ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

5月の板橋アブシンベル

2024年05月18日 | 日記B

リフォーム最終日の夕方、2024年5月11日18時03分。業者の方がせっせと道具を片付けている部屋の壁にまたあの光が届いていました。
2月の板アブでここに光が届くのは10月26日と2月17日。冬至の57日前と57日後であることが実証されていましたが、奇跡の日はその2回だけではなかったのでした。

反射板である池袋ハレザを見ると10月、2月の板アブの時と同じように見えます。
ただ一つ大きな違いは18時の光は左(東)ではなく右(西)からの夕日であるということです。

それにしても板アブっていったい年に何回あるんだろう。気がついていないだけで実はけっこう頻繁に来ているんだろうか。
ということで、太陽光の方向について少し考えてみました。

反射板であるハレザ池袋タワー。GoogleMapだとこんな感じです。ビルの中央から我が家への方向を赤い線で引きました。

太陽の高度と方向はこちらのサイトで計算してくれます。知りたい場所の緯度と経度(Google mapの長押しで求められます)を入れて日付を入力して計算ボタンをポン。
グラフはその日の時刻による太陽高度ですが、今は高度は気にしていないので関係ない。

その下に24時間分の太陽高度と方向が表示されます。光が入った時刻は18時。その時間に太陽が287.92度にいたことが分かります。
287.92度というのがしばらく謎でしたが、真北を0度としてそこから時計回りに度数が増えて行くと分かりました。

さきほどの地図に分度器を置きます。画像に透明な分度器を合成してくれるサイトはこちらです。このサイト、長時間開いていると怪しいpop up広告が出てくるので注意。

先ほど5月11日18時の太陽の方向が287.92度と分かりました。287.92度は真北から右回りに90度3つ(270度)回ってさらに17.92度の角度です。緑の線が太陽の方向。

ハレザタワーは少し北西を向いています。反射面を延長してビルの傾き角度を調べて、それに対して垂直に黄色い線を引きました、
見事に入射角(緑と黄色の角度)と反射角(赤と黄色の角度)が同じになりました。
「入射角と反射角は等しくなる」ということは小学校3年で習うそうですが、それが正しいことを確認してうれしい63歳。

夕陽の反射も朝陽と同じように年に2回来るでしょうか。そうだとすると今度は夏至の日から何日離れるかということになるはずです。
2024年の夏至は6月21日。5月11日との差は41日。
ということは夏至から41日後の9月1日18時にもう一度同じ軌道を太陽が通るはずです。カレンダーに予定を書いておこう。
9月1日の太陽の方向を調べると279.47度で5月11日の287.92度とは合いませんが、まあ私立文系にとっては誤差の範囲です。


朝陽についても検証します。板アブの日と定めた2月17日と10月26日。太陽が射しこんだ7時の方向を見ると109.47度と出ました。

真北が0度ですので109.47度は右回りに90度+19.47度の緑線の方向です。ビルの裏側ですので反射するガラス面に光が当たるわけがないのです。
でも確かに光は反射してうちに届いていた。なぜなんだ。
ここでかなりの時間悩みました。2月17日の写真を見返して気づきました。

なんてこった。光が反射している面が5月の写真と違うじゃん。秋冬はビルの左側面が反射板になっていたのでした。


10月、2月を同じように図にするとこんな感じ。分度器も90度回転して配置。緑が朝日の方向、黄色が垂直線、赤が我が家の方向です。
やっぱり入射角と反射角は等しい。
反射面が2つあるので軌跡の現象も年2回ではなくて4回になることが分かりました。10月27日と2月17日は朝陽の板アブ。5月11日と9月1日は夕陽の板アブ。

ちなみに本家エジプトのアブシンベルでは年に2月22日朝と10月22日朝の2回だけだそうです。
エジプトでは反射光ではなくて直接光ですし、光の通り道も制限されていたりで、おそらく太陽高度も関係して夕陽が射しこめないのでないかと想像しています。
コメント (2)
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