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読書録「ぶぶ漬け伝説の謎」3

2014-09-22 | Weblog

読書録「ぶぶ漬け伝説の謎」3

著者 北森鴻
出版 光文社

p133より引用
“幽玄そのものといった光景なのだが、どうも
焚き火の向こう側にいる獣が、よろしくない。
おのが欲望に溺れ、いっときの侘び寂を楽し
もうとすらしない、目つきがさらによろしく
ない。ときおり唾を飲み込むごくりという物
欲しげな音が、さらにさらによろしくない。”

目次より抜粋引用
“狐狸夢
 ぶぶ漬け伝説の謎
 悪縁断ち
 冬の刺客
 白味噌伝説の謎”

 寺男・地元新聞の記者・ミステリー作家の
三人を主人公とした、短編小説集。
 寺の境内を掃除しながら、居候とじゃれあっ
ていた寺男の有馬二郎。そこにやってきたの
は…。(狐狸夢)

 上記の引用は、「冬の刺客」と題された話の
冒頭の一節。焼き芋をしているのかなと思った
のですが、読み進めてみると…。なんとも風雅
な楽しみ方でした。
 全編の会話が京言葉でかわされているよう
です。はんなりとした穏やかな感じの響きが、
なんともいい塩梅です。
 作中に出てくる料理や食材も、京都ならでは
のものが描かれているようで、京都らしさを
全面に押し出した作品だと思います。

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