阿部ブログ

日々思うこと

昭和天皇 と ロッキード事件

2012年03月31日 | 日記
昭和天皇が田中角栄を嫌っていた事は、広く知られている。
でも何故? 理由が分からなかった。

それが鬼塚英昭氏の『瀬島龍三と宅見勝「てんのうはん」の守り人』を読んで分かった。
同書から引用する。

『私はあるルートで妙な事を聞いた。それは三木武夫首相が天皇に呼び出されたとき、天皇は首相に次のように言ったのだ。
「田中角栄をどうしても逮捕して欲しい。彼は私のファミリーのスキャンダルを種に脅しをかけた。私は彼を赦せないのだ。」
三木武夫首相はフォード親書について説明した後だった。「どうすればいいでしょうか}と三木は天皇に尋ねた。
天皇は答えた。
「フォード大統領に私の親書を渡してほしい。そして、「よろしく頼む」と伝えてほしい』

天皇は、下々の内奏を唯々諾々と承認するだけと言うイメージがあるが、それは違う。
明治天皇、大正天皇はそうだったが、三代目の昭和天皇は将に天皇&大元帥として戦前から終戦に至る長きに渡り君臨した国家を先導する真の元首であった。彼の発言はそのまま大日本帝国の方針となる。即ち陸海軍も政府も意のまま。
勿論、戦後も憲法がどうあれ超法規的存在として昭和天皇は君臨した。それが上記の発言として如実に現れている。
最後の「よろしく頼む」とは、太平洋戦争の時も有効で、真珠湾、ミッドウェー、東京大空襲、原爆投下など日米の相互調整の上、帰趨なる戦闘は行われた。
これは先のMHKの原爆投下に関する番組でも明らか。

さてロッキード事件は、2.26事件に匹敵する暗黒裁判であり、戦後日本は資本主義ではあるものの、民主主義体制ではない証左を示す重要な裁判であり、これは未だ終わらない2.26事件と同じく、後世に明治政府体制の本質も知らしめることがらとして語り継がれ、これの関係した魂は浮かばれることはないだろう。
曰く、現世では天皇と臣下でも、死んだら皆同じ。死んでから幾百万の魂に攻められるのは地獄の以上の苦しみだろう。

しかし鬼塚英昭氏、重要な事は語らないでいる。
まあ、鬼塚氏の御著書で何れ読む事もあろうかと思えば、これは待ち遠しいですね~

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