金曜の夜間開館を利用して、国立西洋美術館へ行ってきました。
目的はもちろん、カポディモンテ美術館展です。
耳慣れないこの美術館。
イタリアのナポリの丘の上にあるのだそう。
さてさて、楽しみ楽しみ。
この冒頭の女性の肖像画のイメージしかなかったもので他にどんな作品があるのかは見てのお楽しみだったのです。
時間は19時まであと10分というところ。
館内はやはり空いています。
やはりじっくりと落ち着いて見られるということはありがたいです。
ということでまずはこちら↓から。
○「貴婦人の肖像(アンテア)」パルミジャニーノ
深い緑を背景にすっくと立つ婦人。
なで肩で体は華奢なようですが、向かって左には重厚な上着とさらにテンのマフラー(?)が。
解説に実は正面を向いていないとあったのも納得。
この左がでっかくなってるバランスをうまく消化するにはこの体の向きと右側に見えるスカートの白の縦のラインが効いています。
この肌の感じ、いいですね。これがメインのビジュアルになったのは納得です。
このテン、よくみると牙がついてるは鼻に鎖をつけられてるはでかっこう怖いのですよ。
○「リナルドとアルミーダ」アンニーバレ・カラッチ
秘めたる感じがなんともエロティックです。
お互いの顔を実際にと鏡越しとで見つめあう男女。
この男の目の勝ち誇った感じやよろし。
背後の森も妖しさがただよっててここが2人の空間にするための仕切りになってる。
左手には向こうから覗き込む兵士が二人。
この覗き込むという視線が加わることでいっそう、秘めたエロなテイストが出てるのは間違いありません。
○「アタランテとヒッポネメス」グイド・レーニ
この布!猛烈に突っ込みたくなるご都合主義。でも、やっぱり美しい。
股間だけこう隠すか!
でもしゅるりと翻る様は見事としかいいようがありません。
これ実際にモデル使って実写でやったら笑うだろうなあ。
○「ユディトとホロフェルネス」アルテミジア・ジェンティレスキ
視界に入って思わず「うっ」と声を小さくあげてしまいました。
首を切っちゃってます。二人がかりといえど、女性です。
生産な場面ですが、この光の当たり具合と決定的瞬間を捉えていることでばっちりと決まっています。
これを描いたジェンティレスキが女性と知って驚きました。
○「羊飼いの礼拝」マティアス・ストーメル
やりすぎってくらいの陰影。
光の当たり具合で浮かび上がる人物の顔の皺が怖いくらい。
裸の赤ちゃんの手足は光とは関係なしにぶよぶよ。こちらも皺がすごい。
皺の描写が好きなんだろうかと思いきや、隣に並ぶ「エマオの晩餐」は光のトーンは通じてるものの異様さは出ていませんでした。
○「聖アガタ」フランチェスコ・グアリーノ
聖アガタはもう一点、「聖アガタの殉教」もありましたがこちらのほうがぐっときました。
胸を切られ出血してるのを押さえて白い衣服はところどころ赤く染まっているのに、聖アガタは「わたしは大丈夫よ」といわんばかり。
でも、表情は明らかに具合が悪そう。
小さく開いた赤い唇が、苦痛と己の信じる道を全うした恍惚との間で揺れ動く。
空いてるとじっくり見れて、もう一度みたいなというのも戻っておさらいも出来るのがよいですね。
ポストカードを購入した時のビニールの袋。
これはいいデザイン。欲しくなるっていうものが普通に出てくるとうれしくなる。
シンプルな茶封筒もきらいじゃありませんが、その展示に合わせて作られたものというのは記念にもなります。
あと、こんなのもあってもらってきました。
縦長ですがチラシです。
A4をたてに広げてほぼポスター状態!
こういうのいただけるのはうれしいんですよね~。
さあ、クリアファイルに保存です。
9/26まで。
画題にしても画家にしても女性が活躍してましたね。
しばらく印象派モードだったのでこれはこれで懐かしい感じです。
宗教画は同じもちーhジュでいろんな画家がそれぞれの描き方をしてるのが面白いなあと思いました。
>一村雨さん
アルミーダ、いいですよね!ひざまくらされてみたいです!
なーんてのは冗談としてもこの目には引き込まれてしまいます。