高橋コレクション日の出 オープニング展覧会 「リクエストトップ30 ― 過去10年間の歩み」のDM↑これ、かっこいいですよね。会田誠 紐育空爆之図(戦争画RETURNS)。厚みがあって何気にお金がかかっています。
先般のオープニングは行きたかったものの体調がちょっとまずくて断念。
でようやく、行ってこれました。
場所はタブロイド。ゆりかもめの日の出駅から徒歩1分。
去年オープンしたばかりの複合施設。
高橋コレクションは日比谷が閉まってどうなるのかと思っていたら、またすぐにスペースが決まってよかったです。
受付では↓こんな立派なカラー刷りの2つ折りのペーパーがいただけます。
過去10年間に展覧会への貸出が多かった30点の作品群から高橋コレクションの歴史を振り返ります。
このペーパーには上記の一文が書かれています。
なるほど!これは期待できますよね~。
トータルで見て思ったのはネオテニージャパンのコンパクト版なんだなあと。
では気になった作品をピックアップ。
〇ヤノベケンジ「イエロー・スーツ」
これは初めて見ました。
まっ黄色のでっかいスーツ。ひと用と犬用。しかもひと用スーツの頭の上が天秤にかかって、もう一方の先には植物の入った箱。
天秤の部分のブルーがスーツの黄色とよい具合に響きます。
〇小林孝亘「Class Room」
現在の小林さんのトーンとまた違っててとても意外でした。
4つの机、大樹、落ちて崩れる赤い卵。そして潜望鏡を突き出した地上の潜水艦。
モチーフもまったく違う。でも、これはこれで絵として面白いのです。
〇鴻池朋子「第4章 帰還-シリウスの曳航」
何度見ても飽きないです。
色づかいが実は好き。しっとりとしてて入っていきやすいのです。緑系が多いのも理由かと。
オオカミ、ナイフと鴻池さんの作品の重要な要素がうまく響いてる。
〇村上隆「ズザザザザザ」
真っ赤なバックに飛び上がるDOBくん。
この軌跡のラインがばっちり。やっぱり上手いですよね。
浮世絵的でもあるけども容赦ないくらいに色はベタ。
〇会田誠「紐育空爆之図(戦争画RETURNS)」
今回、裏側が確認できたのがうれしかったりします。
なんと古びれたふすまをぶった切ってて裏はもとのまま。しかも、ガムテープが貼られてたり。
表のほうはやはりホログラムのゼロ戦がきれい。ちょっと角度かえるとキラキラが変わる。
〇丸山直文「Island of Mirror」
ステーニングで描かれた色彩はなんとも不思議で妙な浮遊感があります。
色の組み合わせとか自然のままでは絶対にありえない組み合わせでこの策略に気付いた途端にハマリますね。
〇奈良美智「深い深い水たまり」
やはり奈良さんの作品は特別ですね。アクリルケースの向こうですがじっくりと鑑賞してきました。
何度か見ているけどやはり見ちゃうのです。このおんなのこが何なのかって。
表面に細切れの布を貼り付けた上に描かれたおんなのこ。
頭に巻いた包帯と紙の間にグリーンが見えて、瞳の中と同じ色なのだなと気付きました。
言葉にならない気持ち。それが感じられるからついつい答えの出ないまま見続けてしまうのだと思います。
〇町田久美「郵便配達夫」
やはり何度見てもこの墨の線には魅せられますね。若冲な鶏&サディスティックに見えるキューピーさん。
パッと見て、おおとなる。
この見得を切ったかのような構図、お見事。
あと、こんな↓リストもいただけます。
リストを置いてない美術館は見習っていただきたいものです。
えらいのは以下の番号のとおりの導線になっていること。
1.岡村桂三郎「鳥 03」
2.ヤノベケンジ「イエロー・スーツ」
3.小林孝亘「Class Room」
4.鴻池朋子「第4章 帰還-シリウスの曳航」
5.村上隆「ズザザザザザ」
6.天明屋尚「ネオ千手観音」
7.会田誠「紐育空爆之図(戦争画RETURNS)」
※8.丸山直文「Island of Mirror」
9.村山里佳子「無題 RB01~10」
※10.横尾忠則「湯の町タンゴ」
11.青山悟「校庭(西)」
12.青山悟「Ring」
13.奈良美智「深い深い水たまり」
14.草間彌生「ジュリエット・グレコ」
15.町田久美「郵便配達夫」
16.加藤泉「Untitles」
※17.山口晃「何かを造ル圖」
18.森山大道「新宿」
※下記の作品と差し替えのため、4月上旬まで展示。
以下、展示替スケジュール
日程の詳細については、ウェブサイト( www.takahashi-collection.com/ )をご覧ください。
■3月上旬より展示予定
舟越桂「遠い手のスフィンクス」
■4月上旬より展示予定
山口晃「當世おばか合戦」
会田誠「犬(雪月花のうち”月”)」
加藤美佳「バンジーズ」
奈良美智「Candy Blue Night」
工藤麻紀子「もうすぐ衣替え」
山本竜基「上昇志降」
以下の5点は今回の30点に選ばれたものの貸出し中につき展示が出来ないとのこと。
小谷元彦「Human Lesson(Dress 01)」
天明屋尚「九尾の狐」
池田学「興亡史」
町田久美「訪問者」
岡村桂三郎「一身四頭象」
あっ、小谷さんの狼のドレスは森美術館での個展で見てきましたよ。
なんとも満足のいく内容でした。
いつか常設の美術館を建ててくれないですかね~。ほんとに期待してるのですよ。
<会期>
2011年2月18日(金)- 5月14日(土)/火-土 12:00~20:00
読んでますます行きたくなりました。
交通の便がいいのがいいですね。迷子の天才の私でもたどり着けそう^^
奈良さんの作品が展示替えするということは、二度いかねば^^
ほかの方の作品もぜひこの目で見てみたいです。
分かってると行きやすいのですが、案内とかないので確認してから行かれたほうがよいですね。
おそらく※印のが見られなくなるということなので4月上旬以降であれば奈良さんの作品は両方とも見られるのかと思います。一番いいのはギャラリーに直接電話して聞いちゃうのが間違いありませんね。