足摺旅日記

足摺岬・・・デジャビューの旅 
エネルギー充填80%




足摺岬 足摺テルメを楽しむ

2010-03-29 00:18:24 | 足摺旅の宿

A1 足摺テルメ

 足摺岬への旅をイメージする時どうなんでしょう宿泊施設を決める時。

 旅では旅の宿での印象で旅のイメージが大きく変わることもあります。

 わたしの足摺岬の旅はだいたい今度はここと決めて宿泊することにしています。

 もうすぐゴールデンウィーク足摺岬も宿泊ラッシュです。

 ここは足摺岬では国民宿舎としてスタンダードな存在足摺テルメです。

なぜスタンダードかというと以下ブリタニカからの引用です。

国民宿舎

”自然環境に恵まれた休養適地において、国民のだれもが健全なレクリエーションを楽しみつつ健康の増進をはかることを目的とした宿泊休養施設で、地方公共団体が厚生年金や国民年金の積立金により建設し、運営されている。”以下割愛。

 わくわくする足摺岬への旅、意気込んで宿泊施設を検索して電話をする。

「あいにく当日は満室となっております。申し訳ありません。・・・」

「そうですか・・・ありがとうございます。」

「もしもし、何日空いていますか?」

「申し訳ありません。満室となっています。」

足摺岬も繁忙期となるとこんな感じでしょうか。

それも旅の一つの楽しみと言えば楽しみです。

いざとなったら土佐清水観光協会に連絡すれば何とかしてくれます。

A2 足摺テルメの朝

 足摺テルメにも何度も宿泊しましたが時代とともに変化を感じることがあります。

 それが良いとか悪いとかというものではなく今年に入って複数回宿泊することがあったので旅の思い出を少しだけ。一般的な口コミでの情報はジャランなどの宿泊サイトの口込みを参考にしてくださいね。

 以前大食堂だった場所は今は少しの遊具がある遊技場になり温泉プールは夏季だけの運用。プールの運用も通年利用との要望が強いと聞く。運用にどのような付帯条項が盛り込まれていたのかは知る由もないがまだまだ一年目、今回宿泊して前向きな画像のような朝日を浴びるイメージが浮かんできます。

A3 足摺テルメ

 夜の玄関、少し凝り過ぎという感じもしないわけではありませんが立地条件からこうならざるを得なかったのでしょうか。

 階段が苦手な方や車椅子の方はあらかじめフロントに連絡しておく方が戸惑いが少ないと思います。

 和室棟と洋室棟に分かれています。コンクリートは厚く各部屋の防音性は優れプライバシーはよく保ていると思います。旅行の目的によってプライバシーが重要な場合もあります。

 各部屋はオートロックになっています。どことなく飾り付けも以前と少し異なって新鮮に感じます。

A4

いつもの風景

 足摺テルメではよくこの洋室棟の画像が出てきます。特殊な構造となっていて前述の各洋室にはこの階段を下りて左右に三層構造になっています。だから一番下の階層は階段を下りて少しヨイショが必要。絨毯も少し絡みがちな場所もあるのでお年寄りには少し注意。

 でもおそらくフロントで足腰の状態や荷物の多さなど部屋の配置に余裕がある時は尋ねてくれると思います。

 各部屋は言うに及ばず清潔清掃がよく行われていて各部屋に付属するユニットバスも独特の匂いもなく部屋のタバコ臭もない。以前は旅館に寝たばこにご注意などの注意書きがあったがどうなんでしょう。現在は女性の二十数パーセント男性の三十数パーセントが喫煙者とのこと。最近は女性の喫煙者が増えているのではないかとも思います。個人のマナーが問われています。ベットカバーに時々見られる跡、どうなんでしょう。繕うのがよいかそのままがよいか。少し気になったところ。

A5_edited1 夕食を楽しむ

 旅の宿の楽しみの一つは温泉と夕食ではないでしょうか。足摺テルメの温泉は地下か汲み上げた源泉を加熱し循環ろ過したものです。かけ流しこだわられる方には物足りないかも知れませんがわたしには十分旅の疲れを洗い流すことが出来ると思いました。何より清潔感が大切だと思います。風呂上がりには肌がつるつるする感じになります。

