アスカのブログ!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

『冬富士で【九九九死に一生】を得た!』 (上)

2013-12-30 23:04:59 | 日記


高校2年時、11月の最終土・日にかけ、2度目の冬富士単独登頂を行いま
した。その1週間前、初めての冬富士登山は穏やかな快晴に恵まれ、キャラバ
ンシューズに4本爪の軽アイゼン(主に雪渓用)、ピッケル無しの夏用登山スタ
イルでも、快適に登頂できました。この2度目は、厳冬期直前の冬富士と言うこ
とで、多くの登山者で賑わっておりました。私も、第1回と同じ夏用軽装備の元
<と言うより、冬用登山装備のことなど何も知らなかった(大汗!)>、ルンルン
気分で登頂したわけです。ルートは前回同様、冬富士登山の定番である吉田口
ルート(夏も大賑いの比較的安全なコース)。
前夜、森林限界にある5合目小屋で一泊後、早朝、快晴の元、登頂を開始。
しばらく進むと、目の前の吉田大沢を10名ほどのグループが、真っ直ぐ山頂方向
に直登していたのを発見しました。私も、「なるほど、このコースなら吉田口ルート
への近道だ」と判断し、100mほど前を行く、彼らの後を追った訳です。

ひたすら1時間ばかり直登し、順調に高度を増していたのですが、何と! そこで
彼等はクルッと方向を変え下山を始めたではありませんか! 
冬山完全装備でピシッ!と身を固めた格好いいグループとスレ違いざま、彼等は
一様に怪訝な目で私を眺めながら、そのまま何も言わずに降りていきました(後
日わかったことは、彼等は大学の山岳部で、冬山訓練をしていたのです)。
このとき、私も初めてオカシイ! と胸騒ぎがし、元の吉田口ルートに行く道に引
き返そうと振り返りました。 

ガ~ン! ガ~~ン!! ガァ~~~ン!!!
私は現実を見たのです! そして、私の目前の運命も直ちに悟ったのです!!!
ソノあまりの氷の急斜面を改めて直視し、ピッケルも無く、4本爪アイゼンしか持
たない16歳の私の体は硬直し、足は恐怖の余り立ちすくんでしまいました!
折しも、早朝の好天は一転し、強風が吹き始めて来たのです(実は、この時の富
士山は数日前から全面結氷し、この日も厳冬期同様の悪天候となって、キバをむ
き始めていたのです)。
一木一草も無い、広大な吉田大沢に居続ける危険さは、冬山ど素人の私でも
十二分にわかることでした。
慎重に周囲を見渡すと、左手に吉田口ルート、右手に屏風尾根コース。そして
左へ2/3、右に1/3あたりの大沢の真ん中に私はいたのです。一刻も早く危
ない大沢を抜けるべく、近場の屏風尾根へとコースを取ったのは自然な成り行き
でした。しかし、この屏風尾根こそ、四方八方から烈風・突風が吹きまくり、冬富士
でも熟達者しか挑戦しないコースなどとは、当時、露ほどにも思いませんでした。
この後、地獄の試練が待ち構えていようとは、冬山初心者の私には分かるスベも
ありません!
(続く)

添付写真は、第1回登頂時の、6合目付近です。
この1週間後の2回目ではこの付近も氷雪で覆われた訳です。
(バックに見える雲上の山は、奥秩父連山)


【この1年間、拙いブログをお訪ね下さり深謝いたしますm(__)m 
 それでは、皆様もどうぞ良いお年をお迎え下さい。】
                             2013年12月30日

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。