阿部ブログ

日々思うこと

東京商工学校跡にある関東大震災の碑と 壊れたパソコン

2014年05月31日 | 雑感
日本宇宙フォーラムが入居する新御茶ノ水アーバントリニティビルは、神田駿河台にある。千代田線の新御茶ノ水駅からは、エレベータを使うと殆ど直結と言っていいほど、便がよい。住所は東京都千代田区神田駿河台3-2-1。

   

その地下鉄と地上を結ぶエレベータの地上部に接するように、屹立するとある碑がある。
       

大正十二年九月一日正午 大震大火あり焼失家屋三十万死傷、また十萬を超え実に古今未曾有の大惨事なり
時に焼土と化せし帝都の中央神田に巌然として勇姿を残せしは実に山下谷次君の設立せる鉄筋コンクリート4階建の東京商工学校なりき
吾人は之が為に 或いは家財の安全を保ち 或いは通信の便を得 或いは 居住の急を救い 或いは配給の恵を受け 実に天佑として感激を措く能わざる所なり
茲に公孫樹株を植え以て謝恩の意を表し此の碑を建てて紀念とす
大正十三年九月一日 淡路町 公友会
          隣 町 有 志

東京商工学校は、明治36年創設で、現在は埼玉工業大学として現在に至っている。
さて、我々は東日本大震災を経験したが、今後も首都圏直下型地震や東海・東南海・南海地震という巨大地震の発生に直面している。日本の人口の過半と中核的な産業が集中する太平洋側が、地震と津波で壊滅的な打撃を受けると、国富の消失と若年人口の減少に拍車が掛かり、国家としての存立を危うくする。きちんとリスクを想定した対応をしないと国家としての体裁を維持できないだろう。
東京ビッグサイトで撮影した壊れたパソコンがそれを象徴しているように思える。データも人命も、人にひも付いたノウハウなどは失ったら再生は極めて難しいのだ。
 
          

B-29のエンジンが東京首都大学・世田谷キャンパスに展示されている

2014年05月25日 | 雑感

東京首都大学の世田谷キャンパスには、B-29のエンジンが展示されている。2号館1階のトイレに行く途中、ふと右奥をみるとエンジンが鎮座している。

                

説明板には、こう書いてある。

『太平洋戦争末期の1945年春から初夏にかけて、立川市と横浜市の空襲の際、撃墜されたB-29爆撃機のエンジン2台が、東京都大岡山の東京工業大学 機械工学科 内燃機関(エンジン)研究室(原正健助教授)にリヤーカー等で運び込まれた。

その1台は分解され、当時学内動員学生であった古浜庄一らによって細部にわたる調査、測定が行われた。他1台は、野外に放置された。ここに残るのがそれである。このエンジンは運びこまれた時期(1945年5月)から見て、横浜空襲で墜とされたものであると推定される。

このエンジンは、その後東京工大において一色尚次教授らが学生に見学させる教材などにつかわれたが、1994年夏、東京工大の実験室解体整地に伴い、同実験室出身の当武蔵工業大学学長 古浜庄一教授の計らいと両大学関係者および一色教授(当時日本大学教授)の努力によってここに移転、保管されることになった。

このエンジンは、日本本土爆撃で有名なボーイングB-29超空の要塞(スーパーフォートレス)の4基のエンジンの一つである。このエンジンはライトサイクロン-18-GR-3350型、複列星型18気筒、2200馬力、ターボチャージャー160.2nm、1シリンダ約3000cc、全部で54リットルの行程容積をもつ大型航空エンジンであって、ジェーン航空年鑑(1945年)によれば、クライスラー社のドッジーシカゴ工場で制作されたという。

ここに残るエンジンのシリンダヘッドのアルミフィンは、丈夫は精密鋳造、下部はアルミ板の焼バメ方式となっていて、当時のアメリカのエンジン工作技術の粋が見られる。また、バルブは中空ナトリウム冷却弁であり、マグネシウム合金の過給器は失われている。このエンジンに使用された多くの技術は、戦後の各種エンジンに広く展開されている。

我が国には、撃墜されたB-29のエンジンは二三あるが多くは破損がひどい。しかし、ここにあるものは、補機は失われているが本体の主要部の70%を残し、制作当時のおもかげを知ることのできる唯一のものである。これらの点から、このエンジンは内燃機関技術史上の極めて重要な記念物である。

1995年3月 武蔵工業大学 学長 古浜庄一
      東京工業大学 名誉教授 一色尚次

東京都市大学』

さて、このB-29は、何処で撃墜された機体なのだろうか?

