国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

第093回国会 参議院運輸委員会 第10号 昭和五十五年十一月二十七日(木曜日) 第6話-2

2014-12-16 12:48:06 | 国鉄関連_国会審議
みなさま、こんにこちは。
国鉄があった時代をごらんいただきありがとうございます。
引き続き、国鉄改革の問題が語られている内容からアップさせていただきます、直接関係無いのですが、吾妻線〈当時は嬬恋線)が非電化で開業する予定だったのが変更されて電化開業となった話とか、今話題の北海道新幹線について政府の中で議論されているわけで、新幹線に至っては半世紀前の遺物が未だに議論に上るということで意思決定の遅さと国鉄が色々な意味で政府にかき回されていたことを窺い知ることが出来ます。

> 政府委員(山地進君) 総理に委員をお願いいたしました期間は、四十四年一月から四十六年七月まで、四十七年の十一月から四十九年十二月まで、五十四年十一月から五十五年五月まででございまして、通算いたしますと五年三ヵ月でございます。そのうち会長として務めていただきましたのは四年五ヵ月でございます。その間に御審議いただきました建設線を申し上げますと、一つは鉄建公団の基本計画に関することでございまして、嬬恋線、現在の吾妻線でございますが、これを非電化から電化に変更いたしましたのが四十四年五月諮問、答申でございます。
>  それから二番目が、鉄建公団の基本計画でございますが、津軽海峡線を調査線から工事線に変更いたしましたのが、四十五年五月に諮問いたしまして、九月に答申を得ております。それから、調査を開始すべき線としましては、いま総理が御説明いたしました越美線、五新線、宮守線、これは建議をいたしております。
>  それから三番目が、新幹線の基本計画でございますが、基本計画の東北、上越、成田、東北、北海道、北陸、九州、北海道、それから北海道の南回り、羽越というような全部の、九州横断に至るまでの基本計画、それが四十六年から四十八年の十一月ぐらいまでの間に諮問、答申が行われております。それから、新幹線の整備計画に関することでは、東北と上越、それから成田、東北、北海道、北陸、九州、九州、後のは福岡と長崎でございますが、こういったものが四十六年から四十八年に整備計画で出ております。
>  それから四番目に、本州四国連絡橋公団の基本計画に関することでございますが、その中で本四淡路線、本四備讃線の基本計画の決定が四十五年九月、それから本四淡路線と備讃線の工事への変更が四十八年、それから山陽新幹線の建設に関する決議でございます。これらのうち、現在動いておりますのが吾妻線と山陽新幹線の二線でございまして、吾妻線は輸送密度が四一五一、これは電化の線でございます。それから越美線、五新線、宮守線については、その部分についてはまだ開業に至らない線でございます。