 夕食は洋室の宿泊客はレストラン足摺で時間帯を決めていただくことになります。和室には各部屋に料理を運んでいただけます。

 以前は机に部屋番号があり(今もそうですが。)あらかじめその多くは配善済みで椀物と茶碗蒸しなどが後から出てきます。最近の経験ではゆっくり時間をとっているようで一品ずつ客の食事の進み具合をサービスを行う人が見ながら配善されるように感じました。食事の内容についてはありふれた言葉ですが期待を裏切らないと思います。

A6 お造りやカツオのたたきなど

 異なったコースを試してみました。その金額はどこでもありふれた例えば祝い膳や偲ぶ膳などに見られるコース料理のように品数には大きな違いは無くその構成素材に違いが見られます。

 最上のコースは未経験ですが基本的なコースでも足摺岬の旅の夜の食事としてわたしは満足できました。

 以前の団体客をターゲットにした施設に見られるような金額が高くなるにつれ食べきれないくらいの舟盛りや伊勢エビの飾り盛りとは少し異なり個々に上質な物を求める傾向にあるのではないかと感じました。もちろん別注で同様な大勢で楽しむ料理も可能なことは言うまでもありません。

 ただ注意しておく必要があるとすれば土佐の旅と言えば何と言ってもカツオのたたきではないでしょうか。今の時期、どろめやのれそれという季節感あふれる食材も民宿で供されることもありますがここは定番のカツオのたたきを求めるのが土佐路を旅する時の流儀だと思います。

 画像左上は温かいカツオのたたき。本来カツオのたたきなど料理番組では氷水でしめてという表現がありますが地元では案外そうでもなさそうです。少しあぶってこの時はいただきました。画像右上は通常のよく見られるタタキです。小さいのが三つ、あらかじめ基本コースではタタキの量は少なめです。とフロントに問い合わせて知っていましたから驚きはしませんでしたしむしろコース料理全体の量からすると至極当然に感じられます。が多くを期待する方には少し物足りないかも知れません。別注で1200円で単品がありますからお酒のあて(肴)に物足りない方は是非どうぞ。

 器にもこだわりが見られます。料理、特に和食などでは見た目の心地よさも大切なものだと感じました。

A7 椀物などなど

 椀物です。青さのりや桜の塩漬の花とあさりのすまし。記憶が定かではありませんが足摺岬の近くに大岐の浜がありハマグリで有名ですが・・・それではなかったようです。

 もちろん特産のハマグリを供する施設もあったような気がしますがテルメのメニューにはなかったようです。以前にあったナガレコの煮物もメニューから消えていました。どちらも季節性の食材だからかも知れません。

 茶碗蒸しはどちらも共通していたのでしょうか多分かぼちゃの茶碗蒸し。デザートもよく似た作りであったようです。これらの画像はあくまでも参考で季節によって創意工夫が凝らされているのだと思います。この点は団体客が中心の以前宿泊した施設では月日にまたがってまったく同じメニューが出てきてあまり連泊やリピーターを念頭に置いていないのかなあーと思ったことがありますが最近はだいぶん様変わりしてきたようです。ついでに団体客に集客のウエートを置く宿泊施設では食事の時間帯が重なると少し悲惨。その点、足摺テルメは経験上グループ旅行や家族カップル個人旅行者が中心だと思います。高知ファイティングドッグズがたとえ同宿しようとも個人が忘れ去られることはありません。

Photo

鍋物などなど

 あるコースでは画像左上串カツで自分で揚げながらいただきます。テーブルにある砂時計はおおよその目安です。具体的には係りの人がその日の状態に合わせて指示してくれます。

 画像右がスタンダードな白魚の卵とじというか鍋。以前はどちらかと言うとテーブルに最初から満漢全席のように配置されていましたがわたしが訪れた今年は時間配分により客の食事ペースに合わせ食べ終えたのを確認して次の料理が配膳されるコース料理の形態をとっているようです。

 最期にご飯物です。わたしは二回とも巻き寿司が出てきました。あとから分かったことですが白米が希望であればあらかじめそのように伝えればご飯も大丈夫です。そんなこともあらかじめ知っておくと戸惑わなくてよいと思います。というのも最近は巻き寿司も今流に洋風になっているようです。画像左下はいわゆるシーチキンマヨ風味、画像右下は海老フライを巻いたものでした。年をとると洋風ばかりでも少し引いてしまいます。わたしのスタンダードな巻き寿司は味のよくしみたかんぴょうと卵焼きそしてきゅうり、でんぶがあればなおさら。上巻きになればこれまた味の整った穴子があれば・・・そんな気持ちもこの時ばかりは感じました。シーチキン巻きがあるなら海鮮太巻きなどもと思うことも。・・・とにかくご飯についてはあらかじめ係りの人に選択できるかどうか尋ねておくことをお勧めします。

