今日、一人の青年が佐賀市にある図書館を任期満了で離職しました。
彼は、養護学校でTEACCHアプローチによる指導をうけ、
アルバイト1年間、嘱託職員となって5年間、
図書館の日本小説コーナーの本の整理の仕事をつづけてきました。
この図書館の日本小説コーナーが、いつもキッチリ整理されているのは、
彼の力といっても過言ではありません。
彼の業績は、6年間の図書館の仕事を続けたにとどまらず、
発達障害があっても、適切な支援があれば働くことができるんだという、親や関係者にとっても見本になった。なにより、地域の人たちに発達障害者の長所をアピールする業績は大きい。
また、私たちジョブコーチにも多くのことを学ばせてくれました。
今日、終了式を図書館の方に開いていただきました。私も支援者として参加しました。式の最中に私が思い出していたのは、数年前の大事件でした。
数年前、朝図書館にうちのジョブコーチがいくと、彼のコーナーだけがとんでもないことになっていました。本来、均等に整理された棚が、波打った状態になっていました。きっかけは、図書館の方が一時的に棚の位置を変えたことを、応用しすぎて起こった事件でした。
そのときに、視覚的に情報を提示し、1日本人とジョブコーチと私とで、棚を元のようしました。本当に大変な作業でした。彼に修正を促そうとした時の彼の言葉は今でもわすれません。
「ヨッシ、わかった」
彼らの支援で重要なのが、彼らがわかる形で提示すること。
間違ったり、自分流になったりする多くが、支援者からの情報が足らない場合が多い。
「ヨッシ、わかった」が私には、「私は、教えてくれればちゃんとできます」にも聞こえました。
今回、彼が離職するにあたり、私たちも色々な可能性を探り、離職しない方法はないかも探りました。しかし、市の規定の壁は厚く、特例を認められませんでした。
図書館のスタッフの皆さんは、本当にいろいろ考えていただき、また6年間暖かくナチュラルサポートをしていただきました。
彼は、これから新たな道を探るために、私たちの法人内の就労移行支援事業で訓練をする予定になっています。
本当に、図書館の方も認めていただくくらい、まだまだ働き続けることができ状態で、任期満了という形での離職なのですが、やっぱり離職はハッピーリタイアで前向きに次のステップに向かうように考えています。
最後にこれまで、彼を支えてくれた、
図書館の皆さん、利用者の皆さん、養護学校の先生方、
地域の皆さん、支援スタッフ、
そして親御さんありがとうございました。
そして、彼には、、、、
お行、ご苦労様でした
そして、また頑張りましょう。。
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