雨飾りファームだより

日本百名山の雨飾山の麓から猫と金魚と農業と、田舎暮らしの日常を綴るブログ

地方を見直す。

2019-11-21 07:44:00 | 日記
 先日、東京のI・Uターンフェアというイベントに参加しました。いろんな方々とお話することが出来ました。
 実際、こんな田舎に住みたいなどと考えている人などどれほどいるものかと思いましたが、イベントを訪れた方々は真剣に考えていました。そして、人がいなくて立ち行かなくなっている地方と、人が多過ぎて待機児童問題や、住居問題を抱えている都会の若い世代、そして働きづくめの生活に疲れてきたという人たち。みんなが幸せに暮らせる国になるにはあまりにもバランスが悪くなっているのだなと感じました。
  
   そして、今の日本は一極集中で、東京がブラックホールのように全て飲み込んでしまっているように感じます。地方は、東京に全て持っていかれているような気がします。
   


  新幹線や、空港や、鉄道、高速道路、全て東京と地方を結ぶためのもの。そこから地方は東京に全て吸い取られてしまっています。東京にいれば地方がやって来るのです。人も物も東京に集まってきます。東京は消耗する場所。そして地方は人や物を供給する。近い将来、地方は東京に吸い尽くされて消滅してしまうでしょう。地方はそろそろ気付くべきです。本来は地方には全て揃っていたのです。人も食料も水やエネルギーも。人が暮らせる物はみな地方にはあったのです。地方の私たちは、東京に地方のものを売り、お金を得ようとしているのですが、それは東京の暮らしだけが便利になっていくだけで真の地方の利益に結びついていかないように思います。
  先日、行った東京には地方のアンテナショップが立ち並び、今や地方へ行かずとも大方ものが買えるのです。地方が良かれと思ってやっていることは東京をより便利で楽しい都市にしているだけであり実は地方に戻って来ないんではないか。と感じるのです。東京に住んでいれば東京から蜘蛛の巣状に張り巡らされた交通網が地方と東京を直結しています。ところが、網目の外側に行くほど目は荒くなり地方と地方は結ばれていないのです。その理由は、東京に必要ないからです。地方は一度東京との関係を見直した方がいいと思います。そして、東京に頼らざるを得ない今の地方を変えて行くべきです。
  地方は何にも無いと勘違いしていますが、実は何にもないのは東京です。食料も水もエネルギーも、土地も!多くの人口を維持するために地方から供給されるものが無ければ維持出来ないんです。

   でも、地方はとりあえず生きていくためのものを持っています。
   生きていくために必要な水、食料を生産するための大地、そして人を生かしてくれる大自然!人が安心して生きていけるコミュニティ。もっと、地方の力を信じて地方同士が協力し合うようにしていくことを忘れないようしていけば地方は再びちからを取り戻せると信じています。

   東京で埋もれそうになっている多くの若者をはじめとする人材、子育て世代、是非、地方に帰ってその力を発揮して欲しいと思います。




  十日町市星峠の棚田…。