今日の一枚は、ドイツ・ロマン派の画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(1774-1840)が
1822年に描いた「窓辺の婦人」です。
ロマン派と分類される画家の絵は、ドラマチックな場面が特徴。
物語の最中のような空間と演出が特徴です。
フリードリヒの作品に登場する人物は、そろって後ろ姿しか描かれません。
今回の絵も、誰かを待っているかのように窓辺にたたずむ女性が描かれています。
女性の表情は読み取れませんが、背中から何か感じられる気がします。
面白い映画を見ているとよくそうなるんですが、画面に引き込まれるような、
自分もこの絵の中に居るような気がしてしまうんですよね。
フリードリヒのウィキペディアに載ってる他の絵をみると
今回の絵のようなドラマチックで印象深い作品が多いことが分かるのですが
「窓辺の婦人」には他作品と違い、作品の色使いや雰囲気に暖かさを感じます。
というのも、この絵を描く少し前に、フリードリヒは44歳にして結婚をしたのだとか。
子どもをもうけ、幸せな生活を送っていたようです。
この絵のモデルも20歳年下の奥さんカロリーネ。
そう聞くとますますこの絵に暖かさと優しさが感じられる気がしますね。
幸せな結婚生活・・・送りたいものですなぁ(´∀`)
<たぬき>