B29のエンジンがある東京首都大学で、NHK鈴木章雄ディレクターの講演会が開催された

2014年05月22日 | 雑感
昨日21日の午後は休みにして通院。終わってから東京首都大学に駆けつけ、NHKの鈴木ディレクターの講演会に参加した。
鈴木さんとは過去ブログ『NHK「クローズアップ現代」でトリウムが報道されました』にも書いた通り、トリウムが縁である。これは東京首都大学・原子力安全工学科高木教授も同じ。
鈴木さんは、第39回放送文化基金賞をテレビドキュメンタリー番組『NHKスペシャル メルトダウン File.3 原子炉“冷却”の死角』で受賞している。
鈴木さんは、NHKで原子力関係の企画報道が多く、彼の番組は、NHKオンデマンドで何回も視聴させて頂いている。メルトダウンシリーズは調査報道・検証報道の典型で秀逸な作品で、放送文化基金賞の受賞は原子力の賛成派/反対派も共に頷くだろう。

鈴木さんは講演の中で、NHKスペシャル「メルトダウンシリーズ」の意図について、こう述べている。
『二度と過酷事故を起こさないための教訓を得る為、福島第一原発事故の検証を第三者として行う事』としている。将にその通りで、日本政府も電力会社もまともに検証せず、根本的な安全措置を施さずに再稼働させようとしているが「メルトダウンシリーズ」が指摘している点については曖昧にされたままだ。

しかし、東京電力の『原子力改革特別タスクフォース』の活動については高く評価。取材も東電の広報が介入する事なく、ほぼフリーで150時間におよぶ取材ができたようだ。これはタスクフォースを実質的に率いた姉川常務の意向があるのだろう。
それと鈴木さんが高く評価するのは、増田尚宏氏だ。増田氏は、311当時には福島第二原子力発電所の所長だった。困難な状況下で見事に原子炉を守ることに成功している。現在は「福島第一廃炉推進カンパニー」の最高責任者(CDO)に就任。このカンパニーは、福島第一の廃炉・汚染水対策に専門特化する組織。それと講演では、東電のもう一つの組織「原子力安全監視室」については、取材したいが出来ていないとコメントしていた。

この講演会で印象的な言葉があった。『空気を読まずに、言い続けること』
東京電力の原子力部門には「安全屋」と言われる人達がいて、原子力の安全に関わる業務に従事しているが、彼らに取材した事から『空気を読まない』ことの重要性を述べていた。いちいち社内の空気を読んでいては金のかかる安全措置は置き去りにされるだろう。それと『言い続けること』の大切さも指摘しており、重要な観点だと感じた。

今後も鈴木さんの原子力報道に期待するところ大。一つ注文すると、トリウム溶融塩炉や高温ガス炉など第四世代の原発についても報道して欲しい!

■過去ブログ:
東京電力・福島第一原発の吉田所長を偲ぶ ~東京都市大学・高木直行教授を訪問して~

B29のエンジンについては後日~

用語の解~その2-1

2014年05月13日 | 雑感
ぶさかわいい → ぶさいくな顔だが、なんとなく「かわいらしい」女の子。

かけし    → 芸能人の立場をフルに活用して女性をナンパしまくること。

OCL    → オタク・カップル・ライフ。

たこシャン  → たこ焼きに合うシャンパンのこと。

TENGA茶屋

2014年05月11日 | 雑感
radikoのエリア・フリーにより全国のラジオを聴ける。3.11以降、一時的にエリア拡大したが、今回は、有料ながら北海道から沖縄・九州まで様々なAM/FMラジオが聞けるようになった。
月額350円。
よく聞くのは関西のラジオ。特にFM OSAKAの「TENGA茶屋」が面白い。この番組は、土曜日の深夜1:30~2:30に放送される。

TENGA~「典雅」の語源

“うめちか” から 合成開口レーダーまで~徒然なるままに

2014年05月08日 | 雑感
GW最終日、久し振りに秋葉原にて、梅田地下街のパノラマビュー、個人情報保護法見直し、情報銀行や衛星データ利用などの話を聞いた。中々よい感じの内容で満足。
特に梅田地下街パノラマビューには関心。地下街を通る通行人を見事に削除したパノラマビューが簡易に作成できる。なんでも大阪・梅田周辺地下街は全長6.5kmあるようで、全エリアの撮影は終了との事。何でも撮影ポイントは約7000箇所らしい。また自動撮影ロボットも作って地下街に出動したとの事。「うめちかナビ」をご参照下さい。
折角、秋葉原にきたので電気街を徘徊。
                        
秋葉原を退いてからは、合成開口レーダー(SAR)の位置合わせ済みデータとフリーソフトを使って、インターフェログラムを作成し、コヒーレンスデータを生成。これから差分干渉処理を経て位相フィルタリング処理を実行。最後にオルソ処理をして、Google Earthに貼り付けて終わり。今はパソコンで簡単にInSAR処理が出来る便利な世の中だ。合成開口レーダーの処理ソフトは、簡単な登録が必要だが European Space Agency からダウンロード可能。

