紹介／ダイスゲーム／「クトゥルフダイス」

　人を呪わば穴二つとはよく言ったものですね。
　「クトゥルフダイス」のご紹介です。
　

　原題： Cthulhu Dice
　日本語タイトル： クトゥルフダイス（日本語版：イエローサブマリン）
　デザイナー： Steve Jackson
　発売： 2010（米）
　可能人数： ２～４人
　プレイ時間： 10分程度


　「天運」「ダイスロール」「クトゥルフ様は最後に嗤う」


　

　…はい、100円ショップで売ってた小銭入れだか小物入れだか…そんな何かです。
　現在ではアークライトさんから日本語版として発売されている版だと外箱があったりするわけなんですが、ウチが持ってる米版だとブリスターパック（アメコミフィギュアとかが入ってるプラケースで人形が立体的にディスプレイできるタイプのヤツです）入りだったんで外箱というものが存在しません(笑)取り出すときに開けにくかったんでパック本体を破壊しちゃいましたし。
　というわけで概要にも「ボックスサイズ」の項目がない珍しいゲーム(笑)カードも使わないので概要が２列削れました(笑)

　

　コンポーネントはマニュアル以外はこの２種。トークンと特製12面ダイスになります。
　このダイスとトークンですが、いろいろなバリエーションがあります。ウチが買った時は別な色がいくつもありましたし、その後メタルダイス版なるものまで登場したと聞いています。
　…アークライト版？存じません。

　さて、このゲームですがやることはとっても簡単。
　他のプレイヤーを全て狂わせてしまえばいいんです。
　まぁ、全員同じことを考えているので先にSAN値直葬されるのはあなたかもしれませんけどね。

　
　
　セットアップもとても簡単。
　プレイヤー１人にトークンを３つ渡して、余った分は使いません。
　そして中央にダイスを転がしておきましょう。
　このトークンはクトゥルフの代名詞ともいえる「正気度」を表します。初期値は正気度３ってことですね。

　正気度…TRPG版クトゥルフをご存知の方ならすんなり理解できる用語ですけど知らない方も多い事でしょう。
　正気度（sanity）はクトゥルフTRPGではなくてはならない能力値の１つで、精神の安定さ、恐怖への対応力等を表します。
　何かしらグロ展開とか超宇宙の存在とか非ユークリッド幾何学とかそんなのに遭遇するたびに判定を強要され、失敗するとSAN値が減っていきます…判定値がSAN値そのものなので、失敗すると成功率が減少しさらに失敗しやすくなるという悪循環も発生するし、神話生物の親玉さん達たと見ただけでこんなことを言われます。
　「じゃあSAN値減少は１D20ね」
　…20面ダイス１個振ってその値だけドカンと減ります(笑)
　もっと凶悪だと1D100とか減らされます。それまで精神には自信があるSANの高いキャラクターでも一発で廃人コースですよ、

　閑話休題。
　このゲームのSAN値トークンの役割は…まぁライフポイントと思ってもらえれば。
　ただしなくなってもゲームに参加は出来ます。
　ゲームは手番制で展開されます。手番でやることも簡単ですよ。

　

　手番プレイヤーは他の誰か１人を「呪います」。
　怪しい魔術でもいいし、その辺の地下に住んでる化物に手助けしてもらうのでもなんでもいいですけど。
　とにかく狙った相手を呪いつつ特製ダイスをロール。
　そして出たアイコンによって相手に降りかかる災いなどが決定します。

　
　
　ゲソみたいなアイコンは「触手」…まんまですね。
　この効果は「呪った相手から正気度トークンを１個奪う」なので従いましょう。要らないとかそういう事は言っちゃダメです。他プレイヤーを全滅させないと勝てないんですから。
　…とはいえ、このまま手番終了に木なりません。
　最初に言いましたね。「人を呪わば穴二つ」と。

　

　手番プレイヤーの呪いが終わったら、今度は「呪われたプレイヤー」がダイスを振って自分に呪いを向けて来た相手を呪い返すことが出来ます。
　…と、「旧き印」のアイコン。これは「中央に正気度トークンがあったら１個もらえる」という救済効果。

　

　ま、「中央にあれば」なんですけどね。

　そして時は進み…

　

　「黄の印」によって中央にトークンを出すハメに陥り、正気度がなくなったプレイヤーが現れました。
　狂気の世界へようこそ（ニッコリ）
　正気度が０になったプレイヤーはそれ以降、どんな手段を用いても正気度が回復することはありません。でも手番が回ってくるとダイスロールをやります。
　正気度を回復する「旧き印」は効果を持ちません。

2018/08/04 追記：

　「旧き印」だけは狂気に陥っていても正気度を回復する効果があります。なので「どんな手段を用いても正気度が回復することはありません」は間違っております。申し訳ありませんでした。

　追記　ここまで：

　狂気状態でダイスロールした結果、正気度を奪う「触手」「黄の印」は奪った正気度を中央のおわしますクトゥルフ様（概念存在）にお供えいたしましょう。
　やることは１つ…できるだけ道連れを増やすことです。

　誰か１人を残して正気度トークンを全て失ったらゲーム終了でそのプレイヤーが勝者となります。
　…たまーに残ってたプレイヤー全員が一斉に正気度を枯渇させるという珍事が起こりますが…その時はクトゥルフ様の勝利という事になります。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

　インストが簡単でさっくりプレイ出来るゲームです。１ゲームもそこまで時間のかかるものではなくゲーム会で時間が空いたときとかの時間調整として軽く楽しむのが良いでしょう。
　…ガチでやり過ぎてリアルファイトはご遠慮ください。
　「誰を呪うか」というところで集中攻撃が発生するケースが考えられますが…それも戦術です（諦め）