以下本文をご覧くださいませ。

○委員長(黒柳明君) この際、特に小笠原君の発言を許します。
○小笠原貞子君 議事運営について発言させていただきたいと思います。
 この法案を審議するこのときに、私はこの法案を内閣として政府が提案なすっていらっしゃる。とすれば、その政府提案の法律に対して、政府で統一した見解を出される。たとえば選定基準案にしても、政府で統一した見解が出されて初めてこの法律というものの審議に入れると、こう申しました。
 しかるに、いまだに政府で統一した見解というものは出されていないわけです。私は委員会が始まりますたんびにもう毎日のように理事会で資料も要請し、また委員会の発言の中で資料を要請いたしました。しかし、その具体的な資料はいまだに要請にこたえられる資料としては出されておりません。五十二年の法制定で外堀を埋められ、いまこの選定基準も政令にゆだねられる、それも政府の統一見解もないままに、まさに内堀も埋めて白紙委任のままでこの法律を通そうとされる。質疑が進むにつれてますます問題がはっきりしてまいりました。
 私どもも国鉄の赤字がよしとはいたしません。何としても再建をしなければならない。それでは国鉄の経営をどう再建するのか、六十年度までにどのように経営を再建するのか。出された資料というのはこれだけでございました。たとえば、営業収入三兆八千六百億、どの部門でどれだけの収入を上げるのかという具体的な資料は全然出されませんでした。やっと出てきました、雑費と貨物と自動車と。そしてその鉄道の中で幹線と地方線、それとのその内訳をと言ってもまだお出しにならない。三兆八千六百億営業収入を上げるというこの数字は何からお出しになったんですか。基礎があったからこそこの数字が出たのではないのですか。それではこの根拠をはっきりさせていただかなければ、この法律の審議にたえない。資料はまたまだ不十分です。そしてまた、地方交通線の問題にしても、国鉄労働者の方は七万数千人の首切りだ、そういうことが決まって、ローカル線も二年たてば見切り発車する。住民と働く者にしわ寄せをさせて、そしてこの法律を通すというようなことについて審議がいっぱい出ているんです。また、赤字がどこから出ているか、常に七割が貨物から出ているんですよ。その貨物について具体的な案が何にもないじゃありませんか。そして、前回、また私、質問いたしました。外注で経費節約をするとおっしゃったけれども、いままでにどれだけ経費が節約になったというその試算も出されていない。六十年度までにどの部門でどういうふうに節約する、それも出されていない。そういうふうにして全く資料不十分のままただ皆さんめ御意見尊重するということだけで、私は、ここのところで審議を終了することを前提とした総理質問に入ることには納得できません。もっと十分に審議する、慎重に。国民の立場に立って真の国鉄再建のためのその審議はまだまだ問題を残しております。だから質問を続行していただきたい。そして国民の負託を受けたわれわれ国会議員としての責任を果たさせていただきたい。そのために議事運営としてお願いをしたいと思います。
○委員長(黒柳明君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
○委員長(黒柳明君) 速記を起こして。
 小笠原君の御発言につきましては、理事会において協議いたしましたところ、意見の一致を見るに至りませんでした。この際、委員長としましては、小笠原君には御不満な点もあろうかと存じますが、御指摘のことは、これからの鈴木内閣総理大臣に対する質疑の中でただされるように希望いたします。
 これより鈴木内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○目黒今朝次郎君 総理大臣にお伺いしますが、総理は自民党の総務会長をやりながら、あるいはその他の場合も含めて、鉄道建設審議会の役員をずっとやられたと私は記憶しておりますが、どのくらい鉄道建設審議会の役員をやられたのか、その際にかかわり合いを持った新線建設はどのくらいあるのか、そしてそのかかわり合いを持った新線建設が現在の収支状態でどうなっておるのか、そしておたくが提案した特定交通線、この特定交通線に該当線区があるのかないのか、具体的にお答え願いたいと思います。
○国務大臣(鈴木善幸君) 目黒さん御承知のように、自由民主党の総務会長が慣例的に鉄建審の会長になっておったわけでございます。私、自民党総務会長は前後十期にわたってやっておりますが、実質的には約七年間やっておるわけでございます。その間、御指摘のように鉄建審の会長をいたしておりましたが、私の時代に新たに建設線に組み込んだというものはわりあいに少なかったと記憶をいたしております。私の記憶に残っておりますのは、宮守線あるいは越美線というようなものが記憶に残っておるわけでありますが、その他は新幹線の整備五線の決定問題、こういう問題を私の会長時代に決定をしたと、こういうことでございまして、大分前のことでございますので、詳しくは事務当局から御説明をさしたいと思います。
○政府委員(山地進君) 総理に委員をお願いいたしました期間は、四十四年一月から四十六年七月まで、四十七年の十一月から四十九年十二月まで、五十四年十一月から五十五年五月まででございまして、通算いたしますと五年三ヵ月でございます。そのうち会長として務めていただきましたのは四年五ヵ月でございます。その間に御審議いただきました建設線を申し上げますと、一つは鉄建公団の基本計画に関することでございまして、嬬恋線、現在の吾妻線でございますが、これを非電化から電化に変更いたしましたのが四十四年五月諮問、答申でございます。
 それから二番目が、鉄建公団の基本計画でございますが、津軽海峡線を調査線から工事線に変更いたしましたのが、四十五年五月に諮問いたしまして、九月に答申を得ております。それから、調査を開始すべき線としましては、いま総理が御説明いたしました越美線、五新線、宮守線、これは建議をいたしております。
 それから三番目が、新幹線の基本計画でございますが、基本計画の東北、上越、成田、東北、北海道、北陸、九州、北海道、それから北海道の南回り、羽越というような全部の、九州横断に至るまでの基本計画、それが四十六年から四十八年の十一月ぐらいまでの間に諮問、答申が行われております。それから、新幹線の整備計画に関することでは、東北と上越、それから成田、東北、北海道、北陸、九州、九州、後のは福岡と長崎でございますが、こういったものが四十六年から四十八年に整備計画で出ております。
 それから四番目に、本州四国連絡橋公団の基本計画に関することでございますが、その中で本四淡路線、本四備讃線の基本計画の決定が四十五年九月、それから本四淡路線と備讃線の工事への変更が四十八年、それから山陽新幹線の建設に関する決議でございます。これらのうち、現在動いておりますのが吾妻線と山陽新幹線の二線でございまして、吾妻線は輸送密度が四一五一、これは電化の線でございます。それから越美線、五新線、宮守線については、その部分についてはまだ開業に至らない線でございます。

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