ジャガー 【】
Jaguar Cars
ジャガー(Jaguar Cars )は、英国の自動車メーカー・ブランド。
現在はランドローバーとともに、インド・タタ・モーターズ傘下の
ジャガーランドローバーの一部となっている。
(Wikipedia)
復活[編集]
XJ6(XJ40)
1979年、ジャガーは新たな経営トップとして社外からジョン・イーガンを招いた。彼は乱れた生産体制や経営の改革に着手し、作業員の意欲向上、日本企業並みの品質管理(QC運動)による生産品質改善、販売手法の刷新と顧客からのフィードバック反映、そして経営のリストラを推し進め成功した。
そしてその後1984年に、保守党のマーガレット・サッチャー首相による民営化政策によって、ジャガーは再び民営化された。
抜本的な体質改善を行なったジャガーはさらに、1986年に完全な新設計となるXJ(XJ40)をデビューさせ「低品質」との悪評を打破することに成功した(なおウィリアム・ライオンズは1985年に死去し、この車がデザインのチェックを受けた最後のモデルとなった。)。1975年にEタイプの後継として投入されていたXJSも、マイナーチェンジを重ねて信頼性の向上に努めた他、1980年代後半にコンバーチブルモデルを追加し、アメリカ市場を中心に人気車種となった。
また、1985年からは世界耐久選手権(WEC)に参戦し、1986年にはXJR-8でシリーズチャンピオンを獲得、さらにXJR-9LMで31年ぶりに1988年のル・マン24時間レースに優勝し、かつての名声を取り戻すことに成功した。
フォード傘下[編集]
Sタイプ
その後1989年に、ブランドイメージを高く評価したフォードグループが、25億アメリカドルでジャガーを買収し、フォードの傘下に入ることとなる。その後ジャガーは、同時期に買収されたランドローバーやボルボなどとともに、フォードグループの高級車部門「PAG」の一翼を担うこととなった。
フォード傘下に入った後には、リンカーンやフォードとのコンポーネントやパーツの共用を進め、かつての人気車種の名前を使ったミドルクラス・サルーンのSタイプや、初の小型車であるXタイプを市場に投入するなど、かつてない勢いでモデルレンジを拡大した。また、2000年からはジャガー・レーシングの名でフォーミュラ1に参戦した。
現在[編集]
しかし、2000年代後半に入り、フォードグループは経営不振からPAGブランドの各社を手放さざるを得なくなり、インドのタタ・モーターズとジャガーおよびランドローバーの売却について交渉を進めた。最終的に、2008年3月26日にジャガーおよびランドローバーはタタに約23億ドルで買収された[1]。ただし業務提携は続いており、排気量のダウンサイジングに対応するため、フォードから「エコブーストエンジン」の供給を受け各車種に搭載している。
1970年代から2000年代にかけ、イギリスの自動車メーカー・ブランドの多くが市場淘汰と外資売却の荒波に呑まれ、独自ブランドのほとんどが壊滅に至った中、ジャガーは国外資本傘下となりながらもイギリス系の量産型高級乗用車・スポーツカーブランドとして存続する、数少ない例外となっている。
イギリス王室御用達[編集]
高級車では XJ(1968年 - 現在)がトニー・ブレア以降の首相公用車に選ばれている。また、エリザベス2世女王、エジンバラ公、チャールズ皇太子からワラント(御用達指定)を下賜されている。