雨飾りファームだより

日本百名山の雨飾山の麓から猫と金魚と農業と、田舎暮らしの日常を綴るブログ

自家用野菜は無農薬か。

2016-11-12 06:53:14 | 日記
 以前も書きましたが自分で食べる物は自分で作るのが一番です。特に、私の様に田舎で、田んぼも畑もあるという好条件ならばなおさらです。
 でも、田舎でも最近それをしない人たちが増えています。
 農作業って大変でしょ、虫つくでしょ、土きたないじゃん…。

 農家に生まれたから、嫁いだから、必ずしも畑が好きなわけではないんでしょうけど。

 関わらない人が増えたから農薬使用に関する誤解や、異物混入に対するアレルギーが生まれてくるのではないかと思ったりもします。

 そもそも、米もそうなのですが、農薬を使わないと収穫が出来なくなるのです。市場に出さない米や野菜だったら無農薬でもいいんです。ただし、その米や野菜を消費者が買ってくれるかということです。無農薬で病虫害を無くすのは至難の業です。農家は収量を減らし見た目も味も悪くなる斑点米を自分で食べるのは仕方ないとしても消費者に出せるかということです。虫食いのキャベツを消費者が好んで購入するかということです。当然、キャベツの芯の方に芋虫が潜んでいる可能性だってあるわけです。それを消費者が寛容な目で見てくれるのかということです。

 誤解のないようにということであれば、農家は自家用の野菜を無農薬で作ってはいません。農薬を掛けるのは正直労力がいります。希釈倍数や、使用できる野菜や回数も決められていてそれに違反した野菜は出荷出来ません。自家用はそういったことを考えなくてもいいんです。何回農薬を使用しても指定以外の農薬を使っても自分で食べる分は、問題ありません。

 消費者が勘違いしているのは、自家用野菜は無農薬らしいという話。決してそんなことないです。自家用野菜の方が気軽に農薬使用出来るんです。出荷用は農薬使用が厳しく制限されているので厄介なんです。制限された中でどうやって病虫害を防除するか。ですから、小さい農家は直売所に出したがらないのです。面倒だからです。繰り返しますがそれは、農薬をたくさん使わなくてはいけないからではありません。農薬の使用が制限されて、そういう知識に乏しい高齢者の多い田舎では面倒なことなのです。

 無農薬でつくるというのは作物によっては本当に大変な労力がいります。

 ただし、素人でも無農薬でつくれるものもあります。それは作物と作付けの時期です。私の畑だと、ジャガイモ、サツマイモ、オクラ、ピーマン、ミニトマト、カボチャ、トウモロコシあたりはは無農薬で作れます。

 反対に農薬無しでは作れないものの代表は、キャベツ、ブロッコリーです。栽培期間も長く、育苗の時にまず農薬を使わないと一晩で虫に食われて苗が全滅します。定植した後も次から次へと青虫類が発生して毎日毎日虫との闘いです。ブロッコリーは花芽の中に同じような色の青虫が入り込むので取り切れず、茹でるとプカ~っと浮いてくるんです。それで、さすがの私もこれはかなりの農薬が必要と認識してカリフラワーに代えました。カリフラワーは虫が見えやすく防除しやすいので。

 自分で野菜をつくるということはそういったいろんなことを理解できるいいチャンスです。是非、野菜づくりを体験してみてください。

 

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