明鏡   

鏡のごとく

「ポーの手紙」

2016-12-30 23:50:37 | 詩小説
ポーの手紙を読んでいた。

養父への手紙。

幼い頃、可愛がられた養父へ無心する、駄々っ子のような手紙。

死ぬときは、鞄にちょっとしたものと書類だけだったというポーの生涯。

講演会で訪れたボルティモアでの急死の果てにたどりついた墓。

去年、ボルティモアで見た、ポーの墓は二つあった。

一つは教会の入り口近くに人を迎え入れるための表の墓。

もう一つは、彫られた大カラスに見守られている、ひっそりと暗闇で眠りについたような裏手の墓。

彼の生まれた家族と養われた家族と二つの家があったように、死後の家である墓もまた二つあったのだった。

彼は、金に困った生家から、金には困らない養父母の家へ養子に出された。

養父母は、よくポーを可愛がった。

膝に乗って甘えることもあった、暴君のように、なんでも買い与えられていたともいう。

親元を離れて、学生時代にお金のかかる生活を送らなければならないジレンマから、自暴自棄になり、賭博にはまり、身を持ち崩した末に、陸軍に入ったという。

その都度、金の無心をしていたポーは、常に詩を書くことをやめず、小説を書くことを諦めず、死んでいった。

からっぽの封筒を陳情の手紙で満足しながらも、愛情のある手に満足するわけではなく。

ポーの墓からはボルティモアの丘の上から見た海は見えなかったが。

クラブケーキを食べながら飲んだ、ポーの肖像の貼られた瓶ビールの泡のように苦く冴えたものとなって、何度もそこを訪れたものの胃袋と記憶に飲み込まれることとなるのであろうが。



昨日、兄からの手紙が届いていた。

ポーからの手紙が届いたように。

無心したり、されたりしたわけではなかったが、封を開けると、手心が加えられた手紙と少しばかりの金が入っていた。

子供の頃に宗像大社のもので、確か赤と白の、式神のような人型の紙に、吹きかけてその年の厄を払っていたように。

ふうっと息を吹きかけ、封筒を開いて中身をのぞくと、死に損なったものたちの空洞が、そこにあるような。

あるいは、死んでしまった魂が、そこにあるような。

見えない空洞の、そこのそこを見たような気がした。

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詩小説の人

2016-12-30 21:58:40 | 短歌
詩小説の人はそのまま声に出し かきむしるまで かきなぐるまで 
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ゲンロンの人

2016-12-30 21:41:06 | 短歌
ゲンロンの人も怒らず媚を売り 沈思黙考 売国奴っぷり
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音楽の人

2016-12-30 21:38:01 | 短歌
音楽の人は心が広いのか怒らず沈黙 賞取り合戦
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撤去の少女像、再び設置 釜山の日本総領事館前

2016-12-30 18:39:03 | 日記
http://www.asahi.com/articles/ASJDZ3T7QJDZUHBI00J.html


 韓国南部・釜山市の大学生や市民団体は30日午後、日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦を象徴する「少女像」を設置した。31日夜、正式に像の除幕式を行う。市民団体は30日午後、総領事館前で記者会見し、「市民の勝利だ」と主張した。

釜山の日本総領事館前に「少女像」 区当局が強制撤去
 市民団体の関係者によれば、団体は30日午前、東区の関係者と面会した。市民団体は日韓慰安婦合意から1年にあたる28日に像の設置を試みたが、東区と警察当局によって強制撤去されていた。東区側は30日の面会で、強制撤去したことを謝罪し、設置を妨げない考えを示したという。

 東区には28日の強制撤去後、苦情や抗議の電話が殺到していたという。31日午後6時から市内で集会を開いた後、午後9時から正式に像の除幕式を行う。

 日韓関係筋によれば、日本政府側は30日も日韓合意の精神に反するなどとして、韓国政府や釜山市などに対し、像の設置を認めないよう要請しているが、韓国政府側は確答を避けている。(ソウル=牧野愛博)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

韓国は約束を守ることをしない、金さえ貰えばいいというような、金を日本軍から絞りとれるという売春を美化し、朴クネの父親が関わっていた慰安婦の管理については知らぬ存ぜぬの、最悪の国である。

パククネの父親に限らず、戦後、韓国軍そのものが慰安婦を利用していたことまでも、全て日本軍がしたことにしている卑怯者でもあるので、韓国に関わらぬようにしないと、また同じことを繰り返すであろう。

軽蔑しかない。

口にするのも嫌なことである。
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