Photo_2 足摺テルメは恋人の聖地

 あらためて触れますが足摺テルメの一角に今年から恋人の聖地と認定された場所があります。

 正式には今年の4月からグランドオープンということです。それに向っていろいろな企画も出てくるのではないでしょうか。

 わたし的には宿泊プランや料理のコース、料理については宿泊プランに付帯したもの以外に足摺テルメでは昼食もレストラン足摺で楽しむこともできます。地元の方の会食によく利用されていますが是非恋人の聖地にふさわしいメニューを考えていただきたい。なお、ランチメニューは週末祝祭日に時間限定です。

 テルメにはカラオケもありますが多分地元の人にマイクを握られて無理だと思いますからどうなんでしょう。

 カップルお勧め足摺岬サンセットクルージング・・・船に酔うカップルはだめだなあー。

 それでは足摺岬夜の肝試しツアー・・・これもすこしいかがなものかと思うし。・・・名前を変えると星空観賞ツアーと言えば足摺温泉郷の他のホテルが行っているし・・・お互いご一緒出来る企画があると良いと思います。

Photo 足摺岬の夜

 何度も使用して恐縮です。が足摺岬の星空って結構お勧めなんですよ。この画像ばかりでは信用してもらえませんから次の機会にアップしたいと思います。

 星空ツアーは多分画像右下の足摺国際ホテルのサービス企画としてあると思います。懐中電灯をガイドに丁寧に案内してる光景をよく目にします。

 間違ってもカップルで夜の足摺岬の遊歩道を散歩しようとしてはいけません。夜は足摺岬旅の宿でほっこりしてくださいね。

 それと大切なこと足摺岬ではテレビのチャンネル数はあまりありません。よく見られる定期の番組などは出発前に予約録画しておくことをお勧めします。

Photo 朝のセット

 朝食はレストラン足摺です。時間帯をフロントで聞かれます。最終は午前8時30分です。

 目の前に広がる海を見ながら明るい陽光が差し込む食堂で食べる朝食は足摺岬の旅と相まって食欲が増します。 

 最近は生卵は出てきません。これは変わった板長の考えだと思います。生卵については食品衛生上微妙な問題もあるようでわたしにとってはとても残念ですが仕方ありません。朝食は比較的簡素ですが料理長の好みでしょうか豚バラ肉の煮物が供されることが多いです。脂身も多く見えますがお腹には優しく感じました。

 食後のコーヒーも別料金ですが大丈夫です。後でフロントで清算されます。足摺岬の宿泊施設ではよく見られますがウエイトレスさんが夜と昼では出で立ちが変わります。そうそう、夜の夕食で言い忘れましたが足摺テルメはお酒は結構いろいろと楽しめます。なんだあーと思われるかも知れませんが施設によってはだいたいアサヒの中瓶しか置いていないところや焼酎がない施設もあります。お酒が好きな方は必ず宿泊施設に酒類の状況を問い合わせることをお勧めします。まあ、無ければ無いでなんとかなるものですがあるに越したことはありませんから。

Photo_2 昼のセット

 足摺岬の宿泊施設に昼もうろうろしている観光客はあまり見かけない。だいたいが朝出発して足摺岬を散策して後次の観光地へ移動してゆくパターンが多いと思います。

 足摺テルメは混雑にもよりますが時間延長が可能です。3時間延長で千円。これはわたしにとってはとてもありがたい。ほんとにゆっくりくつろぐことが出来ます。

 また、昼食セットの部屋を利用するシステムもありこれもお勧めです。もちろん部屋のバスは利用できませんが心配ご無用。広々とした温泉を利用することが出来ます。

 よいものです。足摺で昼から自由に誰にも気兼ねせずゆっくり入浴を楽しめるなんて。

 もちろん昼食もオッケー。入浴昼食部屋レンタルセットの昼食はそれは豪華なセット料理で足摺岬の旅情がさらに高まります。特に雨に降られた時には万次郎足湯も無料でよいのですがゆっくり部屋でくつろげて食事と温泉です。足湯ではありません。この企画は是非知っておいていただきたいと思います。詳しくは足摺テルメのホームページを参照してください。ホームページの変わりようからその施設の本気度がすぐ読み取れます。テルメはやる気満々。以前の沈滞した雰囲気が一掃されているのには驚きを感じます。

