☆映画人生に乾杯☆

~映画好きによる未完成映画ノート~
現在細々とリニューアル中!!

白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々

2006-09-26 | ●観て良かった
 クラス

2005年/ドイツ
監督 マルク・ローテムント
脚本 フレート・ブライナースドーファー
音楽 ラインホルト・ハイル 、ジョニー・クリメック
出演 ユリア・イェンチ 、アレクサンダー・ヘルト 、ファビアン・ヒンリヒス 、ヨハンナ・ガストドロフ 、アンドレ・ヘンニック


こんな映画ヒトラー政権を批判し、無意味な戦争を終わらせようとするレジスタンス『白バラ』。その紅一点ゾフィーは逮捕から5日という短い期間で処刑された。その5日間の尋問の記録を新たな証言を元に描く。

この人、ゾフィーの存在が明らかにされたのはほんの近年ということらしい。以来彼女はジャンヌ・ダルクのように解放の象徴として描かれてきた。
映画の中でも描かれているが、ゾフィーは普通の女子学生である。(私的にはもっとこの部分に時間をかけてほしかったけど)
しかし彼女の中にゆるぎない思想があるのも事実だ。兄と共にレジスタンスとして活動する日々。危険と隣り合わせでも国の為に言葉で戦う日々。
この映画は特に逮捕されてからを重点的に描いている。新しい証言の元作成されただけあってやたら生々しいというか…
ゾフィは大学でビラを撒いたという嫌疑にシラを切り続ける。しかし別室で兄が事実だと認め一人で罪をかぶろうとしていることを知り、ようやく自白する。でも反省してるわけではないの。自分のしたことに誇りを持っていると言い切る彼女は何とも爽快だ。彼女は他の仲間を庇う発言ばっかり。尋問官もイライラするわけ。
 この映画が伝えたかったのは、ゾフィ達が拘束からたったの5日間で処刑されてしまったという事実。本来なら判決から処刑までは99日間の猶予があるにも関わらずだ。そこに何の意図があったのか。
残念ながら私の足りない脳ではその疑問に答えを出すことはできなかった(笑)見せしめの為か、もはや軍部も近い敗戦を予期していたのか・・・?
なんせドイツ映画と侮るべからず―の映画でした。



観たけど結末を忘れた方はコチラ(反転)→裁判でも真っ向からヒトラーを批判したショル兄妹。クリステスは家族の為に恩赦を願い出たが、結局判決は覆らず3人に死刑が言い渡された。その後刑務所に戻されたゾフィーだったが、99日間の猶予はなく今すぐに処刑されるということを知りやるせない思いで声を上げた。
ほんのわずかの間両親と面会し、その後女看守の計らいで兄とクリステスに会うことを許されたゾフィー。ひと時の静寂の後、3人は次々とギロチン台に登った

MAYOのコメント(反転)→銃殺かと思いきやギロチンなのね…!?ラスト数秒の暗転、音だけが嫌がおうにも耳につく。21歳の若い命が尽きる…同世代なんだなぁと思うと泣けてくる。
あ、そうそう。最後ゾフィ達以外の有罪判決を受けた仲間がテロップで流れてたけどさ、私ドイツ語読めないし字幕入れて解説してよ!!…と思いました。だって仲間がどんな刑を受けたのか気になるやん…。それとモーアだっけ?尋問官。あの人が最後まで悪役に徹することはまずないだろうと思ってたんやけど、別にコロっと善人に描く必要もないんじゃない?!なんだか人のよいドイツ人がたくさん出てくる映画でした。


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