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がん患者の骨保護-ボルテゾミブ、エキセメスタン

2008-01-30 | 骨転移
 ボルテゾミブ(ベルケイド)が骨形成を強化
マサチューセッツ総合病院の医師らは、抗癌剤ボルテゾミブ(Bzb)がMSCsを特異的にターゲットとして骨細胞特異的分化を引き起こし、Bzb治療を施されたマウスおよびヒトMSCsは有効に骨形成に重要な骨芽細胞に分化することを新たな研究で明らかにした。間充織幹細胞 (MSCs)は骨髄由来細胞で、分化というプロセスを通して多種の細胞タイプを生じさせることが可能である。MSCsを標的とすることは新たな戦略を提供すると思われていたが、困難も多かった。
ボルテゾミブ治療は正常マウスにおいて骨形成を増加し、骨粗鬆症マウスでは骨量減少を修復した。この治療は骨粗鬆症患者および癌の患者(例えば骨髄腫)の骨量減少に革新的な治療であるかもしないと著者らは結論している。Journal of Clinical Investigation2008年1月 参考原文

 閉経後乳癌患者のBone Healthを考える/癌Experts
アロマターゼ阻害剤間で異なる可能性のある骨量への影響
アロマターゼ阻害剤は骨密度低下が大きな問題点であるが、ステロイド系のエキセメスタンは、非ステロイド系のアナスタゾール、レトロゾールとは異なり、骨保護作用があるとみられる。

≪追加記事≫
 乳癌デノスマブ記事
デノスマブはアロマターゼ阻害剤による骨量減少の治療に有効
完全ヒトモノクローナル抗体であるデノスマブ〔denosmab〕(アムジェン社)はアロマターゼ阻害剤で長期にわたって治療を受けた非転移性乳癌患者の骨密度を着実に増加させると米国およびカナダの研究者らは報告した。この結果は2007年サンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で発表された。


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