ブログ仙岩

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ある老医師の遺言ー誰が地域医療を守るのか

2017-02-04 10:48:11 | エッセイ
昨夜、7時半からクローズアップ東北を見て、プロメデウスの罠3「高野病院奮戦す」を思い出す。写真はプロメデウスの罠から。

双葉郡で唯一、原発事故後も診療を続けてきた高野病院。「地域の高齢者に寄り添いたい」と診療を続けてきたが、昨年末、院長が亡くなり、病院の存続が危ぶまれている。今、ボランティアで全国の医師らが診療を支援しているが、長期的な病院存続については不透明なままだ。常勤医の確保が難しいことが大きな壁となっているが、何とか常勤医師が確保できたようだ。

映像では、命を助けてもらったという男性が、お酒をお供えしていた。

罠では、亡くなった高野英男医師の娘己保さんの水、食料の調達、役場、警察、厚労省などの交渉などの苦労の内容が中心である。

2011.3.15広野町の防災無線サイレンが長く鳴った。町役場が小野町に行く。高野病院には内科63人、精神科37人が入院している。体育館には避難すれば10分で亡くなる患者がいる。避難命令なのに避難しない病院があると非難ゴーゴーである。

己保さんは、ブログ更新「わし達はひっそりと、毎日の責務をはたしているだけで、できればそっとしておいてください」

結果、21日までに、迎えのバスで避難、重症患者37人とスタッフ16人が残り、「見取りの患者」とマスコミなどが表現していた。しかし、避難先で病気になり、入院させてほしいという。また、己保さんはスタッフ探しに翻弄する。

己保さんは震災から2か月自宅で寝起きできなかった。小3の双子の娘の手紙「ままへ、いつもみんなのために、おしごとしてくれてありがとうございます。ままはいろんなおしごとしていて、たいへんだね。でも、がんばってね。おうえんしているよ。ままは、すごーい、じむちょうだものね」・・・涙が出た。



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