前号のPEAKSで槍ヶ岳山荘のトイレについて原稿を書いたわけですが、その時に槍ヶ岳山荘におけるトイレの初期費用およびランニングコストのデータを知ることができまして、想像以上に金額がデカくてビビったわけです。
その昔、エコトイレのランニングコストを業者の資料を基にしてヒマつぶしがてら算出し、1回のウ○コで200円ぐらいとはじき出したのですが、現実はそれ以上だったのですね。ま、詳しくはバックナンバーを読んでください。
で、本題・・・
機能不全の黒岳バイオトイレ 容量超過
朝日新聞 2011年10月17日
古い記事ですが、消えずに残っていました。
大雪山系の黒岳にあるおがくずを利用したバイオトイレが、大変なことになっている模様です。
引用
バイオトイレはし尿の大半である水分を蒸発させる仕組みのため、通常はおがくずが乾いている。利用期間が1年のうち約3カ月に限られる山岳地だと、本来は1、2シーズンに1度の交換で済む。だが、黒岳はこのペースだと、おがくずが水浸しで、し尿を分解できない。シーズン中にトイレ裏にためられたおがくずは、約200万円かけてヘリコプターで下ろされる。
引用おわり
おがくずを利用したバイオトイレって、水を使う必要が無く設備もそれほど大がかりにならないことから、山だけでなく災害地でも活用しやすいってことで注目されているのですが、唯一と言っていい欠点が、利用者が急増すると対応できないってところですね。
引用
老朽化したトイレは使わなかった人が新しくなって使うようになったことが原因のようだ。
引用おわり
なるほどねえ・・・
非常に個人的な意見を言いますと、老朽化したトイレではウ○コしないけど、きれいなトイレならする、なんてヤワな連中には登ってきて欲しくないのですが、ま、それはいいとして、ごく当然の結果かもしれません。トイレがエコトイレなのか垂れ流しなのかは登山者にとってそれほど興味が無いようですが、キレイか否かはけっこう大きいみたいです。
引用
アンケートの目的は、大便と小便の割合を調べることだ。データに基づき大便と小便の貯留場所を分ければ、おがくずの水分過多は改善されると考える。
温度からはおがくずの加熱状態を確認する。水分を蒸発させるには、おがくずを十分に温める必要がある。だが、電力を供給する風力発電機が最初の年に吹雪で壊れた。気象条件が厳しく、再稼働のめどは立っていない。電力不足も機能不全の一因とみられ、電力供給の代替策を検討する。
引用おわり
槍で働いていた当時のことですが、テスト用に1台だけおがくずトイレをテント場に設置したんです。で、このトイレなんですが、小便がヒットする部分が金属のメッシュになっていて、大便と小便がうまく分離するように設計されていたわけです。
ところが・・・
ケツを拭いた紙を便器に捨てるな!と警告した紙を貼ってあるにも関わらず、日頃の習慣ではケツ拭いた紙を普通に便器に捨てるわけですから、うっかりしてしまうわけです。で、その紙がうまく大便と一緒におがくずに入ればまだいいのですが、これが金属メッシュの部分に貼り付いてしまうケースがあるのです。
こうなるとメッシュに吸い込まれるはずの小便が、おがくずの方へ流れ込んでしまうわけです。そして便槽内は水分過多どころか
屎尿がたっぷんたっぷん状態になってしまい、それを運び出す下々の者が苦労するのです。
そんな、昔のことを思い出しました。
それにしても、トイレの総工費が4700万円で、計算外のヘリコプター代が年間200万円ですか。山のバイオトイレって、ホントにお金がかかりますね。