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2018年12月04日 | Weblog
 ”最凶恋愛小説”と、裏書きにある。
確かに。ラブコメと言っていい小説なんだけど、実際に、読みながら笑ってしまう本って、
なかなか無い。



宮木あや子 著 「婚外恋愛に似たもの」


ものすごいキャラの5人の女性たちが主人公。

以前、女性には当たり前にカースト制度が存在しており、
その区分けが単なる”美醜”のみだと聞いて、男として驚いたと書いたことがあった。

この本の中でも、著者が女性だけに、登場する5人の女性たちにも、ごくごく普通に順位がある。
最終章の冒頭、
「美醜の差が激しい5人組の女が・・・」


美しさ、賢さが生まれながらどの環境においても1番の女。
常に3番目だった女。
ごくごく平凡な、常に中間の女。
常に下から3番目の女。
皆から”ジャバ・ザ・ハット”と称されてる極めてデブスの女。

そんな女たちが、偶然デビュー前のアイドルグループのファンであったことがきっかけで知り合う。
しかも同じ35歳。


中間の女まではセレブ階級で、金に不自由は全くしてない。
タワーマンションの最上階や都内一戸建ての住人。
対して醜組2人はボロアパート、パートで、なんとか生きてる状態。
入浴が毎日とか、栄養バランスを考えた食事を毎日とかに驚く有様。


最初から5話までは、それぞれ個別で知り合っていく過程、エピソード。
最終章で、各々のお互いの関係性、思いを綴ってるんだけど、
ここでもカーストがでてきて、こんな偶然がなけれは一生関わることがなかった、異世界に暮らす住人たちだったはずと。

同じ人間のはずなのに、男と女では、こうも世界が違うって不思議。
しかも、階級が違う相手を純粋に違う世界の住人としてクールに見ていて、階級移動も考えていない様子。
それぞれの階級の存在理由を認めちゃってるし。
いやー、全く男には理解不能だと感じた。


ただし、どんな階級に属していようと、悩みはそれぞれ抱えていて、
その夢、現実逃避行動として、アイドルの追っかけが共通しているのがとても面白い。

トップクラスの美女とジャバ・ザ・ハットのいるグループ、面白い、ぜひ見てみたい。
まぁとにかく笑えたし、面白かった。




にしてもである。宮木あや子さん、解説にもあったけど、”天才”だと思う。

例えるなら・・・・、
1番好きな作家さん、小池真理子さんはmotoGP のライダー。純粋なレーサーに乗れば最高に早い。
対して宮木あや子さん、市販車においてはSS,アメリカン、オフロード、スクーターとあらゆる車種を最高のスピードで乗りこなす、
オールラウンダーのライダー。

どちらも天才には違いなく、読んでいてハズレがないのは同じ。これって凄い!

次が楽しみ。


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