宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、2010年に探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子の詳細な解析結果を発表した。40億年以上前にできた結晶が、当時のまま微粒子の表面に残っていた。太陽系や小惑星の成り立ちを解明する手掛かりとなる成果という。
イトカワは地球と火星の間にある。はやぶさが持ち帰った500個以上の微粒子のうち、直径が数十マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの約30個の表面を、高性能な顕微鏡などで詳しく調べた。約半数で表面にナノ(10億分の1)メートルサイズの鉱物の結晶がみつかった。
イトカワの母体となった天体は、約46億年前に太陽系が誕生した頃に小惑星などが衝突して形成されたとみられている。母体の天体が壊れ、その破片が集まって約13億年前にできたのがイトカワだと考えられている。
今回確認した結晶は、母体となった天体の内部がセ氏800度以上と高温だった40億年以上前に作られた可能性が高いという。微粒子の表面にはこのほか、宇宙線を浴びて鉱物の表面が劣化した跡や粒同士がこすれあった跡などもあった。
2014年に打ち上げられた後継機「はやぶさ2」は、18年に小惑星「りゅうぐう」に到着して砂や岩石を採集し、20年末ごろに地球に帰る計画だ。研究チームは今回の手法を応用して解析する考えだ。日本経済新聞web版より
イトカワは地球と火星の間にある。はやぶさが持ち帰った500個以上の微粒子のうち、直径が数十マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの約30個の表面を、高性能な顕微鏡などで詳しく調べた。約半数で表面にナノ(10億分の1)メートルサイズの鉱物の結晶がみつかった。
イトカワの母体となった天体は、約46億年前に太陽系が誕生した頃に小惑星などが衝突して形成されたとみられている。母体の天体が壊れ、その破片が集まって約13億年前にできたのがイトカワだと考えられている。
今回確認した結晶は、母体となった天体の内部がセ氏800度以上と高温だった40億年以上前に作られた可能性が高いという。微粒子の表面にはこのほか、宇宙線を浴びて鉱物の表面が劣化した跡や粒同士がこすれあった跡などもあった。
2014年に打ち上げられた後継機「はやぶさ2」は、18年に小惑星「りゅうぐう」に到着して砂や岩石を採集し、20年末ごろに地球に帰る計画だ。研究チームは今回の手法を応用して解析する考えだ。日本経済新聞web版より