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具志堅用高とビセンテ・サルディバル

2014年12月14日 | ボクシング
両者の話が出て来たトコロで

ちょっと前に動画サイトで「サルディバルvsラモス」を見ましてな。
世界フェザー級タイトルマッチの王座交代劇。(1964年9月26日)

日本の関係者からすると、いくら減量苦があるとはいえ“あの”
シュガー・ラモスがTKO負けで王座陥落するなんて・・・と、
相当の衝撃があったでしょうね。

そもそも、ラモスが王座を奪取した相手は、高山一夫を降して防衛を
果たしたデービー・ムーアだったし。

ラモス自身も来日して東洋無敵だった関光徳を痛烈にKOして強さを
見せつけているし。



その強打者ラモスがメキシコの若者(21才)にストップ負け。
※実際は11R終了時にラモスが棄権。

挑戦者がスラッガーのラモスを降した戦法は、「徹底的な連打だった」
とも言われ、それは後に「メキシコの赤い鷹」と言われたサルディバルの
代名詞になった。

豊富なスタミナと猛烈な連打、そして静かに燃やした闘志と勇敢さを
持って攻め続け、数多くの強豪をマットに沈めた・・・と言われる、
サルディバルだけに
「さぞや攻めっ放し打ちっ放しの圧力でラモスを追い詰めたんだろう」と
考えていたら
予想以上に間合いやリズム、攻めるタイミングを有効に使うサルディバルの姿がありました。

パンチあるが基本的にコンビネーションで攻めるスタイル。
連打でも大振りしないからバランスを崩さない。
やや前傾の構えで、身体の軸が安定している。
ファイターだがフットワークのリズム、リードパンチでの間合いの
計り方がイイ。

挑戦者らしい攻めのボクシングだが、しっかりと機会を見計らって
相手の危険な強打を食わずに連打を仕掛けている。
そして当たったら執拗にコンビネーションを繰り返す。
ロープに詰めてストレート、フック、アッパーと多彩なパンチを
相手に浴びせ続ける。

強打型の王者をサウスポーの連打型チャレンジャーが攻める姿を見て
既視感を覚えた。

そうだ、「具志堅vsグスマン」だ!



リトル・フォアマンと言われたハード・パンチャーを勇敢な先手攻撃で
KOした具志堅のボクシングは、ビセンテ・サルディバルのそれに
通じるモノがあった。

最初にダメージを与えた右フックも連打の中で放った一発だったし、
その後のダウンもコンビネーションで奪ったモノだった。

この時期の具志堅はボディパンチャーではないし、そういった要素では
サルディバルとは異なるが、「攻めるサウスポー」の原点を見た気がする。

しかし、こんな「伝説の試合」が容易に見られるようになったんだから
世の中イイ時代になったもんですなぁ~。


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