 画像はカレーです。さすがに連泊するとタタキも昼から(以前はぜんぜん大丈夫でしたが)は躊躇われ、それと何となく足摺テルメの板長さんは洋食志向の傾向がうかがわれたのでちょっとカレーのルーを味わって見たかったから。で、この時思いついたのがせっかくですのでカフェテラスやあの恋人の聖地にちなんだランチやデザートを工夫すれば宿泊客以外のリピーターも増えるのではないかと思いました。冬場のイルミネーションもよいのですがあまり日にちがたち過ぎると昼行燈のように感じます。イルミネーションは松の内までくらいがよいのでしょうか。テルメらしい解放感あふれる自然立地をいかしたちょっとしたサービス、何か期待できそうです。

Photo_3 テルメの売店

 足摺テルメでは売店も特筆すべきものです。ちょっとしたコンビニのような感じで酒類や飲料水のほかちょっとしたおつまみや何と言ってもポテトチップスが置いてあるのです。

 カップ麺も比較的そろっています。これはわたしにとってとても大切なことで夜間撮影する時に深夜出発前に夜食をとる必要もありとても助かっています。

 各種お土産もそろっていますし回転も速いので安心です。

 それと恋人の聖地、言わずと知れた展望台アネモネにカップルで掛ける愛の鍵も販売されています。もちろんメッセージを記入する筆記用具もありますから大丈夫。

 でも、大切なことは付帯するサービスでいかにカップルを足摺テルメの利用に結びつけるかがこれからますます期待できるところです。そして体力を付けたなら温水プールの新たな利用方法を考えればよいのだと思います。人々はあれほど悩んだことなどのど元過ぎればすぐに忘れ目先の利便性をすぐ追求してしまいがちです。温水プールがいかに負の遺産だったかを考えると長期的な視野に立ったことを考えないと朝令暮改・・・ちょっと違ったかな。

 話がそれましたが足摺テルメの売店は特にお勧め。

Photo_4 足摺岬 

 いかがでしたでしょうか。足摺テルメのわたしの印象。

 いいですよ。国民宿舎として足摺岬の万人にお勧め出来る宿泊施設だと思います。また、一見の日帰りの旅行客のちょっとした立ち寄り場所としてもお勧めします。

 ゴールデンウィークの宿泊予約はもうお済ですか。

 「お客様あいにく当日は満室になっております。・・・」という電話の声が聞こえて来るようです。

 ゴールデンウィークの足摺岬はもちろん混むのは当たり前!でも行くのですね。

でも、必ず予約してから訪れて下さいね。足摺岬へ行ってなんとかなるだろうという考えは甘いと思います。

 一人旅などは歓迎というコメントも見られますがやはり大勢を相手にしてどうなのという世界ですから特に一人旅では注意して下さい。ホームページの部屋のイメージで訪れると道路側でオーシャンビューでなかったり民宿であれば布団部屋だったということもあります。

 で、その布団部屋に泊っている時、宿の表で「布団部屋でいいですから一晩でも泊めて下さい。」と懇願している人の訴えに「今日はあいにく満室です。」という宿の人の話し声が聞こえました。

 でもね、ひょっとしたら足摺岬へ行く道筋、観光協会へ電話して見るのもよいかも・・・折り返し連絡してくれるかもしれません。

 ではすばらしい足摺岬の旅を!

 


土佐清水のたこ焼き屋さん

2010-03-24 00:17:06 | 足摺岬

1 たこ焼き屋さん

 足摺岬を旅する時決まってある時間帯に同じ場所にたこ焼き屋さんを見ることがあります。

 いつも見慣れている場所です。でも時間帯が合わないと一見の観光客が目にすることは無いと思います。

 郷里でも有名なたこ焼き屋さんを数ええば二つや三つは思い当たります。でも多くは全国チェーンの出店であったりします。

 土佐清水市内でも丹念に尋ねたりすると地元の人に人気のたこ焼き屋さんがあるのだと思うのですがわたしの足摺岬への道筋では何と言ってもこのたこ焼き屋さん以外思い当たりません。

