チャンネル桜・瓦版:世論(多数意見)の真逆(少数意見)がほとんど正しい・西村浩一ブログ

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 西部邁師の論(37)。民主主義の腐敗:イギリス解体、EU崩落、台頭するロシアと手を組むと面白い!

2016-09-09 15:54:10 |  西部邁師の論

      <西部邁師の論(37)。民主主義の腐敗>

 民主主義にあっては、まず、『理想』主義が、喧伝されます。

 その結果、自由は、人々をレッセ・フェール(勝手放任)に「追い込みます。

 つまり、『放縦』に流れます。

 平等は、人々をアヴェレジ(平均)に押し込みます。

 つまり、『画一』に固まります。

 友愛は、「甘ったるい。」口説を広めます。

 つまり、『偽善』に堕ちます。

 そうなれば、国家制度どころか、個人生活も持ちません。

 それで、価値の『逆転』が起こり、「現実主義。」が台頭するのです。

 その顛末は、秩序は、押しつけがましい『抑圧』に変わり、『格差』は、社会を無慈悲に分裂させるに至り、『競合』は、掃討や詐欺をもいとわぬ、残酷に嵌まります。

 これら、両極のエクストゥリーミズム(極端主義)の間を『往復』するのが、民主主義のむしろ常態となるでしょう。

 それは、ウルトラ民主主義の国家ともいうべき、アメリカの歴史を貫く趨勢ですし、アメリカを範と仰いできた戦後日本が、とくに、この平成期に入って『顕著』にみせつけている傾向なのです。

 「絶対的な権力は、絶対的に腐敗する。」と、アクトン卿が(19世紀半ばに)いいましたが『腐敗』とは、「極端主義。」のことだとみなして、かまいません。

 現実『認識』が、消失するのも、理想『願望』が、冷却されるのも、人間精神にとっては『腐敗』なのです。