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小さな旅(4.5)

2017-01-21 06:28:51 | Travel (Okinawa)




民宿からは再び、

ワンボックスで

船着き場まで送ってもらう。


民宿を出る間際に聴いた

風鈴の優しい音色が脳裏に

残っている。





フェリーは13時頃に

出航し、防波堤では

僕が泊まった民宿の男性と、

他の民宿の方が手を振って

送り出してくれた。



1日しかいなかったのだけれど、

その光景に胸が締め付けられる。



ひとつの優しさが、

人を幸せにすることの

素晴らしさを

学ばせていただいた。



台風が近づいている

関係なのか、

若干の高波の中を

フェリーは進み、

慶良間諸島の島々を

徐々に通り過ぎていく。



いつしか島々は

小さくなり、

僕はデッキから客室に

下りて、広い海を眺めながら

浅い眠りに着いた。




那覇市の泊港に着く

アナウンスで目を覚まし、

到着すると同時に

空腹を覚えたので、

泊港2階の食堂にて

遅い昼食にすることにした。


食堂の壁には定食らしき

メニューが貼ってあるのだが、

全くもって何の料理なのか

不明だった。


最初、その中で唯一わかる

マグロ定食にしようとしたのだけど、

せっかくなので未知の味に

挑戦してみようと、

イカ墨汁という物を頼んでみた。


イカ墨とあったので多少の

想像はしていたが、

運ばれて来た料理は

想像を超えるインパクトだった。





黒の部分はイカ墨、

その他にイカと

ほうれん草らしき

野菜が入っていて、

見た目はあれだけど、

食べてみると想像以上に

美味しい。


ただ、食べ終わったあとの

口周りや歯が真っ黒になっていて、

口を濯ぐのが大変だった。


泊港を出てからは、

歩いて友達の実家に行き、

荷物を置かせてもらい、

再度外に出た。


家には誰も居らず、

合鍵で入った。


息子の友達というだけで、

合鍵を渡してしまう親父さんに、

沖縄の人の心情を感じた気がした。



遠くの空に、

巨大で薄暗い入道雲が見え、

雨が近づいていることを

告げている。


夕方からはまた、

友達と呑む約束なので、

それまで天気が持ってくれればと、

願いながら

高架下を歩いて行く。






つづく