ケルピー kelpie
スコットランドやアイルランドで云い伝えられている、水の中に住む馬のような妖怪のこと。
名前の謂われは、スコットランドゲール語の cailpeach or colpach で、不桃とか 雌牛、若駒から転じて そのように呼ばれるようになったのかも。
日本では深い淵には河童が住むと云われてきた。これは主に語りの対象が子供であり、遊び友達のようでもあるが、時によっては子供などを水中に引きずり込んで、大きな災いをなす。イギリスでは青年とか乙女がこの妖怪譚で災難をもたらされる被害者となる。なので彼とか彼女らを惑わすために、見目麗しき青年とか、妖艶な美少女の姿で現れたりもする。その実体は水中にすむ馬の妖怪。力が強く若い水馬は色が白いが、年を重ねれば黒くなる。その力は馬の数倍もあり、これに水中に惹かれたならば、あがなう事は誰にもできない。たてがみはイグサの様でもあると謂われている所は、竜が橋に転じたという、山菅の蛇橋伝説 と似ている。
佳丘氏は古い友人に誘われるまま、東武日光駅に降り立った。
その星畑康三は渋谷でアルバイトをしていた頃の知り合い、いまでもあのころのセリカを大切に乗っていた。
ケルピー Kelpie 【たまねぎ地獄】さんからの御紹介で、灰色の部分がそれです。
◆馬の怪物
ケルピーはスコットランドの民間伝承に登場する怪物です。その姿は乱暴で粗野な老人とも、端正な顔立ちの青年とも言われていますが、多くの場合、黒い、または灰色をした馬の姿で現れます。目はぎらぎらと光り、毛並みは絹のように柔らかくつやつやしています。いっけん、普通の馬と見分けがつきませんが、ケルピーの場合、たてがみに緑色のいぐさが生えているので、注意深く観察すればすぐそれと判別できます。
アイルランドの怪物馬アハ・イシュケと似ていますが、ケルピーの場合、湖や川のほとり、船着き場など、淡水の場所にしか出現しません。人前にその姿を見せることはほとんどありませんが、現れる時は、溺死や、その他水にまつわる不幸が訪れるとも言われています。
◆ケルピーの特徴
ケルピーはしばしば、若い女性に恋人のように寄り添ったり、不用心な男性や迷子の子供に近づいてその毛並みを見せることがあります。
何の疑いもなく、その背中に乗ると、いきなり物凄い力で水の中に引きずり込まれ、その身体を内臓以外すべて食い尽くし、残された内臓は水面にぷかりと浮かぶとも言われています。
背中には粘着力があり、一度手を触れると離れなくなるとか、人間が乗るたびに身体が少しずつ伸び、何人でも乗ることができるなど、不思議な力があるとされ、その証拠に、7人の子供たちが同時にまたがったことがありますが、すべて水の中へ引きずり込まれてしまったそうです。
◆馬勒(ばろく)とケルピー
このように、恐ろしい怪物であるケルピーですが、馬勒をつけると性格が変わったようにおとなしくなり、人間の言うことを聞きます。このようにして飼い慣らされたケルピーは、素晴らしい働き手として活躍します。とある水車小屋で働くケルピーは、普通の馬数頭分の働きをしたということです。
とある伝説によれば、モーフィーの領主であるグレアム家は、ケルピーに馬勒を取り付け、重い石を運ばせ、城を完成させることに成功しました。しかし、ケルピーは解き放たれた後、この領主に呪いをかけ、この城が好きになれないようにしたと言われています。その呪いは代々の領主にも及びました。
◆水悍馬の伝説
ケルピーといい、アハ・イシュケといい、しばしば水場には怪物馬の伝説がつきまといます。
恐らく、水場には気性の荒い野生馬が集まり、迂闊に近づくと蹴られて大怪我をするので、教訓を込めて、水場の馬には近づかないように、と怪物馬の伝承を作り上げて、不用心な若者や子供を戒めたのだと考えられます。
あるいは、水場はただそこにあるだけで危険なので、馬という身近な動物に仮託するすることで、その危険性を分かりやすく説明したのかも知れません。
http://homepage3.nifty.com/onion/monster/kelpie.html
The Kelpie 1913年 ハーバート・ドラッパー
カンバスに油彩
135 x 193cm
■ Site Information ■
■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。 本稿はその保管用記事です。
■ 2010年3月2日
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