4 臼碆

 わたしは足摺岬の黄昏が好きです。特に入日については画像の足摺岬松尾にある臼碆が風情があって良い感じです。

 たそがれ時にこの場所をうろうろしているのはおそらく磯釣りの人とわたしとまれに観光客。

 鳥居が見えますが臼碆竜宮神社です。大漁祈願と海の安全の神様と言われています。

 画像は一月と二月の画像を使用しています。

Photo 土佐清水港

 今日は画像の一貫性が無いように見えますが前述した臼碆竜宮神社にわたしが興味を持ったのはコミック「土佐の一本釣り」。

 今のコミックからすると古典になるのだと思いますがそのコミックからはカツオ一本釣り漁業を背景にこれも今となっては古典とも思われる男女のある時代の生活感が描かれています。

 そこに描かれている男女も今はおじいちゃんおばあちゃんになっている年代なのですがコミックに描かれているカツオ一本釣りのイメージをいつも固定して足摺岬の旅先で描いていました。実際、コミックに描かれている場所は土佐久礼の港ですが・・・

 臼碆に向う道筋、土佐清水港が異様な活気に満ち溢れています。大勢の人が集まり行き来をしています。この岸壁に多くの人が集まるのは鹿島神社大祭以外経験がありませんでした。

3 カツオ一本釣り漁船

 遠目にみて独特なスタイル。コミック「土佐の一本釣り」では作者がよく観察して描いているのだと思うのですがわたしにもそれがすぐにカツオ一本釣り漁船の外洋型であることに気づきました。

 カツオ一本釣りといえば土佐清水のお隣黒潮町の明神水産所属のカツオ一本釣り船団がわたしにとっても記憶に残っています。確かNHKのドキュメンタリー番組にも印象的に取り上げられていました。"カツオの魚群を見つけるため指令台、見張り台、操舵室の構造でマグロ漁船に比して船体はやや平たくブリッジはやや後方に位置する。”

 そうなんだあー。やっぱり一本釣り漁船に違いない。

Photo_2 カツオ一本釣り漁船

 高知県水産振興部の「かつお一本釣り」からの引用です。

”5~10トンの漁船は、ほとんどが土佐沖30マイル(約48キロメートル)以内で操業し19トン型漁船は、薩南海域から遠州灘付近で操業します。”

 この漁船は50トン以上はあり船員は15人以上でしょうか。”高知県のかつお漁は、一本釣りがほとんどです。遠洋・近海かつお一本釣りの船は、毎年2~3月頃太平洋へ出漁し、グアム島の近くから小笠原、東北地方の沖まで、約10ヶ月かつおの群れを追いながら漁を続けます。”

 近くの漁師の方に聞くと夜に出港するそうです。マスメディアなどに取り上げられる時「家族や恋人に見送られて・・・」などと少しロマンティックな表現がありそんなものかなあ~と思い何気に見送りの若い女性のグループに聞いて見ましたが実際は大違い。ものすごく緊張してピリピリした感じでした。もうそれ以上聞ける雰囲気でもないし。・・・冷静に考えてみると日頃見慣れている近海の小さい船に比べてとても大きく見えても太平洋の荒波やカツオの魚群に左右される長期の航海に思いを馳せると乗組員を見送る家族の心境はいかばかりか・・・

 近代漁業は変化して船にはいろいろなハイテク装備があるようです。いろいろな周波数のアンテナが装備されています。NHKのドキュメンタリー番組では漁場海域や漁獲高などが同じ船団や基地局で暗号化され送信され情報を共有化しているのだそうです。 

2 土佐清水のたこ焼き屋さん

 船団の出港を少し待って見ましたがやはり出港は夜になるのだそうです。

 臼碆での入日の撮影を終えていつものたこ焼き屋さんに立ち寄りました。

 場所は黒潮市場の駐車場!時間帯は午後7時から・・・あまり長くは営業しないそうです。

 「遅くまでお店やっているのですか?」

 「一時間くらい、店を開けている時間はみぞいから・・・」。多分みざいではなくみぞいと発音したのだと思います。「こちらの言い方では短いという言い方をミゾイというのですよ。」

 そうなんだあーみぞいかーこのお店で買ったたこ焼きを車の中で食べながらちょっと練習してみました。

 足摺岬へ道筋、黒潮市場に夕刻出店するたこ焼き屋さん。小腹が減った時には是非お勧めします。

 「気を付けてお帰りなさい。」そんな土佐弁に送り出されて帰路につきました。 

  

 


