
この街は生まれ変わる
2011年。与党の大物議員フィリッポ・マルグラーディ、通称ピッポは、ローマ郊外の港町をラスベガスのようなカジノの街にする再開発法案の成立を目指していた。
その背後ではサムライと呼ばれる伝説のマフィアが暗躍し、利権にありつこうとする者たちが蠢いていた。
そんな中ピッポが起こしたある事件をきっかけに、政治家や犯罪組織、教会をも巻き込み、利権に群がる悪党たちの血で血を洗う抗争がはじまる。(「KINENOTE」より)
邦題からすると、イタリアン・マフィアの抗争を描いたノワール風の作品かと思っていた。
暗黒街という言い方が合っているかは微妙であるが、ローマ南部の開発計画を巡り、その利権に群がる者たちの姿を描いたサスペンス・ドラマ。
政治家や裏組織の人間、そして地元で暴利をむさぼる者たちが登場して、開発計画の利権を巡り、争っていく。
敵味方も二転三転するような展開。
中心となるのは、開発計画であるが、全体的には群像劇のような雰囲気である。
物語は、アポカリプスまでの7日間を描き、カウント・ダウンのような感じで話が進んでいくが、アポカリプスが何を指しているのかは、最後まで判らない。
開発計画の議案を通そうとしている政治家の一人、ピッポが事件を起こしてしまい、その事件と後始末によって、脅迫や殺人の連鎖が起こっていく。
基本的に登場する人間は一癖、二癖あり、善人とは言い難いものばかり。
巻き込まれた感じの者たちもいることはいるが。
それでもいつ襲われ、殺されてしまうのか判らず、先が読めないところがあったな。
脅迫から銃撃戦まであり、サスペンス要素は充分であった。
しかし、開発計画の話が中心とはいえ、群像劇的な展開で、興味深かったが、やや盛り上がりに欠けていたかなという印象。
結末もたった一つということではなく、それぞれの運命の決着が描かれ、なかなか面白いラストだったかなという印象。
アポカリプスって何が起きるのかなと思っていたが、確かに衝撃的なことではあったな。
2011年を時代設定にしているのだが、これは当時の首相が未成年者売春などのスキャンダルで退陣した時の混乱を背景にしているようである。
そんなわけで政治家から裏組織、チンピラ、果ては教会も巻き込んだ話で、興味深かったが、散漫さを感じるところもあったかなという印象の作品であった。
それにしても、女性には優しい展開でもあったな。


/5
監督:ステファノ・ソッリマ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、エリオ・ジェルマーノ
クラウディオ・アメンドラ、ジャン=ユーグ・アングラード
於:ヒューマントラストシネマ渋谷
2011年。与党の大物議員フィリッポ・マルグラーディ、通称ピッポは、ローマ郊外の港町をラスベガスのようなカジノの街にする再開発法案の成立を目指していた。
その背後ではサムライと呼ばれる伝説のマフィアが暗躍し、利権にありつこうとする者たちが蠢いていた。
そんな中ピッポが起こしたある事件をきっかけに、政治家や犯罪組織、教会をも巻き込み、利権に群がる悪党たちの血で血を洗う抗争がはじまる。(「KINENOTE」より)
邦題からすると、イタリアン・マフィアの抗争を描いたノワール風の作品かと思っていた。
暗黒街という言い方が合っているかは微妙であるが、ローマ南部の開発計画を巡り、その利権に群がる者たちの姿を描いたサスペンス・ドラマ。
政治家や裏組織の人間、そして地元で暴利をむさぼる者たちが登場して、開発計画の利権を巡り、争っていく。
敵味方も二転三転するような展開。
中心となるのは、開発計画であるが、全体的には群像劇のような雰囲気である。
物語は、アポカリプスまでの7日間を描き、カウント・ダウンのような感じで話が進んでいくが、アポカリプスが何を指しているのかは、最後まで判らない。
開発計画の議案を通そうとしている政治家の一人、ピッポが事件を起こしてしまい、その事件と後始末によって、脅迫や殺人の連鎖が起こっていく。
基本的に登場する人間は一癖、二癖あり、善人とは言い難いものばかり。
巻き込まれた感じの者たちもいることはいるが。
それでもいつ襲われ、殺されてしまうのか判らず、先が読めないところがあったな。
脅迫から銃撃戦まであり、サスペンス要素は充分であった。
しかし、開発計画の話が中心とはいえ、群像劇的な展開で、興味深かったが、やや盛り上がりに欠けていたかなという印象。
結末もたった一つということではなく、それぞれの運命の決着が描かれ、なかなか面白いラストだったかなという印象。
アポカリプスって何が起きるのかなと思っていたが、確かに衝撃的なことではあったな。
2011年を時代設定にしているのだが、これは当時の首相が未成年者売春などのスキャンダルで退陣した時の混乱を背景にしているようである。
そんなわけで政治家から裏組織、チンピラ、果ては教会も巻き込んだ話で、興味深かったが、散漫さを感じるところもあったかなという印象の作品であった。
それにしても、女性には優しい展開でもあったな。



監督:ステファノ・ソッリマ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、エリオ・ジェルマーノ
クラウディオ・アメンドラ、ジャン=ユーグ・アングラード
於:ヒューマントラストシネマ渋谷
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