気になる植物たち

植物歴長いけど、世の中にはまだまだ気になる植物がいっぱい。花屋のQuの植物的ミニエッセイ。ときどき俳句。 ときどき古墳。

ササユリ  笹百合

2009-06-23 20:09:12 | 公園で


 ササユリ 笹百合(ユリ科)。今が見ごろというニュースを見て、久万のふるさと旅行村に見に行ってきました。到着した頃には、夕方だったので、人も閑散としていましたが、旅行村の方が、親切に花の咲いているスポットを教えてくれました。


 ササユリの学名は、Lilium japonicum。まさに、日本の百合という名を持つ優美な百合です。久万で生まれ育った友人は、


 実家の裏の山に採りにゆくと腕にどっさり抱きかかえられるほど、普通に咲いていた。


 と、語っています。今は、公園内で大事に育てているほど少なく、愛媛県の絶滅危惧種となっているのです。人の乱獲が減少の主な原因とされています。嘆かわしいことです。でも、それだけではないのです。この百合は、一度咲いた球根が何年も続けて咲くタイプではないらしく、(だから、家に持ち帰って植えても、すぐに消えてしまいます!)種を撒き散らして、「種の保存」をしています。種が発芽してから、5年~8年くらいしないと開花しないそうなのですが、その間、背の低い株に陽があたらなくては、健康に育ちません。でも、草刈をする人は減り、野山はどこも藪になってしまい陽があたらないのです。人の暮らしの中で繁栄してきた植物は、里山の減少と共に数を減らしていく運命なのかもしれません。



 



 葉が笹に似ているので笹百合なのですが、愛媛県のものは葉の縁が白く、フクリンササユリと呼ばれているそうです。まるで、クマザサのよう。


 



 絶滅の危機に瀕する動植物を、増やそうとする動きに反対するという訳では決してないのだけれど。安易に挑戦してもむずかしいことがたくさんありそうです。生き物それぞれと、環境の絡み合いは、まだまだ人智の及ぶところではないような気もします。


 


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2 コメント

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Quさん、おはよう! (あすちー)
2009-06-24 08:36:35
そうなんや。
花が咲くまで数年かかるんかぁ。
ユリは根っこさえ残っていれば育つもんだと思ってました。
ササユリさんはそんなに繊細だったんやね。
ちょっと見方をかえよーっと。
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あすちーさん、こんばんは。 (Qu)
2009-06-24 20:07:30
繊細なんですねえ。
だから、栽培は非常に難しいと聞いています。

マニアの方々(私も含めて)は、是非、現地まで足を運んで、そっと見守るだけに致しましょう。
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