悠の食虫植物 ネペンテス普及委員会 (和名 ウツボカヅラを世に広める会)

食虫植物のネペンテスを広めていくためのブログ。

ネペンテス栽培記 495 魅惑の原種の最高峰クラス、エドワードシアナ

2019年01月22日 15時19分40秒 | 悠のネペンテス栽培記
お久しぶりです。


お元気だったでしょうか。


サボってたんじゃない、
充電していたんだ、
心に波動砲を秘めた男、
悠です。


さ、
今日はさっそくですが、
私の弟子の方の一人が、
ある高貴な方に恋をしてしまいまして。


まぁそれはね、
同じ趣味を持つ同志として、
しょうがないことだと理解はできるんですがね、
既婚者の家族持ちの方には、
あまりにもハードルが高すぎると言いますか。

ええ、
なんかあぶない感じになってますが、
そうなんです、
色々と危ない方なんですよ、
その方は。

それは誰かって?


そう、
そのお方こそ、
ネペンテス栽培を始めれば、
誰もが必ず所有を夢見る伝説の原種、
エドワードシアナ様、
その人なわけですよ。

誰?
となってしまうようなど素人どもは、
本来であれば退場ものですが、
まぁまぁ、
ここは初心者の方も集まる、
みんなのためのネペンテス普及委員会ですから、
さっそく、

Nepenthes edwardsiana

でググってみよう!


その襟どうなっての?

と思った瞬間から、
エドワードシアナ様の魔力に吸い込まれてしまうから、
みんな要注意だ!



そんな悠はどうなのかって?





とっくにノックアウト済みです




かなり早い段階から、
米粒のような幼苗を仕入れて、
バッキバキの襟を夢見て、
せっせと育ててますが、
何か?


え、
なに、
逆に私クラスの高レベル栽培士に相応しい相手だと思うのですが、
何か文句でも?


おいおい、
なんの実績もない、
栽培マニアの素人風情が、
なにを偉そうに語ってんだ、
と思うでしょ。


でも、
先に一つだけ言わせてくれ。

いままで、


どれだけの時間とお金を注ぎ込んだと思ってんだよぉぉぉぉー!!!



10鉢程度を、
数年間育ててます的な駆け出し栽培士とは、
年季も量も違いますから私は。


頭大丈夫と心配されてしまうほど、
今まで熱心に育ててきましたから、
ほんと。


いや、
わかりますよ。

そもそも、
交配種しか育てないとか、
ネペンテスは希少性とか、
値段じゃないとか、
散々偉そうなこと言っといて、
結局ウルトラスーパーレアな原種かよと、
思われる方もいらっしゃるでしょう。


でもやっぱり、
栽培データをとるには、
原種も育ててみて、
様々な要素を研究していく必要がある、
という言い訳の元、
毎月ゲーム機買ってんの?という金額を、
惜しげもなく投入して、
今日に至るわけです、
はい。


というわけで、
今日はですね、
皆さんのためというより、
私の弟子の方のために書きますので、
そこをご理解頂いた上、
続きを読まれる方は、
読んで頂きたいと思います。



さて、
なんで今日これを書くかと言いますと、
私の弟子に限らず、
駆け出しのネペランサーは、
ネペンテスの原種の造形に一目ぼれしてしまい、
なんの知識も情報もないまま、
なんとか買える範囲の金額で、
さっき発芽しましたみたいな極小苗を、
家族に無断で勢いで買ってしまい、
数日後に茶色の土と同化した憧れの原種を見て、


OMG!!!!!




