斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

華為電子

2018年12月05日 20時52分22秒 | 斎藤秀俊の着眼
華為電子の機器を使わないように、世界各国が協調しようとしています。
情報が漏洩されているのではないかという懸念は、5年も前から指摘されていて、ただその真偽がわからないままここまで来ました。
そして、その真偽がわかったかどうかは別として、華為電子の製品の排除が始まっています。

ちなみに華為電子のスマートフォンは2018年7月ー9月の出荷台数でアップルを逆転しています。サムスンに続いて2位にいます。
そうすると、今後通信規格が5Gに移行するときには、世界のスマホ通信が華為電子に牛耳られるのではないかという懸念も分からなくはないし、そこに情報漏洩の懸念があるなら、なおさら心配です。

そして、もっと脅威に思うことは、きっと「華為電子のスマホは壊れにくい」ということではないでしょうか。
例えば、スマホの電源回路の故障、タッチパネルの動作故障、落下による割れ、電池の急速な劣化、このような現象が華為電子のスマホでは起こりにくい。
よく考えてください。スマホに様々な情報が入っている中で、オサイフ機能などは、急にスマホが壊れるとたいへんなことになります。
以前使っていた国内製のスマホが壊れたときには、2つのオサイフ機能の残金のうち、ひとつはまだ取り戻せていません。もう一つは会員を一回退会して、もういちど入会し、その時に手数料を取られています。
スマホが壊れた時の損失は、もはや情報を入力しなおす手間だけでは語れない。

そういったなかで、壊れないスマホが販売されていれば、自然と流れはそちらに行ってしまうわけで、そういった消費者の行動を軽視して、国家として制限することが今後どのような事態を生じさせるのか、気を付けていかなければなりません。
国家や企業の重要情報はもちろん安全保障上きわめて厳重に取り扱われなければなりません。ただ、一人ひとりの市民の肌感覚では、スマホの中のオサイフ機能の残額が消えてしまう方がもっと重要なことと思う人がすくなくとも存在します。