山猫のブログ

人間に必要なものは嗅覚である。毛穴で感じる危機感である。何かがおかしいと思ったら、それはおかしいのである。

スーツを着こなす競馬ウマ

2012年02月12日 | 日記


昨日、政界の中枢部にいる寡頭政治家が、国民の生活に大切な資産、システムをいかに破壊するかという話をしておりましたら、親族の一人がまたもこう言います。
「そんなこと簡単にできるわけがない。だって政治家はみな選挙によって選ばれているわけで、必ず当選するとは限らないじゃないか」と。

ある意味、羨ましいほど純粋な人間です。
だからと言って やはり私はこうはなりたくない。。。。

いつだったか、元阿久根市長の竹原氏が自身のツイートに動画をUPしていましたが、
その中で竹原氏は 政治家を「競馬馬」と揶揄しました。
なんと的を得た表現かと感心しました。
まさに“競馬うま”です。

当然ながら 競馬馬は野生馬ではありません。オーナー様がいるのです。
いつかG1に華々しくデビューし、賞金を稼げるようにオーナーが手を尽くして育てるのです。
今や政治家に二世、三世もめずらしくありません。彼らの場合、生まれおちた時からオーナーや親が手厚く育てあげますので まさに競馬ウマと同じです。

しかし、生れた環境は野生でもこれぞと思ったものをスカウトしてオーナーが育てあげる場合もあります。
この“育てあげる”というのはまさに“資金援助”です。
政治塾に入れたり、海外留学をさせたり、資格を取らせたりして“ハク”を付けさせるのですが、マスコミ対策も欠かせないでしょう。何といっても御茶の間にいるほとんどの一般市民はTVを通して価値判断をしているからです。メディアの流すプロパガンダに気付きもせず、イメージだけで良い悪いを振り分けさせられているのですが、本人達はコントロールされているなどとは思ってもいません。

(メディア批判をすると止まらなくなるので また別の時に。)

かの大国アメリカ大統領はどうでしょう。

黒人の血を持つ 市民権重視の人権派弁護士。

It’s the answer spoken by young and old,rich and poor, Democrat and Republican, black,white,Hispanic,Asian,NativeAmerican,gay,straight,disabled and not disabled,
we are,and always will be the United States of America.
(若者も高齢者も、持てる者も持たざる者も、民主党員も共和党員も、黒人も白人もヒスパニック系もアジア系もアメリカ先住民族も、同性愛者も異性愛者も身体障害者も健常者も、アメリカ合衆国というひとつの国家なのだ。今もこれからも)

ほんの数年前の あの有名なオバマ演説。 全米が熱狂しました。

1961年生まれ
1983年コロンビア大卒業
1991年、法務博士(日本の法務博士に相当)の学位を取得
1997年イリノイ州上院議員当選 (~2004)
2005年合衆国上院議員当選 (~2008)

素晴らしい経歴とスピードです。

何よりも興味深いことは(はっきり言って興味などという域を超えますが)
彼がコロンビア大に在学中、指導教授だったのは誰あろう ズビグニュー・ブレジンスキーです。
大統領選挙期間中、オバマの外交関係の顧問でもありました。ブレジンスキーがCFR(外交問題評議会)の重鎮であることは周知のことと思いますが、1921年にバーナード・バルーク、エドワード・M・ハウス(アシュケナージユダヤ)によって設立されたCFRこそ米国政府を動かす機関です。

「大統領一人が傀儡であったとしても他の議員が反対すれば思うようにはいかない」と思いますか?

それでは 議員になるための国政選挙費用とはどれくらいかかるものでしょうか?
地域(人口)によっても差はあるらしいですが、日本では事務所費、広告費、人件費、コンサル費、その他でざっと5000万以上と云われています。これがアメリカ合衆国の上院議員となるとどうでしょう。莫大な資金がなければ選挙運動はできません。
それらの資金を誰が提供してくれるのでしょう?少しでも自分達に有利な法案、規制を設けてほしい経済界、財界です。(国によっては貴族なども)。 そしてこの時に動くのは金だけではありません。票です。
無党派層の浮動票ではなく、固定されたいわゆる組織票というやつです。
したがって議員というものは資金と票を提供してくれた者へ報いなければなりません。オーナーのために働く競馬ウマです。決して私たちの一票に報いるのではありません。

書いていて憂鬱になりましたのでここまでにします。

ちなみにオバマへの政治献金トップはゴールドマンサックスです。







ギリシャの悲惨と日本の悲惨

2012年02月11日 | 日記


『ギリシャ、EU・IMF支援に関する法案を閣議承認』
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE81K36O20120210

昨年からズルズルといたぶられているギリシャですが、正確にいうといたぶられているのはギリシャ国民であります。
前回にも記しましたように国内には欧米の寡頭勢力に加担する寡頭政治家、高級官僚が存在します。
自国の国有財産、システム(年金や医療サービスを含む)を市場へ流し、寡頭勢力(金融マフィア)とともに自らも利益を得ようとする輩です。国が保有していれば手が出ませんが市場へ流れれば個人的に利することができるのです。
国が保有している財産、システムというのは、国民全員に関わるものなので その規模はケタちがいです。
彼らは言います。
「国家の財政破たんを回避するためにはIMFからの支援が必要だ。IMFの条件(民営化)を受け入れなければ仕方がないじゃないか」 と。

しかし、このギリシャ危機は単にギリシャの国有財産を奪うだけのものだったのか?

ギリシャ危機はユーロ危機にまで拡大しました。金利が暴騰し、民間のインチキ格付け会社から格下げを叫ばれ、
ドイツ以外の国は戦々恐々となりました。

何のために? 
前にも記しましたが、私は 財政統合(国家主権放棄)だと考えています。

しかしこの国家主権放棄というのは、なにも財政統合だけに限りません。
自由貿易という随分と聞こえのよいこの協定もそのひとつの手段になることは、すでに理解の範囲だと思います。
「ISD条項」です。

企業が一国の主権をおびやかすことを了とする国民がいるでしょうか?

元世界銀行副総裁ジョセフ・E・スティグッリツは真実を述べている。

「ものの考え方は一夜にして変わるものではない。それは先進国も途上国も同じである。
途上国に自由を与えた(自立の用意ができていないうちに)からといって、そうそう旧宗主国の考え方は変わらないのだ。彼らの、自分達が一番偉いのだと思っていた植民地時代の考え方は顕在だった」

これは 途上国に対する西側諸国のやり方を批判してのものです。

ここで、「日本は途上国ではない。G7にも入る立派な先進国だ!」などと言ってる人はオメデたい。

日本政府の外交に“主権”なるものがあるでしょうか?

1980年代の自動車貿易摩擦、プラザ合意、沖縄、アザデガン油田、親日イランに対する経済措置、数え上げればキリがないほど日本の国益を損なうものばかりです。

まさに「ものの考え方は一夜にして変わらない」です。
しかし、これらのことを日本で成立させるのは日本の政治家であり、高級官僚たちです。


原発推進勢力、TPP推進勢力のように、国内には寡頭勢力に加担する寡頭政治家が存在するということです。

国家破たんにより国が保有する資産、システムを奪われようといているギリシャ、
自由貿易協定の名の元、国民の安心、安全を奪われかねない日本、形は違えど、国家主権がおびやかされるということは同じなのです。