大西卓哉

　【モスクワ＝共同】大西卓哉さん（40）ら日本、米国、ロシアの３人の飛行士を乗せたソユーズ宇宙船が９日午前７時（日本時間同日午後１時）すぎ、国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）とのドッキングに成功した。大西さんは約２時間半後にＩＳＳに乗り込み、約４カ月にわたる宇宙滞在を開始、地上との初交信で「月曜日からまたばりばり働きたい」と意気込みを語った。

　ドッキング後に気圧調整しハッチが開けられると、大西さんは笑顔で乗り込み、滞在中の３人の飛行士と抱き合って喜んだ。間もなく行われたモスクワ郊外のツープ管制センターとの交信では「思った以上に順調で快適な宇宙の旅でした」と振り返った。

　宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）の遠藤守副理事長が激励すると、大西さんは「たっぷり眠れたし、機内食もおいしかった。月曜日からまたばりばり働きたい」と話した。管制センターに駆けつけた横浜市の聖光学院中学・高校時代の同級生には「仕事で忙しい中、来てくれてありがとう。声援に負けないよう頑張りたい」と応じた。

　搭乗したソユーズ宇宙船は新型機で、７日の打ち上げ後、約50時間かけて姿勢制御の点検などをしながら飛行を続けた。ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスの担当者は「とても安定した順調なドッキングで、新型機の仕事にとても満足している」と述べた。

　大西さんは１日休んで週明けから本格稼働する。滞在中にはマウスの飼育実験などを行い、10月末に地球に帰還する予定。