トオルマの夕日はここです

2010-03-18 00:09:32 | トオルマの夕日

Photo 足摺岬字大戸 平見から

 この場所は「トオルマの夕日」として近年知られるようになった場所です。

 この足摺岬字大戸 平見から真西に画像奥に臼碆があります。

 トオルマの夕日については以前にも取り上げていますが最近はマスメディアにもたびたび登場するようになりました。

 ポピュラーになったと言えます。

Photo_3 トオルマの夕日 おおど会

 トオルマの夕日は足摺岬の「おおど会」というボランティア団体の地道な活動から始まりました。

 今では画面中央に見られる「トンボ」に似たお遍路さんのための休憩所も各関係者の尽力で設置されるようになりました。

 画面赤い自動販売機の横に案内板があり「トオルマの夕日」についての記述があります。

 以下にその概要をおおど会作成のパンフレットを引用して掲載します。

Photo_4 ご案内 トオルマの夕日

 おおど会作成の「ご案内」から引用です。

 年に二回春分と秋分の時期のわずかの日数みられる自然現象のことが記載されています。

 トオルマの由来「通る間」との関連性が読みとることができます。

Photo_5 臼碆に沈む夕日

 臼碆に沈む夕日がこのトオルマの夕日という自然現象を生じさせています。

 この日はきれいな夕日に見えますが、実を言うと地元の人が「それはそれはみごとな光景でした。」という現象を見ることはできませんでした。

 おおよその見当として臼碆のさらに奥にかすかに見える島影があります。

 「沖の島」の島影です。この島影が見える時は比較的よく「トオルマの夕日」が見られるそうです。

Photo_6 トオルマの夕日はここ

 ポピュラーになった「トオルマの夕日」です。見られる時期になると最近は画像のような看板が設置されるようなりました。

 地元の関係者や楽しみにしている人にはよく知られた場所ですがまだまだ広く認知されているようではありません。

 画像は昨年の9月のものを使用しています。

 なぜ、・・・「トオルマの夕日」が終わって大勢いた観光客などが引き揚げた後に「トオルマの夕日ってここですか。」と訪ねてくる人がいます。「場所が分かり難くて道が分かりませんでした。時間的には余裕を見ていたのですが。」わたしはトオルマの夕日が見られなくてもこの場所からの夕景が好きで日が暮れるまでいることが多いのでよく尋ねられます。

Photo トオルマの夕日への道

 そうか、わたしなどは何回か見て場所も飲み込めましたが初めて訪れた頃には場所を聞いてもよく飲み込めませんでした。今から考えると至極当然のことです。

 「足摺岬公園線西廻りで足摺自動車がある少し先です。」といわれてもなかなかピンときません。

 足摺岬公園線西廻りは土佐清水から松尾に向ってまっすぐ進めばよいのですが何しろ初めて訪れる人は心細く感じるのではないでしょうか。松尾辺りをうろうろしているとドライバーの方が「この道まっすぐ行けばよいのですか。」と聞かれることがありました。

 一方、画像は足摺岬へ至る王道「足摺スカイライン」から松尾に向って分岐するところです。足摺テルメの入り口を過ぎてしばらく行くとこの場所に出ます。トオルマの夕日はこの場所から向って右折して数分のところにあります。

トオルマの夕日はここです。
大きな地図で見る

Photo_2

トオルマの夕日

 昨年の9月のものを使用しています。条件が整えば光芒はさらに手前の坂間と呼ばれる方向へ伸びて行きます。

 おおど会の案内パンフレットの画像を参照してください。画像の二倍くらい伸びています。

 待っていてもいざとなるとお日様が雲に隠れたりその逆にだめだと思われた瞬間お日様がでて印象的なトオルマの夕日になったりします。こればかりは自然現象ですから。・・・でも、他におおど会が企画しているのでしょうかこの時期売店ができていると思います。

Photo_3 トオルマの夕日 売店

 地域で収穫された野菜やちょっとした食べ物「つわ寿司」や干物が用意されています。

 最近は足摺岬というか土佐清水市が全国のシュア多くを握る「宗田節」の製品も販売されるようになりました。

 ある時はメジカのつみれ汁や屋台のような出店もあったと記憶しています。

 テントの左側がおおどのトンボ公園となっています。おおど会はこのトンボ公園を足がかりにして足摺固有種のトンボの保護育成を目指しています。

Photo_4 宗田節

 土佐清水市の特産品ともいえる宗田節。

 いままでこのような形態はここ数年見られませんでした。

 一見いわゆるかつお節や花かつおなどに比べ少し荒い感じがして色調も均一ではありませんがとても味が濃くて独特な風味です。

 買って帰りましたがわたしが口にする前に妻が食べてしまいました。

 土佐清水市は以前はかつお節の生産もあったようですが現在はめじかを中心とした宗田節の産地となっています。

 わたしの印象ですが土佐清水市が宗田鰹の産地という割には観光客の目の前に宗田鰹が目に入りません。やっと最近この宗田節を目にするようになりました。出来ることならその食べ方や上手いだしのとり方ちょっとしたワンポイントアドバイスがあればもっともっと普及すると思うのです。最近は大岐に地元の食材を生かした「土佐清水元気プロジェクト」が始まり地産の製品を通販で購入することが出来るようになりました。

