岩淸水

心を潤す

ベルルスコーニ退陣後、最初の成果がこれ

2011年12月09日 07時40分18秒 | 保管記事




  記事の紹介です。


ベルルスコーニ退陣後、最初の成果がこれ 

 イタリアの犯罪組織カモッラの大物ボスのひとりで、1995年から16年間にわたって逃亡していたミケレ・ザガリア(53)が警察当局に逮捕された(逃亡中の欠席裁判で2008年に殺人罪などで終身刑の判決が下されているので「容疑者」とは呼ばない)。
 潜伏していた民家の地下5メートルに掘られた隠れ部屋から引き出されたザガリアは、「これで終わりだ。国の勝ちだ」と見えを切った、と報じられている。
 「敵は国家だ」と考えていたわけである。
 ナチス・ドイツの総統ヒトラーもそうだったし、イラクの独裁者サダム・フセイン大統領もそうだ、最近ではリビアのカダフィ大佐も含めて極悪人(とされている独裁者たち)は追及の手から逃げ回ったあげく、最後は地下に潜っているところで命運が尽きるもののようだ。
 ザガリアが率いていたカモッラは南部カンパニア州ナポリ周辺を縄張りにしており、ナポリ・マフィアとも呼ばれる。シチリアのマフィアなどと並ぶイタリア4大犯罪組織の一つ。ローマ発共同電によると、映画化(08年)もされた作家ロベルト・サビアーノ氏の世界的ベストセラー「ゴモラ(邦題・死都ゴモラ)」のモデルにもなった。
 映画も見ていないし、サビアーノ氏の本も読んでいないが、ニューヨーク・タイムズ紙の書評(電子版)によると、カモッラはあらゆる組織犯罪行為に手を染め、その規模にはどぎもを抜かれる。
 カンパニア州の殺人件数は欧州最多、人口当たりの麻薬ディーラーの数が世界最多、コカイン依存症患者が急増。旧ソ連のAK47自動小銃のヤミ市場での価格は欧州で一番安く、ドイツ製高級乗用車メルセデス・ベンツの販売台数は欧州でトップを争う。有害廃棄物が原因と思われるがんの発症率も高い。カモッラは廃棄物処理事業にも乗り出し、違法なゴミ処理で莫大な利益を上げているのだ。公共事業や建設業、繊維産業にも食い込みながら法令違反行為を重ねている。もちろん大掛かりな脱税はいうまでもない。
 おそろしいことにイタリアにはこのクラスの犯罪組織のボスがあと30人ぐらいもいるのだそうだ。
 ナポリ生まれのサビアーノ氏はこの本を出版したことでカモッラから命を狙われることになった。現在でも24時間、警察の保護下にあるという。
 こんな犯罪組織を率いていた極悪人がこれまで16年間も捕まらずにいたというところが不思議である。
 ドイツ誌シュピーゲルによると、捜査当局はこの4月、ザガリアの所在地を衛星電波で捕捉し、逮捕寸前まで追い込んだのだそうだ。最後の瞬間、隠れ家に踏み込んだもののもぬけの殻。本人を取り逃がした。捜査関係者に内通者がいたことを伺わせる。
 今回は武装警察官約100人を動員して12月7日の未明に隠れ家を急襲した。捜査情報は漏れなかったようだ。

 話は変わるが、ガザリアが姿をくらましたのは16年前。欧州経済危機が深刻化して、17年間権力の座にあったベルルスコーニ前首相が退陣したのはつい先日。逃亡期間と前首相が権力の座にあった期間(途中首相職から離れたときもあったけれど)がほぼ重なるのは興味深い。そういえば前首相はマフィアとの関係を疑われていたし、「イタリアは地下経済がGDPの15%(4割、だったかもしれない)を稼いでいる。心配はない」などと発言したりもしていた。
 ナポリ・マフィアの親玉逮捕は、イタリアの政権交代後、最初の成果と言えるのだろうか。
(2011年12月9日 今井 克)
http://www.47news.jp/47topics/premium/e/223365.php

  記事の紹介終わりです。

  関連記事  記事索引 索引  

 

 

 

 

 ■ Site Information

■ 2009年7月9日
  「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
  本稿はその保管用記事です。

■ 2010年3月2日
人気ブログランキングへ   人気blogランキング(政治)にエントリーしました。 => ランキングを見る 

 

 

   固定翼機が運用できる大型の正規空母建造も
わたしの里 美術館         わが郷 HOME

 

 

人気プログランキングに戻るには、ここ クリック して下さい。

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 西田無効!「日本国憲法の無... | トップ | 午後に問責決議案可決見通し  »
最新の画像もっと見る

保管記事」カテゴリの最新記事