賢島は、なんとなく海岸線に近づきにくい街だ。
海べりには、どこかの工場や、海を生活の糧にして生きている人達の空間として建物が密集していたりするから。それに何より、海水浴場のような砂浜がない。ふらっと、私みたいにこの街を訪れた人間が、唯一海にもっとも近づける場所といったら、遊覧船乗り場くらい。あとは、どこかのホテルの敷地や渡船屋の領域・・・。そのせいなのかな?観光客が少なくなってきているのは・・・。大きなホテルが、廃墟となっていた。ちょっと寂しかった。
海と森と山が、鬩ぎ合うようにある、この街。恰好の被写体だ。