Photo_5 海上遊覧

 わたしがこの日は連泊でしたから次の日は乗船しようと思っていましたが時間がとれなく乗船できませんでした。今回このような企画があるか不明です。

 でも、海が穏やかであれば足摺岬でこの海上遊覧は特にお勧めです。

 ホエールウオッチングもよいのでですが時間的制約が多くより外洋へ向かいます。その点、お手軽に足摺岬を海から見ることができます。

 2000円は安いとおもいますよ。絶対に。伊佐港から出船だと思いますがわたしは足摺の伊佐港や松尾から出船して足摺岬を海上遊覧しましたが何度みても飽きることはありません。もう少し各宿泊施設からの案内など情報を共有出来れば効率が上がるのにとも思いました。

Photo_6 トオルマの夕日

 トオルマの夕日は午後5時30分頃から5時50分過ぎまで見られると思います。条件によって異なりますが。

 あらかじめ早く到着してトンボ公園や売店で地元の人にいろいろ尋ねてみるのも楽しみです。

 だんだんトオルマの夕日もその強さが弱くなってきました。

 トオルマの夕日を見学しだしてもう6年近くなりますが地元の人が「それはすごい。」という光景をわたしはまだ見たことがないのです。

 機会があれば訪れてみてはいかがでしょうか。せっかくこの時期足摺岬を訪れているのですから。見れても見られなくても後は宿に帰って入浴そして夕食。

 トオルマの夕日の余韻を残して足摺岬旅の宿の夜は過ぎてゆきます。

トオルマの夕日です。完全なものではありませんが雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。

 条件が整えば手前の崖まで光の帯が伸びて行きます。


足摺岬 海と光り その2

2010-03-15 00:15:53 | 足摺岬

Photo 足摺岬 岬の展望台から

 ここは足摺岬、わたしが岬の展望台と言っている場所。正式名称は今も分からないけど多分「足摺岬展望台」だと思います。

 足摺岬では定番中の定番。まずこの展望台を訪れない観光客はいないのではないでしょうか。

 何度も話しますが団体で訪れるのも良いしグループで訪れるのも良い。そして、一人で訪れるのもそれはそれでとても趣き深く良いものだと思います。

Photo_2 足摺岬灯台と椿

 足摺岬は季節季節で様々な姿を見せてくれます。人出という観点からするともちろん繁忙期とそうでない時もありますが・・・

 この画像は昨年のものを使用しています。時期的にはもう今時、この椿も色あせて花を落しているのでしょうか。

 遊歩道には落ち椿の風情もその時を過ぎているのかも知れません。

Photo_5

足摺岬 足摺岬灯台燈光

 足摺岬の夜はそれはそれでとても趣き深くわたしは好きです。

 遠くに波の音が聞こえ足摺岬の海を船が通過してゆきます。近くを通るときにはその内燃機関の音がリズミカルに聞こえてきます。

 沖合遥かを通過する船は白色と緑色と赤色の航行灯が音もなくその存在を示しています。

 足摺岬灯台はその船たちを正しい方向に導くように自らの燈光を沖に向って光芒を放射しています。沖合すぐの暗礁、黄金碆を指し示す副灯の光芒も印象的です。

_edited1_2 夜の足摺岬灯台

 夜は夜でまた足摺岬の風情はすこぶる良いのです。とわたしは思います。

 画像は多重露光と合成で構成しています。技術が伴わないと夜の足摺岬の満月の表情をワンショットで上手く表せません。なのでわたしが感じたその当時の情景を前述した手法で表現してみました。

 今日は前置きが長くなってしまいました。前回の「足摺岬 海と光り その1」では皇太子殿下(現在の平成天皇)が足摺岬を訪れた印象を昭和52年の歌会始のお題「海」でのお歌にになった皇太子殿下御歌

  ”足摺の岬はるけく黒潮の海広がれりさやに光りて”

