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『ばらの聖女 ヴィテルボの聖ローザ』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ 11

2017-05-23 05:57:53 | ヴィテルボの聖ローザ
『ばらの聖女 ヴィテルボの聖ローザ』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ 11

「皇帝が亡くなった。予言が実現した」と、驚く村人たち! 今度こそ、なつかしい故郷に帰れます。ローザ一家は、心から神に感謝しました。ローザが帰ると知ったとき、ヴィテルボの町は感激にわきたちました。

 町中の人々が、町の門まで行列をつくっての大歓迎です。なつかしのわが家に向かう道すがら、ローザの前にひざまずいて、足にせっぷんする人、道にはらの花をまく人、大人も子どもも、大よろこびです、「わたしたちの聖女が帰ってきた」と。ますますへりくだり、はだしですすむローザは、手に十字架をかかげて、みんなにいいました、「町が異端者の皇帝の圧迫から救われたのは、神の大きな恵みです。これからは、もう罪を犯さないようにしましょう」

 人々はみな感嘆していいました、「ああ、天使のような声で、神さまのことを話している!」と。

 故郷の人々は、道に広場に説教するローザの姿をまちました。あまりの人気に傲慢になるのを恐れたローザは、神さまとだけお話しする生活を選びました。

 自分の小さな部屋にこもって祈りつづけるローザを町の人は、そっとしておくことができません。きそってローザを訪ねて教えをこいます。愛徳をつくして教えても、もっと大きな望みは祈りと苦業! それで16才になったローザは、両親に連れられ、修道院を訪ねました。

「残念ですが、もう人がいっぱいですから」

 意外な院長の返事です。でも、神の光に照らされて、ローザは答えました。「仕方がありません。でも、わたしが死んだら、きっと入れていただけるでしょう」まもなく、このことばが、ほんとうに実現しようとは!




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