A+ クラス
2000年/アメリカ・イタリア
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
原作者:ルチアーノ・ビンセンツォーニ
出演者:モニカ・ベルッチ 、ジュゼッペ・スルファーロ 、ルチアーノ・フェデリコ
こんな映画とあるイタリアの田舎町。少年は初めての愛を経験する。相手はとびきりの美女マレーナ。しかし彼女の美しさが彼女を追い詰める。少年は物陰からマレーナを守ることしかできない・・・・
なんかトルナトーレ監督らしい映画やなぁって♪
私にはこの作品の印象が強すぎたので、「マトリックス」に出てきた時はマレーナ復活!!!って一人囁きました。
この映画、ある少年の初恋(ストーカーまがい)を描いたものなのかなぁって思ってましたが、実は一人の女性の生き方をドラマチックに描いた作品。戦争という狂気の時代に翻弄され、生き方を選べなかった悲劇の美女のドラマです。
マレーナの描き方が監督の理想像そのものに思えました。言葉少なめに、でも内に秘めた情熱・・・愛する人を一筋に想い、絶望に暮れながらも生きるために別の人間の仮面をかぶる。夫と共に一度は死んでしまった心。だからこそ彼女はもう一つの生き方を選ぶことができたんじゃないかな。
美しすぎるがゆえに阻害され、半ば魔女の扱いを受けるマレーナ。それは女達のやっかみ意外の何物でもない。ことごとく男達を虜にしてしまう魔性の美しさ・・・。でもマレーナ自身はそれを求めていない。たった一人、戦地に行ってしまった夫を求めている。けれど運命は彼女から最愛の人を奪ってしまう。夫の死を聞かされたマレーナ。悲嘆に暮れる。けれど泣いてばかりでは生きていけなかった。仕事を探すマレーナだったが、先入観から町の人間は彼女に仕事を与えてくれない。
唯一残った方法、それは自分のもつ最大の武器を利用すること。彼女と過ごす一時に金を惜しまない男は山ほどいた。マレーナの心はいつも夫を想う。けれど彼女は娼婦という仮面をかぶり、心に鍵をかけるのだ。
しかし時代はまた彼女に背を向ける。『終戦』―それはドイツ兵を上客としていた娼婦にはあまりに過酷な通達だっただろう。
本来のマレーナはあまり多くを語らない。夫の帰りを信じ、男達の視線に知らぬ振りをして歩く。彼女が一歩外に出れば町は囁き声でごった返す。しかし彼女はいたって寡黙である。
娼婦になった時、彼女は堰を切ったように男を誘惑する。生きるための手段であったはずなのに、なぜか彼女が世の中を見限ったような印象を受けた。
悲しい運命だ。
こんなに語っているが、実は初めて観たときは「何じゃこれ~」って思った。つまらなくもないけどもう一度観たいとは思わない映画だった。
でももう一度観て感想がかなり変わりました。大人になったからかな♪♪
観たけど結末を忘れた方はコチラ(反転)→ドイツが敗戦し、ドイツ将校を客にしていたマレーナは町の女たちから一斉にリンチを受ける。そしてついに彼女は悲しみの中で町を出た。ところがそれからしばらくしたある日、何とマレーナの夫が生きて町に戻ってくる。妻が自分の死を知ってから娼婦となって生きている事に衝撃を受けた夫だったが、レナートの後押しで彼女を迎えに行く。
更に月日が過ぎ、レナートはすっかり大人びていた。そんなある日マレーナが町に帰ってくる。髪は短く、かつての華やかな彼女ではなかった。しかし町の人間はマレーナを歓迎する。そしてレナートは初めてマレーナに「幸せになってください」と声をかけるのだった
2000年/アメリカ・イタリア
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
原作者:ルチアーノ・ビンセンツォーニ
出演者:モニカ・ベルッチ 、ジュゼッペ・スルファーロ 、ルチアーノ・フェデリコ
こんな映画とあるイタリアの田舎町。少年は初めての愛を経験する。相手はとびきりの美女マレーナ。しかし彼女の美しさが彼女を追い詰める。少年は物陰からマレーナを守ることしかできない・・・・
なんかトルナトーレ監督らしい映画やなぁって♪
私にはこの作品の印象が強すぎたので、「マトリックス」に出てきた時はマレーナ復活!!!って一人囁きました。
この映画、ある少年の初恋(ストーカーまがい)を描いたものなのかなぁって思ってましたが、実は一人の女性の生き方をドラマチックに描いた作品。戦争という狂気の時代に翻弄され、生き方を選べなかった悲劇の美女のドラマです。
マレーナの描き方が監督の理想像そのものに思えました。言葉少なめに、でも内に秘めた情熱・・・愛する人を一筋に想い、絶望に暮れながらも生きるために別の人間の仮面をかぶる。夫と共に一度は死んでしまった心。だからこそ彼女はもう一つの生き方を選ぶことができたんじゃないかな。
美しすぎるがゆえに阻害され、半ば魔女の扱いを受けるマレーナ。それは女達のやっかみ意外の何物でもない。ことごとく男達を虜にしてしまう魔性の美しさ・・・。でもマレーナ自身はそれを求めていない。たった一人、戦地に行ってしまった夫を求めている。けれど運命は彼女から最愛の人を奪ってしまう。夫の死を聞かされたマレーナ。悲嘆に暮れる。けれど泣いてばかりでは生きていけなかった。仕事を探すマレーナだったが、先入観から町の人間は彼女に仕事を与えてくれない。
唯一残った方法、それは自分のもつ最大の武器を利用すること。彼女と過ごす一時に金を惜しまない男は山ほどいた。マレーナの心はいつも夫を想う。けれど彼女は娼婦という仮面をかぶり、心に鍵をかけるのだ。
しかし時代はまた彼女に背を向ける。『終戦』―それはドイツ兵を上客としていた娼婦にはあまりに過酷な通達だっただろう。
本来のマレーナはあまり多くを語らない。夫の帰りを信じ、男達の視線に知らぬ振りをして歩く。彼女が一歩外に出れば町は囁き声でごった返す。しかし彼女はいたって寡黙である。
娼婦になった時、彼女は堰を切ったように男を誘惑する。生きるための手段であったはずなのに、なぜか彼女が世の中を見限ったような印象を受けた。
悲しい運命だ。
こんなに語っているが、実は初めて観たときは「何じゃこれ~」って思った。つまらなくもないけどもう一度観たいとは思わない映画だった。
でももう一度観て感想がかなり変わりました。大人になったからかな♪♪
観たけど結末を忘れた方はコチラ(反転)→ドイツが敗戦し、ドイツ将校を客にしていたマレーナは町の女たちから一斉にリンチを受ける。そしてついに彼女は悲しみの中で町を出た。ところがそれからしばらくしたある日、何とマレーナの夫が生きて町に戻ってくる。妻が自分の死を知ってから娼婦となって生きている事に衝撃を受けた夫だったが、レナートの後押しで彼女を迎えに行く。
更に月日が過ぎ、レナートはすっかり大人びていた。そんなある日マレーナが町に帰ってくる。髪は短く、かつての華やかな彼女ではなかった。しかし町の人間はマレーナを歓迎する。そしてレナートは初めてマレーナに「幸せになってください」と声をかけるのだった
変態少年の変態行為を推奨するような映画ですものっ