海の風景 風の景色

坊主兼主婦の雑日記です。

帝王切開死事件の事・・・。

2008-08-20 20:41:58 | 雑賀の独り言
イメージ 1
私達妊婦にとって、ちょっとショッキングだった事件がありました。
帝王切開をした女性が、大量出血し、死亡したというモノ。
この時手術を執刀した医師は、業務上過失致死罪の問われ、裁判に掛けられました。
でも、今日の判決で、結局この医師は無罪判決を受けました。

死亡した女性は「前置胎盤」(胎盤が通常の位置よりも低い位置にあり、産道に繋がる子宮口を完全に覆っている状態)で、「胎盤癒着」(子宮に胎盤が張り付いてしまっている)を起こしていたという事でした。


今回裁判に問われたのは、この「胎盤癒着」の処置。

この手術を執刀した医師は、胎盤癒着の帝王切開は未経験。
そんな医師が、無理な手術を強行したから、だと。
そして、検察側は「癒着している子宮ごと摘出すれば良かった」と。

正直、検察側の主張には「えー!!」って思ってしまいました。
子宮は、女の命。
子供を作る為の重要な臓器。
それを、医師の勝手な判断で摘出していいのか??と思いました。

でも、胎盤は出産後は母体にとって不必要な物。
絶対に摘出しなければなりません。
それは、例え出血するというリスクを背負ってでも・・・。


医療技術が発達する中、出産はかなり安全なモノになってきました。
安心して子供が産めて、当たり前。
それが常識だと。
でも、現実はまだまだそうではありませんね。
死と隣り合わせで出産する女性は、まだまだ沢山居ます。

それはもちろん、自分もしかりです。

だからこそ、この世に産まれ出た新しい命はかけがえの無い存在なんだと思います。
言う事を聞かないからと殴り殺すとか、そういう事が絶対にあってはならないと思います。

でも、この事件をきっかけに、産婦人科医を志す人がもっと少なくなるのではないかと危惧してしまいます。
産婦人科医が不足し、子供を産める産院が激減している昨今。
私達妊婦が安心して出産出来る場所がこれ以上無くなってしまわないよう、もっともっと出産に対しての知識を、私達は持たなくてはならないと思います。

何事にも、パーフェクトに安全な事なんて有り得ない。

それは、出産に限らず、全ての事において。

そういう事を。


最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (-)
2008-08-20 23:01:00
知り合いに産婦人科医がいます。聞けば、今回の癒着は癒着の中でもかなり珍しいケースでベテラン医師が執刀しても…といった状況だったみたいですね。
知り合いの産婦人科医は勤務医ですが、本当に激務です。
いくら医学が進歩してもどうにもならない状況は常にあるそうですね。
雑賀さんはあまり心配しないでお産に向けてリラックスですよ~(^O^)/
返信する
Unknown (asuha886)
2008-08-22 00:07:00
産婦人科医や小児科医不足は深刻ですね。激務と人命を預かる責任とかを考えると敬遠したくなるのも頷けます。素人には分かりませんが早急に医療改革をやって欲しいものです。
今は担当医を信頼して全てを委ねることでしょうね。
返信する
Unknown (雑賀5178)
2008-08-22 20:38:00
ナチュラルママさん>産婦人科って、ホント激務ですもんね。行き着けの産院は、今では当直の先生を大学病院から回してもらっているようです。院長先生が若かった頃はこんな事なかったみたいですが。
こういう事件があると、どうも気が弱くなってしまって・・・何とかリラックスして、出産に臨みたいと思います(^-^;
返信する
Unknown (雑賀5178)
2008-08-22 20:40:00
さいさいさん>出産は、担当医師との信頼があって成り立つ物だと思います。上の子の時に、それは痛い程実感しました。
でもこの医療体制が、少しでも早く改善される事を願います。
娘なので、この子達が無事安心して子供が産める環境が欲しいですね。
返信する
Unknown (KRTさん)
2009-08-09 15:17:00
患者の命を救えなかった医師が逮捕されて、無罪になっても「殺人医師」と猛烈にバッシングされたり、患者の命を救えなかった救急隊がさも「救急隊が患者を殺した」かのように猛烈にバッシングされるこの現状を見て…。
消防士が火事を消し止められずに焼死者が出たら「殺人消防士」として逮捕。
警察官が人質立てこもり事件を解決できずに死者が出たら「殺人警官」として逮捕。
ライフセーバーが溺れている者を救えなかったら「ライフキラー」として逮捕。
そんな、「スーパーマンじゃないと生きていけないような世界」がやってきそうで怖いですね。
そしてなり手がいなくなる…と。
返信する

コメントを投稿