田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

人の短篇

2009年08月04日 | 日記
体が硬直している様だった。
本番前、本番、そして公演が明けてからのこの1週間。
肉体からまったく緊張が抜けない。
軟弱な僕ではあるが、軟弱なりに随分と健康を取り戻しつつある。
もっと体を動かしたい。その前にもっと体を柔らかくしたい、軽くしたい。
そう思うものの、理想どおりには行かず、気付けばひとりでもがいている。
自らの肉体と神経と血流と格闘をしている・・・そんな公演明けの数日間。


今日、カレーライスが妙に美味しくて、強烈に幸せを感じた。


ふと思った。
『漸くほぐれて来たのかも?』と。
どうやら柔らかくすべきは、軽くすべきは、
肉体ではなく心だったようだ。


心をほぐそう。
ほぐそうともせず、ほぐれてくれる心に感謝。
人間って良いな。


話かわって、


公演が明けたら小説を読みたいと思っていた。
僕はまったくと言っていいぐらい小説を読まない生物だけど。
あれは千秋楽の次の日のこと。
珍しく本屋に行って文庫本を何冊か手にしたものの・・・パラパラっと読んでアウト。
心と脳みそと肉体全部が活字を拒絶する。
忌み嫌うかのごとく活字を拒む。
それなのに、
それでも小説を読みたい・・天邪鬼。


今日カレーを食べて、ほぐれた心でもう一度。
部屋の中で数冊しかない文庫本から一冊をセレクト。
リラックスして読もう。
数年ぶりに読む。まだ部屋にあって良かった。


原田宗典さん『人の短篇集』


コメント
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