について記述しました。そして、今回「足摺岬 海と光り その2」では皇太子妃(現在の皇后陛下)のお歌を紹介したいのです。

Photo_6

足摺岬

 歌会始のお題「海」で皇太子妃が歌われた歌。

 ”岬みな海照らさむと点(とも)るとき弓なして明るこの国ならむ

 わたしがいうのもいかがなものかと思いますがこの歌は皇太子殿下が歌われた歌と同様に大好きです。

 いつもいつもわたしが足摺岬を訪れる時、思い浮かべる歌なのです。まさに足摺岬の情景が鮮明に表現されていると思うのです。

 いいんですよ足摺岬。

ここでもう一度!宮内庁ホームページからの引用です。

    ”皇太子殿下お歌
     
     足摺の岬はるけく黒潮の海広がれりさやに光りて
     皇太子妃殿下お歌
                                                                                     
     岬みな海照らさむと点(とも)るとき弓なして明るこの国ならむ”

(

)

足摺岬と足摺岬灯台です。ご笑覧いただければ幸いです。


足摺岬 海と光り その1

2010-03-11 00:15:54 | 足摺岬

Photo 皇太子殿下 御歌

 ブログで何度も取り上げました。この皇太子殿下 御歌がわたしのお気に入り。

 場所は足摺岬の天狗の鼻展望所の近くにあります。

 足摺岬でこの展望所には屋根があり、座る所もありますからのんびりと時を過ごすことが出来るのです。以下は宮内庁ホームページからの引用です。

”皇太子殿下お歌

足摺の岬はるけく黒潮の海広がれりさやに光りて ”

 良いんですね。わたしは足摺岬を訪れる時いつもこの歌の情景に思いを馳せて訪れます。

Photo_2 足摺岬

 足摺岬の天狗の鼻展望所からの眺望です。

 いつも足摺岬を訪れる時は晴れということはなく曇りの日や時には激しい波浪によって海が泡立ち泡の華となって海面から湧き上がってくることもあります。

 皇太子殿下の御歌となっていますが現在の天皇陛下が皇太子時代に足摺岬を訪れた時の印象を歌にされたとのことです。

Photo_3 足摺岬灯台天狗の鼻から

 現在の天皇陛下が足摺岬を訪れたのは以下よさこいネットからの引用です。

”皇太子殿下(現在の平成天皇)が昭和51年7月27,28日と自然公園大会で土佐清水市の足摺岬に立ち寄られたあと昭和52年の歌会始の時に読まれた歌を記念として敬碑として建立したもの。”

 いきなり画像は曇天の足摺岬ですがいつ訪れてもその時々の光景を楽しむように心がけています。だからいっそう歌に詠まれた光景がどのようなものか想像が膨らみます。

Photo_4 足摺岬灯台天狗の鼻から

 季節季節により或いは一日の内でも午前と午後では異なった印象を受けます。

 季節による変化は何と言っても海と空のたたずまい。一言で言えば空気感というものでしょうか。

 当たり前といえばそうなのですけど・・・

 地元の人は足摺岬をどう考えているのかは定かでありません。おそらく日常の生活に埋没されあまり意識したことはないのかも知れません。

 岬のお土産屋さんの方に岬の椿の開花状況を聞いてもよく把握していないかも知れません。遊歩道を散策することなど日常ではあまり無いのだと思います。

 それは、郷里を離れ思いを郷土に馳せる時、何物にも変えられない光景として湧き出てくるものかも知れません。

Photo_5 足摺岬 光る海

 現在の天皇陛下が皇太子時代に足摺岬を訪れたのは足摺岬の7月の後半。

 当日がどのような天候だったかわたしには分かりませんが・・・思うに足摺岬が最も足摺岬らしい抜けるような空と印象的な海だったに違いありません。とわたしは思うのです。

 画像は今年の一月と二月の足摺岬のものを使用しています。

 昭和52年の歌会始のお題は「海」。現在の天皇陛下は真っ先に足摺岬の海を思い浮かべられ歌を作られたのだと思います。どのような足摺岬の海だったのでしょうか。それは遠く郷里の足摺岬の光景と重なったり普遍的な足摺岬の情景を優しく分かりやすく理解させてくれるものだとわたしはいつも思うのです。

 わたしは「皇太子殿下 御歌」以下引用。

     ”足摺の岬はるけく黒潮の海広がれりさやに光りて”

 を思い浮かべながら足摺岬を旅しています。

 

足摺岬 天狗の鼻からの眺望です。ご笑覧いただければ幸いです。