となるのは、
目に見えてるからです。



まぁご存知の方も多いと思いますが、
ネペンテスは本来、
自然界において、
局地で特化した進化を遂げた植物なので、
どうやってもその他の環境では生きられないわけです。


なので、
その場を再現しつつ、
さらに人間の手で管理してやって、
ようやく生命維持をできるくらい、
特殊な植物なのです。

いや、
他の植物もそうだよと言われると、
確かにそうなのですが、
ただ日本人というか、
まぁ一般的に、
花以外の植物は全部、
観葉植物、
というイメージが根付いてしまい、
培養させる、
養生させる、
という意識が極端に低いように感じるんですね。

順化という言葉も、
ネペンテスを育てて、
初めて知ったという方も多いかもしれず、
それ以外では、
聞いたこともないという方がほとんどだと思います。


なので今日は、
めんどうな概要は全部置いといて、
ひとまず、
小さなネペンテスは、
外部の環境との接触を完全に断つ
というのが大前提だということを、
おぼえておいてください。


あ、
これは私の弟子の方に対してのレクチャーなので、
私を信用できない方は、
別にやらなくて結構です、
はい。



さて、
それでは幼苗の管理方法ですが、
購入した当初は、
小さなビニール鉢に植えられ、
小さなビニール袋に入れられた状態で送られてくると思いますが、
温室や設備がない方は、
そのビニールから出さず、
そのまま管理してください。



もう一度言いますよ、
袋から出さず、
そのまま管理してください。


※テープや新聞紙、
キッチンペーパーなどが入ってましたら、
カビる原因になりますので、
それは取り除きましょう。


光や温度など、
置き場所で調整しつつ、
まずはそのまま育てましょう。


私はこの状態で、
だいたい半年~1年くらい、
給水も数か月に一回くらいで育てます。



ちょっと元気がないと感じる時は、
市販の活力剤を、
規定の希釈率の数倍薄めたものを与えましょう。


入れた水や栄養素は、
狭い袋の中で循環し続けるので、
薄すぎないかなと心配になるレベルでも、
濃いよりは全然いいので、
気持ち程度で大丈夫です。



カビや雑草がひどい場合は、
ある程度、
手をかけてやる必要がありますが、
私は基本的に、
このまま放置プレイです。




訓化ですが、
新芽が伸びあがるように成長を始めた時が適期で、
それに合わせて、
上部をちょっとずつ開放して外部の空気に慣れさせます。




あ、
画像は周囲の他のネペンテス達がからまりまくってるので、
ちょっと全体像が見づらいかもです、
はい。


あと、
ここも重要ですが、

訓化難易度=ネペンテス全体のサイズ

です。


小さければ小さいほど、
訓化は失敗しやすくなります。




なので、
サイズに関してはまだ調査中ですが、
頂点芽がよく伸びる、
リーフジャンプが確認できた、
がある程度の目安になりますので、
素人目に見てもネペンテスに動きがないなと感じる時は、
そのまま刺激を与えず、
慎重に維持していくのが無難でしょう。





さて、
ここからが普及委員会スペシャル講座です。


ネペンテスの中でも、
原種、
とりわけ高山性は、
この訓化タイミングの見極めが非常に難しく、
場合によっては、
かなりのサイズに成長するまで、
訓化の調整ができない場合があります。


その間、
数年以上は、
培養環境をずっと維持し続けなければならず、
素人にはかなりきつい作業になります。


そこで、
夢の培養装置、
ユグドラシルシステムの母体になった、
ネペンテスの母なる培養装置、
LCスフィアの出番となるわけです。

普及委員会では、
ユグドラシルユグドラシルと騒いでるだけで、
このLCスフィアは、
ほぼ出てこなかったのですが、
重要度で言えば、
このLCスフィアの方が断然上です。


ではお待たせしました、
LCスフィアによって培養された、
豆粒エドワードシアナ様をご覧いただきましょう。







こちらです。





ただのペットボトルで草


まぁ今は撮りやすいように外に出しましたが、
実際には、
専用スペースに、
このLCスフィアが何十本と並んでおり、
パッと見やばい草の保管庫で、
通報待ったなしです、
押忍。




ネペンテスの調子のバロメーターは、
袋の数とサイズと色。


さすがLCスフィア、
高難度の難物でも、
簡単に培養できます。



すごくないこれ。

初期投資ほぼ0で、
何万もする温室よりはるかに省スペースで、
しかも維持費もほぼ0で管理できるんですよ。





やることと言えば、
暖かい部屋の窓際に置く許可を家族からもらうだけ。



まさに狂気


ちなみにこれ、
設置してから半年、
2回しか給水してないからねこれ。



いやせっかく高い金出して買ったのに、
これじゃ全然鑑賞できひんやん、
と思われる方もいらっしゃるでしょう。




あのねー、
話を聞いてました?