InSAR処理は、500km~700kmの軌道上にある合成開口レーダー衛星で観測した2つのレーダー波データを干渉させて位相情報の差を解析する技術。合成開口レーダーは、光学衛星とは違い昼夜を問わず観測可能で、レーダー故に雲の影響が一切ないと言う特徴を持つ。この為、次世代の情報収集衛星は、Xバンドの分解能30cm以下、多分この半分以下の分解性能を有する合成開口レーダーを搭載するだろう。因みに航空機搭載SARもある。独立行政法人情報通信研究機構(NICT)が保有しているが、これは常時SARを搭載して待機している訳ではない。火山噴火とか東日本大震災など危機的な状況が発生した際に搭載して飛ばすと言う運用。地上設置型SARもあるらしいが、社会インフラ劣化観測などで使えそうだ。

さて帰り道、東京駅地下街で八重洲の語源となったヤン・ヨーステンの胸像を発見し、激写。
             

丸ビル横にあるオランダ船 「デ・リーフデ号」 ~鎖国でも中国とオランダとは交易した~

中国共産党海軍とロシア海軍が、尖閣諸島海域を含む東シナ海で海軍演習を5月に予定通り実施

2014年05月05日 | 雑感
ロシア海軍の太平洋艦隊は、はるばる地中海にも派遣され、外洋海軍を目指した往事のソビエト海軍の活動を想起させる。
沿岸海軍から外洋海軍に転換したいのは中国共産党海軍も一緒で、最近ロシア海軍との共同演習を定期的に実施している。
2012年4月から行われている“海上联合”(ロシア語でМркое взаимодействи)と銘銘される共同海軍演習。最初の演習は、黄海で実施されている。2回目は、2013年7月に日本海と太平洋で実施している。これは、尖閣問題で攻勢に出たい中国側の意向を受けたもの。この演習では、中国は新鋭艦を参加させている。参加したのは、051C型駆逐艦(ルヤンII型/旅洋II型)「瀋陽」と「石家荘」、052C型駆逐艦(ルージョウ型/旅洲型)「蘭州」、052B型駆逐艦(ルヤンI型/旅洋I型)「武漢」、054A型フリゲート(ジャンカイII型/江凱II型)「煙台」と「塩城」、洪澤湖級補給艦(フーチン型/福清型)補給艦「洪澤湖」の7隻。

第3回目の開催となる演習についても2月と4月の中露海軍の会議にて、中国の意向を受け東シナ海で「海上联合2014」を実施することになった。この演習で太平洋艦隊が南下して東シナ海にいる間にプーチン大統領が上海を訪問する事となっている。
中国による防空識別圏設定後、この海域でこの規模の演習が行われるのは初めて。注目したいのは対潜演習の為に中国共産党海軍の潜水艦が参加するか否かであるが、水上艦のみの演習だと監視するには余り意味がない。それと、これはあり得ないが、黒海に展開していた米海軍の Donald Cook (DDG-75)に対して行ったイージスシステムを無力化した電子戦演習をやって欲しいものだ。実戦ではUAVやミサイルに搭載して攻撃する事になるのだろう。もし中国共産党海軍が、この電子戦システムをロシアより供与される。若しくは開発する、若しくは盗むなどして実戦配備すると、海上自衛隊のイージス艦を恐れる理由は無くなる。

先のオバマ大統領訪日の際に、尖閣諸島が日米同盟の適用範囲であるとの表明を受け、激しく反発していた中国共産党ではあるが、当初計画していた尖閣諸島奪還は先送り。彼我を考えると今はアクションしないのでが得策。ここは100年の計で隠忍自重の時。今朝も東京で震度5弱の地震があったが、遅かれ早かれ首都圏を含む太平洋海側には巨大地震が発生するだろうから、その間隙を突いて占領する事の方が直接対峙するより効率的だろう。

さて第4回目となる「海上联合2015」は何処で実施されるだろうか。多分、米国との安全保障協定(Enhanced Defense Cooperation Agreement )に署名したフィリピンをターゲットにしたバシー海峡を含む南シナ海ではないだろうか?

■参考:過去ブログ
人民解放軍の「尖閣=沖縄解放作戦」が始動
中国共産党軍の「尖閣=沖縄解放戦争」 と 「南シナ海制圧戦」
米海軍大学のトシ・ヨシハラ教授&ホームズ教授の 『太平洋の赤い星』 が出版された
オーストラリアが潜水艦戦力を倍増させ中国海軍力に対処する