空井戸

小石を投げ込んでみても水音は聞こえない

晩飯を食いながら...

2004-04-25 11:39:17 | Weblog
読売新聞2004年4月25日朝刊 4面
「小泉政権三年 上」(署名なし)

「そうだ、あれはコイズミ首相と夕食を共にした時のことだ-」
ワシントンのホワイトハウス。13日夜(日本時間14日午前)、記者会見をしていたブッシュ大統領は、突然、小泉首相の名を口にした。
 混迷するイラク情勢を打開し、「自由なイラク」実現の決意をアピールするための記者会見だったが、大統領は厳しい質問攻めに遭った。ひらめいたように、昨秋の訪日の際、米国が第二次世界大戦後、敵対した日本の復興・民主化に協力し、現在の良好な関係に至ったことについて首相と語り合ったことを紹介した。
 米国がイラクに関与する正当性を説明するため、日本の例を出したのだ。

(以下略)

4月13日の'Press Conference of the President'については米ホワイトハウスのサイトで公式記録を読むことができる。読売の記事に該当する箇所は以下の通り。

Maybe I can best put it this way, why I feel so strongly about this historic moment. I was having dinner with Prime Minister Koizumi, and we were talking about North Korea, about how we can work together to deal with the threat. The North Korea leader is a threat. And here are two friends now discussing what strategy to employ to prevent him from further developing and deploying a nuclear weapon. And it dawned on me that had we blown the peace in World War II, that perhaps this conversation would not have been taking place. It also dawned on me then that when we get it right in Iraq, at some point in time an American President will be sitting down with a duly-elected Iraqi leader talking about how to bring security to what has been a troubled part of the world.

「昨秋の訪日の際、米国が第二次世界大戦後、敵対した日本の復興・民主化に協力し、現在の良好な関係に至ったことについて首相と語り合った」はちょっと変かも。

語り合った、と大統領が言ってるのは「日米の良好な関係」ではなく北朝鮮についてのこと。

またこの箇所の要点は、「かつて占領・被占領の関係にあったアメリカ・日本の首脳でさえ、時代が遷れば北朝鮮の脅威について語り合いながら晩飯を食うまでになるんだ。第二次世界大戦(とアメリカの勝利、日本の敗戦)がなければそんなことはなかっただろう。だから、現在占領・被占領の関係にあるアメリカ・イラクのリーダーだっていずれ日米みたいな関係になれるさ」みたいなことで、つまり記事にもあるようにアメリカがイラクでやってることは正しい、といいたいだけなんだろう。

こんなところで自分の国の首相が名前をあげられても決して名誉なことじゃあないなあ。日本人のひとりとしてそう思っちゃうよ。

でもそう思わない人もこの国にはたくさんいるんだろうな。

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