豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

登山計画書を提出しないと遭難するらしい

2008年05月14日 | 遭難と救助について考える
今年のGWでは、山梨県内にて13件の事故が発生し、そのすべての事故において登山計画書、つまり入山届とか登山届が提出されていなかったそうな。

山岳遭難:前年の6倍13人 すべて登山計画が未提出--GW中 /山梨
毎日新聞 2008年5月9日



この時期に残雪の山へ行くってことは山をそれなりに登っているはずの連中ですから、そんなレベルの人々でも入山届を出さないモノなのかと、少々ビックリします。


で、問題の山梨県警の場合、本部の地域課でも入山届を受け付けています。これがまた気の利いたサイトで、郵便やFAXによる提出についてはもちろん、メールでも可能ですし、送信フォームまで揃っていたりします。至れり尽くせりですね。山梨県内の山に登る場合、登山口で「めんどくせーなー」と言いながら書き込むよりは、このサイトでさっさとやってしまったほうが楽です。

でも、入山届を出さないで遭難する人が、これだけいるわけです。




入山届を出さない人々の中で一番困るのは、入山届の知識が無かったり、必要性が分からない場合です。これは本当に、どうにもなりません。夏の北アルプスなら登山口に指導員がいて「登山届書いてくださ~い」なんて呼びかけを行っていたり、また入山届のポストが設置してある登山口がほとんどです。それなのに、さっさと通り過ぎる人が大半ですね。で、いざ遭難した時には「提出していません」てな人が続出するわけです。タイトルをいつものごとく「登山計画書を提出しないと遭難するらしい」なんて極端なこと書いてみましたけど、現場で「提出しました?」と聞けば大抵の人が「ぽかーん」てな顔してます。「どこそこに出しました!」なんて明快な答えは、滅多に聞けないのです。



で、入山届の提出率を上げるには、もう単純にキャンペーンでもやるしかないでしょうね。メールだとか送信フォームだとか、警察側だけの工夫では限界があります。



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