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宇宙基地から試料回収成功 JAXA、カプセル使い初

2018年11月12日 15時56分13秒 | 保管記事


 

  記事の紹介です。

 

宇宙基地から試料回収成功 JAXA、カプセル使い初

 20181112日 夕刊

 
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は十一日午前七時ごろ、国際宇宙ステーションから実験試料を入れて放出した小型回収カプセルを太平洋の南鳥島近海に着水させた。カプセルは船で駆け付けて回収。ステーションで作製した試料を、日本が初めて自力で持ち帰った。宇宙にある物体を安全に地上に下ろす技術は、将来的には有人宇宙船の開発にも必要となる。日本の宇宙開発の大きな節目となった。

  JAXAの植松洋彦・HTV技術センター長は記者会見を開き「(カプセルの)状態は非常に良い。計画通りに成功した。これがないと先に進めないという技術を日本が獲得した」と喜んだ。

       2018 11 12 宇宙基地から試料回収成功 JAXA【保管記事】

 今回はカプセルを途中まで無人補給機「こうのとり」とともに地球へ運んだが、カプセルのみでも帰還できるような技術開発を進めるという。


 カプセルは大気圏再突入の際の高温に耐える設計で、パラシュートや噴射装置で落下の速度や場所を制御する。直径約八十四センチ、高さ約六十六センチの末広がりをした円筒形。十一日午前十時二十五分ごろ、南鳥島から約六百六十キロ離れた海上で船により回収された。十三日ごろに南鳥島で中の試料を航空機に移してJAXAの筑波宇宙センター(茨城県つくば市)に運ぶ。

 


 中身は宇宙の無重力環境で結晶化させたタンパク質。保冷剤と断熱容器を使い、四度を一週間程度保てるようにした。無事だったかどうかを今後確認する。

  カプセルは九月、新型のリチウムイオン電池などの物資を運んだこうのとり7号機とともにステーションに運んだ。試料を入れ八日、ステーションを出発した。

 ◆有人飛行へ前進

  JAXAが国際宇宙ステーションにあった実験試料を地上に戻した。格納した小型回収カプセルは大気圏再突入時に燃えることなく、日本独自の有人宇宙飛行に向けた技術を進めた。

  カプセルは、容量が約三十リットル。断熱容器と保冷剤を入れると、容量はやや少なくなるが、カプセル外部が二〇〇〇度にも達するのに対して内部は約四度に保つことができる。容量を大幅にアップさせれば、宇宙飛行士の飛行と帰還に使えるカプセル型宇宙船の開発につながると期待される。

  日本が最初に宇宙からの試料回収に成功したのは、二〇一〇年のはやぶさだ。だが、このときのカプセルは直径四十センチ、高さ二十センチ、重さ十七キロほどで、落下する際の速度や落下地点も自分で決められなかった。カプセルは直径八十四センチ、高さ六十六センチで重さは二百キロ近くと大型化。窒素を噴射する装置を八個持ち、あらゆる方向に噴射しながら、姿勢や速度、飛ぶ方向をある程度制御できるようになった。


 中身の試料の状態は日数をかけて確認しなければならないが、ひとまずカプセルの帰還は成功した。JAXAの植松洋彦HTV技術センター長は「日本の宇宙開発の歴史を塗り替えることができた」と胸を張った。

  <こうのとり> 国際宇宙ステーションへ宇宙飛行士の日用品など物資を運ぶ日本の無人補給機。全長約10メートル、直径約4・4メートルの円筒形。荷物を届けた後は不要品を積んで出発し、地球の大気圏に突入して燃え尽きる。H2Bロケットを使い、2009年9月の1号機から1年半に1機ほどのペースで打ち上げている。9号機で役目を終え、21年度には費用を抑え輸送能力を向上させた後継機「HTV-X」と交代する。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018111202000070.html

  記事の紹介終わりです。

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