「九条自由広場」

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だます心  だまされる心 (著書紹介) ネット虫

2008-06-24 11:17:21 | 書評・番組・映画・演劇など
『だます心 だまされる心』
安斎育郎著
岩波書店

◇もくじから

1章 トリック-人為的な不思議現象にはタネがある
2章 文学・芸術の中の「だま」-ユーモアあふれるウソ
3章 霊とカリスマの世界
4章 科学者もだまされる
5章 実生活にひそむだまし-思い込みと欲得の落とし穴
6章 だましの社会現象-政策誘導のための「だまし」
7章 どうすればだまされないか?

 ■著者からのメッセージ

 最近、大学時代の手品仲間から、私が担当したNHK人間講座「だます心 だまされる心」についての感想文が届きました。「現在の不安定な社会を、今までにない切り口で一つの体系にまとめられたことに感服しております。あれだけの多岐にわたる話題、情報などを整理した上で、それに奇術をからめて、あのような形で集大成されるには、大変なご苦労があったのだろうなと拝察いたします」とありました。

 私は、元来、「だまし」の専門家ではありません。手品を趣味とする科学者が、人生折々に経験したことをやぶにらみしているうちに、諸事実に通底している漠然とした「だましの論理」とでもいうべきものに気づきはじめたということでしょうか。そう気づいてから意識的にもろもろの自然現象・社会現象を見直してみると、「だまし」という負のイメージとは裏腹に、じつに豊かな生きる知恵や悪巧みが渦巻いていて興味津々なのです。どうぞ「だまし」の世界をたっぷりとご堪能ください。





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詳しい「目次・・・紹介」 (ネット虫)
2008-06-24 11:29:03
目次
はじめに


1章 トリック――人為的な不思議現象にはタネがある
手品――常識の虚をつく錯覚美化の技芸/手品のルーツを探る/「スプーン曲げ」騒動の中で/「気」を送る?/部分から全体を推定する危うさ

2章 文学・芸術の中の「だまし」――ユーモアあふれるウソ
推理小説の世界――作者が仕込む「だまし」を味わう/「口品」に仕組まれた「だましの話芸」/「任せた」は「俺は知らん」の丁寧語――「だまし」の川柳を楽しむ/目の錯覚を利用する――「だまし絵」を楽しむ

3章 霊とカリスマの世界
「こっくりさん」は霊のなせる技か?――「予期意向」と「不覚筋動」/幽霊商売大流行/幽霊詐欺商法の流行/空中浮揚は超能力?――教祖の「超能力」を演出する/手品が「物質化現象」の超能力に見える危うさ/「霊視商法」詐欺事件

4章 科学者もだまされる
錯誤に陥った科学者/脚気をめぐる論争と森鴎外の錯誤/物理学者・長岡半太郎の錯誤/細菌学者・野口英世の錯誤/フォン・オステンとクレバー・ハンス/プングストの解明/クレバー・ハンス錯誤/人騒がせな「愉快犯」のいたずら――マッチ・ポンプ式の「だまし」/ピルトダウン人をめぐる社会的犯罪――科学が暴いた詐欺/ミステリー・サークル――麦畑に出現した不思議な円環/虹による地震予知――「自分宛の葉書」による演出

コラム 自然の中の「だまし」名人
生き延びる手段としての防衛的「だまし」――何かになりすます/補食の手段としての「攻撃的だまし」――巧妙な生きるための知恵/なぜ「だましのテクニック」は進化したのか?


5章 実生活にひそむだまし――思い込みと欲得の落とし穴
「客観的命題」と「主観的命題」を区別する/錯誤の世界への入口――思い込みの危険性/おもしろい「思い込み度テスト」――あなたならどう答える?/F・アバグネイル著『華麗なる騙しのテクニック』の衝撃

6章 だましの社会現象――政策誘導のための「だまし」
「ナイラの証言」/真実を写さなかった写真/全部ホントのことを言って、全体として錯誤に導く方法/必要な「スケプティクス」の視点

7章 どうすればだまされないか?
悪徳商法のあの手この手/振り込め詐欺あの手この手/電子空間での詐欺事情/だましの道への二つの落とし穴/「そんなことできるのなら、どうしてこうしないのか」

おわりに

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