雑感  ー皆さんからの投稿をお待ちしていますー

日々感じたこと、思ったこと、なんでもよいのでこちらまでご投稿ください。

遊び心

2009-10-30 23:38:52 | インポート

    以前はよく道化教室で、風船を使ったワークを行っていた。風船を渡され、「では遊んでください」と言われると、参加者が皆一様にそれを膨らまそうとする。そこで塚原さんから、膨らませるだけではなく、楽器にもなったり、伸ばして飛ばせるおもちゃになったりすることを教わる。遊び心が働くと、想像もしないようなものに変化するのだ。

    さて、みなさんは“ストロー”と聞いて何を連想されるだろうか。コップ、ジュース・・・私はそんなところだ。しかし、先日お会いしたリコーダー奏者、神谷徹さん(ハンセン病治療に生涯を捧げた精神科医神谷美恵子先生のご次男)は、違った。ストローを楽器にして演奏するのだ。きっとストローでジュースか何かを飲んでいて、“これは楽器になる!”と発見されたのだろう。その演奏会が先日岡山の万成病院のひまわりサロンで行われた。神谷さんは、マスコミなどにも多数取り上げられ、国内だけでなくドイツ、イギリス、アメリカ、韓国、中国など、国際的にもこのストロー楽器の演奏で招かれ、活躍されていらっしゃる。そしてこのストロー楽器の音色、何とも美しい。それをユーモアたっぷりに演奏される。20個以上のお手製の楽器がテーブルの上に並べられていた。曲に合わせて楽器も色々。こいのぼりがついていたり、シャボン玉が出てきたり。また“私バカよねーおバカさんよねー”と演奏しながら、自分の頭の上でストローがくるくる回る。この回るストロー楽器を発明した時は、うれしくて夜中に家族の人達を起こしたそうだ。ご家族にとっては何とも迷惑な話だ。でも会場の人達は皆大笑い。私も本当に涙が出るほどおかしかった。でもだんだんと、その涙がおかしいだけではなくなってきた。寝る間も惜しんで制作に没頭する神谷さんが頭に浮かんだ。素晴らしい遊び心。そしてその遊び心が、こうして色々な人たちを本当に楽しませて、元気にしている。遊び心というのは、人を感動させるのだということを初めて知った。

   「ぼくはねぇ。飽きないんですよぉ。」とてもチャーミングにそう言った神谷さんが、今も心に残っている。

YOU


豆鉄砲をくらった鳩

2009-10-05 22:50:24 | インポート

数日前、今年から始めた家庭菜園でできた茄子を初収穫し、有頂天になっていた。
気付くと習い事の時間が迫ってる!
車で行けばいいのに、どうしとも足で行きたくなって、わざわざ歩いて・・・・・
では間に合わないので、猛ダッシュで駆けていった。

すると、アスファルトの色に溶け込んで、悠長に水溜まりの水を飲んでる鳩がいた。
猛ダッシュしてくる私に、すんでのところまで気付かず、とっさにオートットッと、
ステップ踏んで逃げると、もう~、びっくりさせんといて~な~という顔で私を見た。
私も、急に飛び出してきた鳩に驚き(自分が気付かなかっただけですが)、
「きゃー!!!びっくりしたー」と叫んでしまった。
鳩からしたら、「こっちのセリフやで。たのむわ」って感じだったと思う。

「ごめんなぁ」と鳩に謝って、また、ダッシュで駆けていったのだが、
息を切らしながら、そして、鳩が豆鉄砲喰らったような顔をしていたのを思いだし、
思わず笑ってしまいながら思った。

一瞬、鳩に驚かされたと思ったけど、何のことはない、自分が驚かせたんだなぁと。

自分が被害者だと思ってることも、実は自分が原因になってることがあるかもしれないのかなぁ~。
そして、そんな目で見つめてみると、また自分を見つめ直すいい機会になるかもしれないなぁと。

思考そこそこに、お華の師匠のお宅に着いて真っ先にしたことは、勿論、茄子の自慢話でした。

シェルター


「あっ!!」

2009-10-02 21:03:50 | インポート

仕事で地元のスーパーさんに商品を
直接店舗まで納めに行くこともあります
その店の担当の方 40代くらいの女性なのですが
いつも検品してもらってます
時間の都合で どうしても午後2時前くらいに
伺ってしまうことがあり
担当の人の休憩時間と重なって 
店内にいないことがよくあります
その場合は お店の奥に従業員さんの休憩室があり
そこにいらっしゃるので そこまで持って行きます
ガラス越に探してる僕に気が付いて
いつも素早く出てきてくれるのですが
必ずこの方は僕の前まで来て
「あっ!!」
って 少し驚いた感じのリアクションをするのです
僕の姿が見えて部屋から出てくるわけですから
当然僕がそこに居ることは解ってるので
驚くことはないはず・・・
多分ですが 
「あなたが来たから わざわざ出てきたのではないですよ」
という気遣いではないかとずっと思ってました
「あっ!!」って言うことで
「偶然今出会いました」
という風にしたいという想いではないかと・・・
ところが
ここ数ヶ月 その店員さんの姿を見かけなくなりました
おそらく辞められたのでしょう
僕はその事を本人に今さらながら確認しておけば良かったとも思いますが
実は心のどこかで確認しないほうが良かったとも思ってます
深読みし過ぎかもしれないですしね。
僕の思った通りその人の気遣いなら それでいいですし
もし僕の勘違いだとしても
このまま
「あれは あの人の優しさだったんだ・・」
とこの先もずっと思っていたい
こんな勘違いなら
間違ったままでも
悪くない

                     小トラッチョ


気になる人

2009-10-02 16:41:51 | インポート

   今とても気になる人がいる。それは、戦国時代に生きた石田三成という人。嘘や偽りが蔓延し、信念をもって自分の人生を生き切ることのできにくい今だからこそ、とても気になってしまうのだと思う。三成は、一般的には陰謀家、傲慢などという印象がついてまわる。歴史は勝者によって書かれるので、関ヶ原の戦いで敗れた三成が、徳川家康側に何を書かれても仕方がない。しかし本当のところはどうなのだろう。色々な史書はあるけれど、その人が何を思って行動していたか、思いはどこにあったかなど、本当のところは本人でないとわからない。自分の身を守るために、裏切りや強者に媚びるということの多かっただろう時代に、時の一番の権力者である徳川家康に立ち向かっていった。それは、豊臣政権を守ることが、無用な戦をなくし、国の安泰を守ることにつながると信じ切っていたからだろう。しかし五奉行の一人であった三成が、家康と一時は互角に戦っていたということは、本当にすごいことだと思う。
   処刑直前の三成が、干し柿を勧められて断るという逸話は有名だ。お腹が冷えると体に障るという理由。周りに嘲笑されながらも、最期まであきらめない姿には敬服する。しかも城の門前で罪人として人前に曝された後のことだ。ここまでの思いになれるのは、どうしてだろう。それは、心の中に深く貫かれる正義を持って、最後まで戦った人だからだと思う。三成の生き方は、何を大切にして生き抜いていくのか、そんなことを私に問うてくれる。

                                                              YOU