雑感  ー皆さんからの投稿をお待ちしていますー

日々感じたこと、思ったこと、なんでもよいのでこちらまでご投稿ください。

竹内昌彦先生  その2

2015-02-25 12:54:21 | 日記
このお話にはまだ続きがあった。

やがて、春が来て2年生。
また入れ替わったクラスで、同じようないじめがあると思っていた。
しかし全く違った。
なぜなら、担任の島村清先生との出会いがあったからだ。


島村先生が初めに子供たちの前に立ってきちんと説明された。

「このクラスには、竹内昌彦くんがいます。
竹内くんは、赤ちゃんのときの病気で、目がよく見えません。
だから教室の席も、黒板がよく見えるところがええ。どこがええかなぁ。」
そんな風だから教室は自然に、みなで助けようという空気が流れてくる。


ある時隣の女の子が、間違っている字をみつけ、ノートを差し出してくれた。
先生はそういう子供をみつけて、たくさんほめた。
そうすると自然に、ほかの子供たちも、助けたいという雰囲気が広がる。
みんな競争で、何とかして役に立とうとしてくれるようになった。
鬼ごっこも、一緒に入る。2年生の彼らは、目の見えない者を
排除するよりも、どうしたらできるか、解決法を考えようとした。


しかしこんな良いクラスを作り上げたのは、一にも二にも、
島村先生の力だった。
先生は子供たちに一度も、「人権」だの「差別」などという言葉は
使わなかったし、「いじめはいけない」とも言われなかった。
しかし、先生の姿勢が、60人の子供たちに対し、あっという間に、
何が正義で、何が人として恥ずかしい行為かということを教え込んで行かれた。



お話は一時間ぐらいだった。
子供たちに対して、親に対して、また指導者に対して、
メッセージがいっぱいあふれていた。
あっという間の一時間。笑いあり、涙あり。
子供たちも泣いている子がいたのには驚いた。
すばらしいお話を、ありがとうございました。


YOU

竹内昌彦先生 その1

2015-02-16 13:56:14 | 日記
小学校で120周年の記念講演会があった。
講師は竹内昌彦さん。幼いころに患った病で、全盲に。
「見えないから、見えたもの」という演題だった。
岡山にいらっしゃる方なのに、私はその存在を知らなかった。


体育館の中央マイクのところまで、職員の肩を借りて歩く。
マイクに向かって話された声は力強かった。
お話はいろいろなテーマがあって書ききれない。
そのうちの一つ、”いじめ”についても、経験談を話された。


息子と同じ小学校出身。一年生の頃、いじめにあった。
机から鉛筆が跳ね飛ばされた。どこへ飛んだか、探せない。
「鬼ごっこするからこの指とまれ!」その声に近づいていくと、
「おまえみたいなめくらが入ったら面白くない。いれたらん。」
子供の世界は厳しい。
極めつけは給食の時間。牛乳の中にゴミを入れられ、
それを知らずに飲んだ。
「ゴミを飲んだからゴミ人間じゃ、ゴミ人間、ゴミ人間」
これには腹が立って、食器をぶつけて喧嘩になった。


家に帰る途中も、涙がとまらない。しかし家が遠いことが幸いした。
涙を拭いて元気な声で「ただいま!」と家に入る。
”これ以上親につらい思いをさせたくない”
自分の目が不自由なことを知り、病院の隅で泣いていた母親を見たときに、
忘れられない決意となった。


そして目の前の子供たちに、竹内先生は訴えた。
「ええか、いじめられたら竹内流にやれ。
私は消火器で教室中泡だらけにしたことも、
いじめた子供の家まで行って、座敷に砂をまいたこともある。
自分はこんなに悔しい、こんなに腹が立つということを
形に出して訴えろ。」

”いじめなどで、命をたったりするな。
親から授かった命を、大事に生きろ”

そんなメッセージを、力を振り絞って伝えるその姿に感動した。



YOU

へいわってすてきだね。

2015-02-06 12:36:16 | 日記
 


これは、2013年沖縄戦全戦没者追悼式で読み上げられた詩に、
絵本作家の長谷川義史さんが絵をつけたものです。


詩を書いたのは、
沖縄市に住む小学校2年の安里有生くん。



やさしいこころがにじになる。
へいわっていいね。
へいわって、うれしいね。
みんなのこころから、
へいわがうまれるんだね。




素直な言葉と力強い絵が、
ストレートに心に入ってくる。



憎しみの連鎖からは、
何も生まれない。



一人ひとりにできることは、
ものすごい限りがあるけれど、
物事を見る視点を深く鋭く養って、
問題をどう見るか。
それぞれの立場で何を語るか。
真剣に考えたいと思う。



YOU