これは母なる培養装置、
LCスフィアですよ。



美しいネペンテスをこの手で育て、
生で心ゆくまでじっくり見たい?


そんなの、
超簡単ですよ。




そう、
我々には、







ユグドラシルがあるじゃないか!









ネペンテス普及委員会、
2019年度の活躍を、
ぜひご期待ください。



ではでは、
また次回、
お会いしましょう。



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6 コメント

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師匠!! (そん知る)
2019-01-24 01:53:57
師匠! ありがとうございます!
涙でコメントがうてない。
ご察しの通り
完全に虜になってしまった私は
もう入札してしまいましたσ(^_^;)
値段もぶっちぎりの過去最高額です。
もはや私は捕食されているのだろうか。
家族には言ったら、私は名古屋港を漂う変死体と
成り果てそうなのでとりあえず黙っておきます。
しかしやはり持っていたんですねσ(^_^;)
まだとんでもないもないものを隠しているみたいだし
やはり底の見えないお方だσ(^_^;)
とにかく師匠のブログをしっかり読み返し
万全の準備を整えて臨みます。
骨は拾ってください。
返信する
お久しぶりです! (トラン過多)
2019-01-24 22:01:29
ネペンテス栽培の時間経過の遅さから管理の意識が散漫になってついにはメールも返していない不躾な私ですが覚えていらっしゃいますか…

いつも温かいお言葉ありがとうございます。
ふと見にくる悠さんのブログが私の栽培生活の癒しであり貴重な情報源です。

トランカータですが一悶着ふた悶着もありましたが結果的にあまりいじらない方が良い場合があるという悠さんの過去ログを思い出し、いじるときを厳選しております。

そして、このタイミングで色々と落ち着いてきたので、ひとまずやめていた水耕栽培を復活させようと目論んでおります!湿度を上げる方法だけがネックですが、なんとか水草水槽で培った知識を駆使して人工ワサビ田を目指してみます!

また良ければ悠さんの知識の一片でもご教授賜れればと思います。

ではまた!
返信する
そん知るさんへ ()
2019-01-25 00:21:38
こんばんは!

さすが、
行動が早い笑

牙々になるまで、
長い道のりになると思いますが、
お互い頑張りましょう(^^)/

ご家族の件に関しては、
私が扇動したと誤解が出ぬよう、
一切ふれないでおきますので(ずるい)

まぁでも、
趣味には二通りあると思っていまして、
一つは、
家族を大事にし、
プライベートを充実させ、
それを通して趣味を存分に楽しめることによって、
活力が出て真剣に仕事に打ち込める、
攻めの趣味。

もう一つは、
嫌なことは見ないようにし、
思い出したりもしないよう、
現実逃避でただ無心に趣味に没頭する、
逃げの趣味。

私はやはり、
ネペンテスは攻めの趣味であって欲しいですね(*'▽')

ブログを拝見させて頂く限り、
好きなものには決め球ストレートなそん知るさんが、
一番魅力的だと思いますので、
堂々と(金額は内緒で)育てていきましょうよ!

あ、
でも原種はとにかく難物なので、
万が一の時は骨は拾わせていただきます笑
返信する
トラン過多さんへ ()
2019-01-25 00:50:26
こんばんは!

おおおおおー!!!!

お久しぶりです(*‘ω‘ *)
お元気でしたか?

