気になる植物たち

植物歴長いけど、世の中にはまだまだ気になる植物がいっぱい。花屋のQuの植物的ミニエッセイ。ときどき俳句。 ときどき古墳。

赤毛のアン

2019-07-04 18:25:39 | 赤毛のアンの植物たち

 小学生の時、「赤毛のアン」と出会いました。それから、ずっとアンのシリーズは私のバイブルでした。いつか、アンのように聡明な、想像力豊かなお姉さんになるのが、私の夢でした。

 何度も読み返す「赤毛のアン」の中には、たくさんの聞き慣れない植物の名前が出てきました。シーツに香りをつけるラヴェンダー、春になって花が咲き出すと、一番に摘んで愛する人に捧げるというサンザシ、夕陽を吸い込む紫苑、庭に咲き誇る青い飛燕草・・・。それらの植物を想像しながら、いつかは本ものを見たい、そんな植物に囲まれて暮らしたいと思いながら大人になりました。その後の進路も植物系を歩き、仕事でもいまだに大好きな植物たちの傍らにいます。

 縁あって、愛媛県に嫁いでもう、40年近くになります。いわゆる田舎ですが、私にとっては心豊かないなかです。春の土手の雑草たちの芽生えも、夏の山の濃い緑も、秋の澄んだ風も、冬の冷たい星空も、日々のエネルギーの源です。結局、自分が今いるところを大切に思い、当たり前の日々の中に美しさや楽しさを見出す力を、アンに教えてもらったのだと思っています。今いるところが、アヴォンリー。

 

 

 

 

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難波野茨 ナニワノイバラの実

2019-03-16 17:24:36 | 庭で

 

バラ科バラ属

 

4月の終わり頃に他のバラたちにさきがけて、大輪の白い一重の花をこれでもかというほど咲かせます。

その実が年を越して、こんなに朱く色づきました。

でも、よく見ると、枝から実まで鋭い棘で武装しています。

 

 

少し痛い思いをしながら、何本か切ってきて、キッチンに飾ってみました。

オレンジのガーベラとよく似あう深い色です。

 

 

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ヒナキキョウソウ

2015-06-09 20:36:53 | 野山で

キキョウ科キキョウソウ属



 北アメリカ原産の帰化植物。キキョウの仲間だが、花はずっと小さい。枝にたくさん蕾が付いているように見えるが、実は閉鎖花で一番上の花しか咲かないらしい。閉鎖花というのは、自前で受粉して種を作るということだから、確実だけれど遺伝的にはどうなんだろう。近親結婚では、だんだん弱ってくるのが定石だし。茶色ぽくなった左の実に穴が開いているのがわかるだろうか。種は、その穴から出てくる。熟すとめくれる不思議な窓。花の大きさが1センチ程度なので、実に開いた小窓は(年を取ってくると)肉眼では見えにくい。


 実は同じキキョウ科にヒナギキョウ、さらに同科同属ににキキョウソウという、名前の紛らわしい植物がある。ヒナギキョウは在来種なので、あとふたつの外来種が入ってきた時に、もう少し違うネーミングをするべきだったかなあ。

キキョウソウ  キキョウ科キキョウソウ属

 

 

ヒナギキョウ  キキョウ科ヒナギキョウ属

 


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ウツボカズラ Nepenthes

2015-06-07 23:47:25 | 店先で


ご存知、代表的な食虫植物。頭にアンテナを立てて、笑っている宇宙人の横顔みたい。ツボの中には、消化液が入っている。前にうっかり手にかけてしまい、「手が溶ける~!」と、焦って洗い落とした。実際はそんなに強い消化液ではなく、捕まった虫は細菌が分解するらしい。

ツボと書いたが、ウツボは靫と書き、矢を入れる道具のこと。不気味な印象から、凶暴な魚のウツボのことかと思っていたのは私だけか。



葉っぱの先から蔓が伸びて、ウツボが着いているように見える。でも、本当の葉っぱはウツボ部分で、葉に見える部分は茎が広がった擬葉らしい。

ハエトリソウは虫がついたら閉まるけど、ウツボカズラの蓋は閉じない。前に実験してみたからホント。蟻などを無理矢理入れようとしても、なかなか中に滑り落ちない。入ったと思ったら平気で出て来たりして。本当に虫から栄養補給しているのか、ハングリーさが足りない食虫植物である。


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アップルミント

2015-06-07 10:55:58 | 田畑で


植えた覚えはなく、多分捨てた残土の中に根が残っていたと思われるアップルミント。人間がたまさかの草刈り以外関わらないのをいいことに我が世の春を謳歌しています。



別の一画にはペパーミントもあるのですが、土地が悪いせいか、ここまで気持ち良く繁っていません。しかも、アブラムシがついています。
基本的にミントの類には、病害虫が少ないはずなのですが、弱っているとつけ込まれるのは世の常なのでしょうか。泣きっ面に蜂ともいいますね。つけ込まれないよう、姿勢を思わず正す自分です。
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