五、「教会とわたしたち」(422) 5.近代から現代へ(宗教改革とその後)
はじめに、近代への萌芽としてアウグスチヌス著「神の国」(1968.教団出版)(その62)
その 最終篇に入ります。
第二十二篇 神の国の永遠の浄福に
2.神の永遠に変わることなき意志について。
3.聖徒に対する永遠の浄福
4.人間の地的な肉体を天のすまいに移すこ
とはできないと考える、この世の知者に
対して。
しかし、地は物質的な肉体を住みかとする霊魂によって満ちて(前回はここまで)おり、霊魂はこれらとふしぎ
な方法で結びつけられているのである。
そうであるならば、生ける動物を創造されたその神に、地上的からだを天的からだにまで高めることができない
はずがあるだろうか。特に、もしも天的といえども、いかなる肉体よりもはるかに優っている霊魂が、地上的か
らだと結びつけられるとすれば、なおさらそうである。一片の土塊のごとき卑しいものが、天的からだのような
高次のものをその中に含み、その結果それが感覚と生命を持ち、しかもそのからだが感じたり生きたりすると
き、天に入るのにふさわしくない、などと考えられるはずがあろうか。あるいは、ひとたび天にのぼったのち、そ
こで地位を保つことができない、なぜならそれが感覚と生命を得たのが、天的からだよりもはるかに高次の何
ものかからであるから、などということがあるだろうか。・・・・・・
5.肉のよみがえりについて、世界の大部分
の人はこれを受け入れているのに、中に
はこれを否認する者もいる。
(つづく)(「神の国」出村彰訳)