コメント頂けて嬉しいですよ~、
ネペンテスは動きが遅いので、
それに合わせるかのように、
今まで遊びに来ていた方が徐々に疎遠になっていって、
そのまま月日が流れることが多いもので(;'∀')

栽培に関して、
トランカータも含めて、
私の未熟な経験則で、
丸投げするような形になってしまい、
反省しきりです(;'∀')

植物も人間と同じで、
変化を嫌うこともあれば、
チャンスに飛びつくこともあるので、
のんびり屋のネペンテスには、
一緒に昼寝するサボり友達みたいな感覚で、
気長に付き合っていく気持ちが大事かもしれません(;´∀`)

趣味のチャレンジは、
長い人生にとってメリットしかなく、
成功しても失敗しても、
得るものしかないと思っています。

まぁお金や物、
いままでの生活など、
失うものはあるかもしれませんが、
それが取り返しのつかないレベルであるならば、
それはもう趣味と呼べるものではなく、
ただの投機なので、
趣味人としては失格かなと。

自分が出せるお金で、
自分が責任をとれる範囲で、
アイディアを駆使し、
五感をフルに使って全力で楽しむ、
それがネペンテス道ってものです(*'▽')

課題が見つかる、
失敗までの流れがわかる、
これは本当に凄いことで、
実際に経験した人でしか得られない知識と経験ですから、
これはぜひ大事にして欲しいですね(*´▽`*)

私は、
水耕栽培に関して、
野外栽培ではすでに成功しているので、
室内栽培でも必ず成功する方法があると思っています。

変化球ですが、
今度はコンパニオンプランツを一回試してみようと思っていて、
前にある方からご厚意でサラセニアを数株頂いたのですが、
一株だけ、
藻も用土の劣化もほとんどないままのものがありまして、
何か条件が揃うとそうなるのか、
そのサラセニア自体から繁殖を抑制する物質が出ているのが、
ちょっと調べてみようと思っています。

必ず突破する道がある、
知識と経験、
そこにアイディアとインスピレーションが加われば、
新しい世界が開けてくる。

これからも一緒にネペンテスを育てていきましょう(^^)/
返信する
Unknown (わらびもち)
2019-01-25 05:06:54
悠さん、こんばんは~♪

正直、窓際のエド様の写真までスクロールした時、
目がおかしくなりました(良い意味で)

え、嘘でしょ!?あのエド様ですよ?
超・超・超・超高難度で、
なーーーーーーーーーーーっかなか成長しないランキングでは
ビロサと双璧を成す魔人であるあのお方が、、
なんでまぁこんなに親しげになついて、、仰向けになってお腹まで見せちゃってあーららァー?(睡眠不足による文章破綻)

これは、本当に、凄いです(真面目に)

あれ?こんなに簡単なの、、?
そりでは我が家でもとくとその御姿を拝見しとうござるな(恍惚)みたいな
でも、今は流石にマニーが、、、
あっ「もしかして:初のボーナス」
みたいな(文章破綻part2みたいな)

多分生活するのがやっとで、夢になると思いますがw、
これで高山性のネペンの敷居が心の中でだいぶ下がりました。
魔が差して招き入れても、悠さん方式があればなんとかなるべぇーという
新しい時の光を見た気がします。

やっぱこのブログは一級品です。(^^ゞ
返信する
わらびもちさんへ ()
2019-01-26 23:52:18
こんばんは!

なかなかブログを更新できない日々が続いておりましたが、
なんとか栽培だけは続けておりました(;'∀')

その甲斐あってか、
なんとか普及に役立ちそうな栽培結果も徐々に出てきて、
まぁ今回はその一端と言いますか(自慢)

ネペンテスがもっともっと普及してくれば、
値段もかなりリーズナブルになり、
憧れの原種が入手しやすくなるはずなので、
この装置は今の私にとってはなくてはならない栽培の必需品です(^^)/

初心者でも簡単に培養できるようになれば、
自生地の原種が乱獲されるのも巡り巡って防げますし、
私のエド様にはぜひこのまま良好な結果を出し続けて頂きたいところです(*´▽`*)

いつも応援ありがとうございます、
パソコンを一週間に一回くらいしか開かない生活になってしまいましたが、
内容はどうあれ徐々に更新回数を増やしていくつもりなので、
わらびもちさんから頂いた評価に恥じぬよう、
これからも頑張ってまいります(*'▽')
返信する

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