今、家の中に花が活けてありますか?花屋をしていて思うことは、ギフトは別として、日常的に花を買う方が、だんだん減っているのではないかということです。核家族で、昼間誰もいない閉め切りの家には、花など飾っても無駄という言葉を聞いたことがあります。お年寄りのいるご家庭では、おばあちゃんが、庭の枝を切って玄関に活けたり、お仏壇に毎週お花をお供えしたり、家族みんなが知らず知らずの内に花のある生活をしていました。そんなご家庭が少なくなりつつある現在、花の文化は個人レベルでどう伝えていったらいいのでしょう。
花は高い、すぐ枯れる、生け花はむずかしい、フラワーデザインは資格がないとできない、・・・花に対するマイナスのイメージは世の中にたくさんあります。こんなにハードルを高くしてしまった責任は、我々花屋やデザインの先生方の方にあります。きれいな水をいれた器さえあれば、花は誰にでも活けられるのに。もっと、気軽な花との生活を提案したいと、いつも思っていました。
庭や野の花を摘んできて活けよう。
手持ちの器(コップやお皿)に活けよう。
そして花のある暮らしを楽しもう。
こんなコンセプトの「花のある暮らしの会」を、NPO法人教育倫理プラザさんの方々、フラワーデザインをされているYさんと共に、開くことができました。今回はカーネーションをお皿に活けてみました。メインのお花以外は、各自庭の花や葉を切って、お皿を持ち寄っての参加です。会を続けていくことで、花の文化を伝える小さな一歩になれるよう、新しくできた仲間たちと共にがんばっていきたいです。
今回は15名の参加でした。
いろいろな器、いろいろな花。それぞれが違う仕上がりで、私も逆に勉強になり、楽しい会でした。